心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

鳥が怖い

2011年11月23日 | 催眠療法


以前、鳥への恐怖を克服したいと相談に来られて方がいました。


外で鳥が近づいてくると座り込んでしまうほど恐く感じるとのことで、

公園にも行くことが出来ないし、

ペットとして飼われている籠の中にいる鳥でさえも

眼にすると恐いとまでいかないまでも身構えてしまうとのこと。



このような場合、

過去の恐怖体験が原因となっているか、

そのものが真の恐怖の対象ではなく何かの象徴となっていることが多くあります。



カウンセリングで原初恐怖体験について思い出すことが出来ませんでしたので、

催眠の許可を頂き、探ってみると3歳位の頃に

両親と公園のような所で鳥(鳩?)に餌をやっていると

びっくりするような数が群がってきて、

数羽が頭にとまったり、腕にとまった恐怖体験に行き着きました。



この体験が、その方の鳥への恐怖の始まりの可能性が高かいと感じたので、

これを打ち破ることにしました。

子供の自分が感じている全ての恐怖と子供の自分をその椅子に置いたままにして、

立ちあがり、隣の椅子に大人の自分が座ってください。



今、まだ小さく幼い頃の自分が鳥に囲まれて恐がっています。

まだ小さくて幼い子供にとっては酷く恐ろしい出来事なのだと思いますが、

今、大人の自分がその様子を見て、どの様に思いますか。

それほど恐ろしい出来事だと思えるでしょうか。


「いいえ、そうは思えません。」

「では、どの様に思えますか。」

「楽しくもあり、煩わしくもあり、まいったなと感じるとは思いますが、

恐いとは感じません。」

「大丈夫ですか。」

「はい。」

「では、それをまだ小さくて幼い子供のあなたに伝えてあげて欲しいのです。

もう身体も充分に大きく成長し、力も強くなっていることを伝えてあげて下さい。」



今の椅子から立ち上がり、子供の自分と大人の自分が一つに重なりましょう。

丁度、子供の頃のあなたの中に大人の自分が入りこむような感じで、

そして、大人の自分が今感じている感覚を伝えてあげてください。

しっかりと伝え、重なったまま一緒にその場面を体験しましょう。


「どうでしょうか。

先程は酷く恐れていましたが、今はどんな感じでしょうか。」

「さっきとは全く違った感じです。恐さはありません。」

「子供のあなたに言ってあげたいことを言ってあげて下さい。」

「もう大丈夫。安心しても良いよ。」



強烈な感情を伴う体験をすると、

それは大切な学びとして深く心に記憶することになります。


通常は、その後の自分の身体の成長や新しい経験や知識を得たものを

徐々に落とし込み反応パターンが変化していくのですが、

何らかの理由でより新しいものへの変更が成されない場合、

(パソコンで言うとアップデートが成されないと)

その当時の、その時の反応を繰り返すことになります。



A(出来事)+B(条件)=C(感情)とした場合、

Aは同じでも、Bが変われば、Cも変わります。

Bを変える方法は、色々とありますが、

今回の場合は、催眠を用いてBを変えるアプローチを取りました。



その後、この方から

鳥が好きだと感じたり、可愛いとは思えないけれども、

以前のような怖い感じが無くなったとの連絡を頂きました。


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