はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

老人を標的にする犯罪で思うこと

2012年02月22日 | 家族のことつれづれ
先日、帰省した折、義母から聞いた話に憤りを感じた。

都会ほど治安が悪い土地柄でもないので、両親は普段から玄関ドアに施錠をしていなかったが、今回は珍しく施錠していたので少し気にはなっていた。

なんでも昨秋のある日の昼下がり、義母が台所仕事をしていると、玄関チャイムが鳴るやいなや、見知らぬ男が施錠していないドアを開けて、ズカズカと自宅に上がり込んで、義母のいる台所まで来たと言う。

そして義母の制止も聞かずに、勝手に水質検査を始めたらしい。幸い2階にいた義父が階下の騒ぎに気づいて義母のもとへと駆けつけ、「人の家で何をしているんだ!」と一喝したところ、男はすごすごと退散したそうだ。

義母はそのことを近所の知人に話すこともなく数日が過ぎたのだが、暫くして、知人の一人暮らしの女性2人が、件の男の口車に乗せられて、20数万円もの浄水器を買わされてしまったことを知ったらしい。

「私がちゃんと話しをしていれば」と義母は後悔しきりだった。

義母は義父と二人暮らしで、義父も在宅だったから事なきを得たが、一人暮らしの老女はさぞかし心細い思いで、ずうずうしい詐欺マガイの男の応対をしたに違いない。おそらく、老女が高価な浄水器を買うまで、件の男は老女宅に居座ったのだろう。その場面を想像するだけでも実に腹立たしい。

近年、社会問題化している「おれおれ詐欺」をはじめ、老人世帯を狙う詐欺事件が後を絶たない。体力もなく、判断力も鈍った老人を食い物にする商売をする輩も、誰かの子どもであり、両親がいる、或いはいたはずだ。自分の両親や祖父母と同年配の人々をいけしゃあしゃあと騙す、その腐った心根は到底理解できるものではないし、許せるものではない。

いったいどのような育ち方をしたら、そのような人の道に外れた行為ができるのだろう?そのような生き方を続ける限り、ろくな末路を迎えないだろうな。罰当たりoni

罰当たりな輩から、年配者を守るのはどうしたら良いのだろう?ご近所同士の情報交換はもとより、町内会や最寄りの派出所主導で発生事例の周知徹底(←どのような手段で?)を図ったり、老人世帯に防犯ブザーを配布したり、知恵を出し合って、できることはどんどんやった方が良いのだろうね。

私は特に用事がなくても、1週間から10日に1回は、両親宅に電話をかけるようにしている。電話の声を聞けば体調も推し量れるし、近況もわかるからだ。特に夫の両親は口数が少なく、積極的に人と交わるタイプではないので、日々の刺激が乏しくなりがちだ。できるだけこちらから質問して、言葉を引き出すようにしている。愚痴も聞いてあげる。

一向に減る気配のない「おれおれ詐欺」も、親子の普段からの意思疎通が十分でないことが原因だろう。遠方に住んでいて中々親に会えない人は、特に電話連絡を欠かしてはいけないと思う。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 帰省 | トップ | ポエトリー アグネスの詩(20... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。