心身の安全、安心を確保するために
不快な感情を感じ、
成長や欲求を満たすための行動を促すために
快の感情を感じる。
どんな時に、どのような感情を感じるのかは、
本能的な反応だけではなく、
インパクトのあった体験から学び取り、
同じような時に、どのような反応をすれば良いのか、
パターン化して、それを自動化します。
この自動化によって繰り返されることで
そのパターンは強化されていくことになります。
そして、一旦、自動化されたパターンの変更が起きる一つの条件として、
心が強く動くような新たな情報が
加わった時にそれが起きます。
さて、
催眠状態に十分に没入している被験者に
「誰々のことを好きになる。」
と誘導すると、結果は説明するまでも有りませんが、
好意を向けられた方が引いてしまうぐらい熱い視線が向けられます。
一瞬で何とも思っていなかった人を
強烈に好きになってしまうんですよね。
これは催眠だからと言えばそうなんですが、
このような訳のわからないことを
催眠を始めて間もないころに眼のあたりにした時の、
インパクトが凄過ぎて、
それまで恋する気持ちに抱いていた感じ、
すき焼きが好きとか、
バイクと言えばHONDAと言うのとは違う、
神秘的と言いましょうか、
運命的なものと言いましょうか、
とにかく恋がまとっていた特別なものが、
あれ?、てな感じで一枚剥がれ落ちたんですよね。
良く考えてみれば、
先の心の反応パターンの時と同じで、
個人の恋の衝動スイッチが誰かによって刺激されることで
ドカ~ンと心が動き、その心の動きが
パターン化し自動化された状態と考えることが出来ます。
遠距離恋愛は続かないと言われますが、
遠距離の場合、パターン化した衝動を繰り返す機会が減少することで、
恋の衝動が弱まって来る事が一つの原因と考えることが出来ますし、
催眠で考えると、パートナーの存在が身近であったり、
時折デートしたりすることで暗示効果が継続されますが、
遠距離の場合、それが途絶えることで
暗示効果が弱まると考えることが出来ます。
また、パートナーに対する気持ちが覚める時は、
その個人が持つ恋の対象になる枠外のイメージが、
頻繁に、もしくは強烈に心が動くような裏切りであるとか、
浮気であるとかの新たなマイナスの情報が入ってきた時に、
まるで催眠から覚めたように
一気に気持ちが覚めてしまうこともあります。
言うまでもありませんが、
恋の対象であるパートナーとの関係が
上手く続く場合には、
パターン化された恋の衝動システムが、
単に維持されるだけでなく強化されることになります。
この持続及び強化作用は、
悩みの解消の時には厄介なものとなりますが、
恋の場合においては素晴らしいものとなります。
まあ、悲しいことに例外も有るのですが、
それは今回は置いておいて。
そして、恋の対象者が年齢を重ねてシワが増えて、
白髪が増えて、脂肪が付いたりして容姿が変わっても、
恋する気持ちが変わらないどころか、強化されるのは、
単にパターン化したものが維持されているだけでなく、
その人の心は、
大きく気持ちが動いて恋に落ちた時の場所で留まり、
眼のレンズに映る姿だけを見ているのではなく、
同時に、心に焼きついたその当時のその人の姿を
心の眼は観続けていることも、
要因の一つだと考えることが出来ます。
こう考えると、まさに「恋は盲目!」ですよね。
あ~また盲目になってみたいなあ~。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計