ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

ヤーボイ治療と夏のあれこれ

2016年09月11日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


7月7日に1回目のヤーボイ治療を終え
副作用もなく仕事もこなしていた夫でした。
7月29日には2回目のヤーボイ治療を終え
ブログで経過報告をしようと思っていた矢先のこと

8月3日、愛猫が静かに旅立ちました。
1日に倒れて動けなくなり
そのまま家で静かに看取るつもりが
痙攣がひどくなってあまりにかわいそうで
動物病院に連れて行き痙攣止めとステロイド注射を打ってもらい帰宅。
2日はなんとか1日を過ごし
3日の朝、静かに息を引き取りました。

何も病気まで飼い主に似ることはないのに
扁平上皮癌か線維肉腫
脳転移で痙攣とは...。
16年一緒に過ごしてきた家族が急にいなくなるのは
本当に寂しいものです。

夫は私が猫を看取る一部始終を眺めながら
「まるでプレリュードを見ているようだ。」とつぶやくので
意味がわからず「どういう意味?」と聞くと
「コナンが自分自身のこの先と重なる。でもちゃんとお前が看取ってくれるからと妙に安心した。」と。
ヤーボイが効かなかったら・・・という大きな不安を抱えている夫の正直な気持ちだったようです。

さて3回目のヤーボイを8月22日に終えた夫でしたが
26日頃からひどい頭痛に悩まされるようになりました。
鎮痛剤を飲んでもあまり効き目なく
日に日に痛みは増すばかり。
それでも9月3日、4日のリレー・・フォー・ライフには頑張って参加しました。
患者会のメンバーばかりでなくがんセンターの看護師さんたちも来てくれ
一緒に歩きながら見た虹はそれは美しいものでした。

さて頭痛は良くなるどころかひどくなるばかり。
6日にはなぜか体重が増え
足や顔のむくみも出て
倦怠感がひどく・・・
T先生に電話したところ
「副作用が疑われるので明日受診してください。」と。

7日に急遽受診して血液検査したところ
低ナトリウム血症、甲状腺機能の低下が見られ
ヤーボイの副作用の一つである内分泌障害らしいことがわかりました。

《内分泌障害とは・・・》
新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンなどを分泌する内分泌器官に炎症を起こして、
下垂体炎、下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症、副腎機能不全などの内分泌障害を発症することがあります。
これらの障害では、疲労、頭痛、視覚や行動の変化などの症状が現れることがあります。

ーよく現れる症状ー
・いつもより疲れやすい、眠くなりやすい
・頭痛
・視界がぼやける、物が二重に見える(視野欠損)
・行動の変化(性欲が減る、イライラする、物 が増えるなど)
・電解質異常(血液中のカリウムやナトリウムなど の数値が基準値よりも低い状態です)
・低血圧

治療にはステロイドが効くようで
70mlのステロイドを点滴で投与してもらい帰宅。
翌日からの1日40mlのステロイドも処方してもらいました。
その夜は頭痛も嘘のように消えむくみも取れたように見えました。

ところが、8日にはむくみが悪化し痙攣が3回も起きてしまいました。
9日には国際医療センターで脳と下垂体のMRIを撮ってもらいました。
N先生の所見は
「脳の腫瘍、浮腫共に落ち着いているので
今回の痙攣や頭痛、むくみ、一連の症状は低ナトリウムになったことで起こっているのだと思われます。」
「下垂体には腫れは見られていないので多分大丈夫だと思います。」とのこと。

その後I先生に久しぶりに受診して
人一倍水を飲む夫に
「水飲みすぎないようにね。」と釘をさしてもらい
「にんじんジュースもしばらくは控えめでいいでしょう。」とも言っていただきました。
あれやこれやと最近の治療や治験の話をしたり
作っていただいた腫瘍のプレパラートをいただき
ホッとして帰宅しました。

がんセンターのT先生に結果を報告すると
先生もホッとし
また月曜に受診してしっかりと経過を見ていただきます。

なんだか色々あって
ヤーボイも継続できるかどうか・・・ですが
新薬の治験に参加するという道もあり
希望は捨てていません。

頑張ろうね、パパ・・・。