ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

4/16 Over the Rainbowお茶会

2016年04月17日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)



土曜日の午後、お台場で患者会のお茶会を開催しました。

今年度初めてのお茶会でしたが
スタッフ、参加者合わせて13名とお茶会にはちょうどよいぐらいの人数でした。
初参加、当日参加の方もいて嬉しい限り。
いつものことながら会場選びには苦労しますが
今回の場所は利用料金が高くなく、事前に振込等の面倒もなく
比較的どこからでも集まりやすい場所なので
3回目の利用となりました。

会計報告、HPの寄付のお願いページ作成の報告、
最近のメラノーマ治療事情の報告などの後は
みなさんから近況報告+ストレス解消法について一人一人語っていただきました。
今回は、「今、話したいことをいっぱい話してください!」と
時間を制限せずじっくり皆の前で語ってもらいました。

13人いれば、たとえ夫婦で来ていても
そこには13のストーリーがあって
それぞれが抱える不安や心配ごと、経験を共有することができ
そこから新たな希望や、課題も生まれたりして
とても温かな時間を共に過ごすことができたと思います。
今まさに治療を受け、入院したり手術しながらも
お茶会に参加してそれをみんなで共有できるっていいな!と、
つくづく思いました。

「ストレスをどんな風に発散していますか?」との問いには

・仕事に行く
・飼い猫をいじる
・山歩きやウォーキングに出かける
・写真を撮りに出かける
・仲の良い友人たちとおもいきりおしゃべりしたり、飲みに行く

等々それぞれでしたが、「仕事に行くことがストレスの解消になる」というのは
本当にその通りだと思いました。

夫が発病した頃の話ですが
夫の友達が夫に「君が病気になったのに奥さんはなぜ仕事を辞めないの?」と聞いたそうです。
そしてそれを私に伝えた夫の顔と口調を思い出すと今でも罪の意識を感じます。
もちろん、本当に大変な状況になったら仕事などしている余裕などありませんが
そうならない限りは仕事を辞めて家にいたらストレスの塊になってしまうことは目に見えています。
また、歳と共に収入を失うことへの恐怖感も増してきて
夫のように「定年で退職したら数年間キャンピングカーで旅をしよう!」
などと気楽に考えられません。(24時間、毎日一緒に過ごすことも多分すごいストレスですが・・・)

山歩きを楽しむ人が思いの外多く驚きました。
これは患者会でもぜひ企画したいものです。
以前「富士山に登ろうという」話も出たことがありましたが

あまり標高の高い山でなく
難易度が高くなく
都心からそう遠くなく
日帰りで行ける
そんな山にまずは登ってみたいものです。

今回のお茶会では「家族がどう病気と向き合うか」ということも話題になりました。
まだ小さな子供や年老いた親、普段あまり関わりのない兄弟姉妹・・・
伝えたくても伝えにくい状況もあります。

夫婦のどちらかが病気になった時助け合うのは当然でも
連れ合い以外の周りの温かい思いやりや、さりげない助けは大きな支えになります。
でも子供は心の中では心配していたり
親が死んでしまうかもしれない不安があっても
なかなか態度や言葉には出しにくいものです。

新薬のおかげで、
かつては半年から1年の命と言われていたメラノーマも
ぐっと長く生きられるようになりました。
治療を受けながらなんとか生活ができる限り
患者も家族もどうやって病気に向き合っていくかは
大きな課題になっていくような気がします。

そんなこんなをいろいろ考えた今回のお茶会は
夫にとっても私にとっても
とてもいい時間でした。
来てくださった皆さんありがとうございました。

次回のお茶会は5月の大阪です。
関西の患者さんやご家族には是非参加してほしいですね。