肌寒い日があったり、
暖かい日があったりと
春の足音が聞こえてきました。
街中を歩くと所々の軒先には
もう春が訪れているようです。
軒先に咲く花々が暖かな風に揺れる姿は、
私達に「春だよ。春が来たよ。」
と伝えようとしているようにも思えます。
軒先の春を眺めながら
訪れたのは神戸長田の『いなば』。
神戸長田 『いなば』
前回、『ぼっかけうどん』で訪れた時に、
お店の人からお勧めして頂いた
3月いっぱいで販売が終了する
冬季限定の『粕うどん』目当ての再訪問です。
うどんの王道であり最高傑作は、
やっぱ、きつねうどん。
その『きつねうどん』の玉座を
奪おうとしているのが
肉うどんとかぼっかけとか油かすの肉勢力と
出汁とインドの味が融合したカレーうどん。
群雄割拠のうどんの世界、
粕うどんが割って入り込めるのか。
うどんと酒粕を組み合わせた『粕うどん』。
長田の人達には馴染みの料理のようですが、
私にとっては未知との遭遇です。
『当店は、〇〇酒造の酒粕を使用しています。』
なんて書き物が貼り出されていなくても
壁に貼られた冬季限定(3月終了)の文字には
酒どころの神戸の酒蔵から
酒粕が届けられている感があります。
甘酒は、飲む点滴とも言われるのだから
同じ酒粕を使用した粕汁も飲む点滴かな。
まずは、レンゲで掬った出汁を一口啜ります。
ぷは~「美味い。これは美味いヤツだ。」
次に、うどんを啜ります。
うん?うどんの輝きは弱めです。
また出汁に戻って一口啜ります。
ぷは~「美味い。やっぱ美味い。」
うどんを口に運ぶと「ん?」
これ『うどん』が必要かなと。
きつねうどん。天ぷらうどん。肉うどん。
ぼっかけうどん。油かすうどん。カレーうどん等々は、
麺と具材の相乗効果の食べ物ですが、
『粕うどん』なるものは、
粕うどん用に調理された粕汁が主役で
他の具材は、粕汁を美味くするためのものなのかなと。
実食後の感想「この粕汁をまた食べたいな。」