今だから…昭和さ ある男のぼやき

主に昭和の流行歌のことについてぼやくブログです。時折映画/書籍にも触れます。

「Come On Back」 雪村いづみ

2006-10-20 12:20:56 | 70年代・歌謡曲
雪村いづみ+キャラメル・ママの伝説的作品「スーパージェネレーション」
の前段階に吹き込まれていながら、そのまま忘れ去られていた音源9曲が、20年経って発掘されて復刻されたものが、このアルバム「Come On Back」です。

雪村本人と和田誠の対談を読むと
・ユーミンなど新しい世代の曲を集めたアルバムを作ろう
・「Guess Who I Say Today」のようなアルバムを作ろう
と考えて吹き込まれたものの、途中で「スーパージェネレーション」の企画が持ち上がり、その後またビクターで何だ、ミュージカルだ、離婚だ…とバタバタしているうちに、そのまま忘れ去られた様子。

雪村の記憶だと、「Come On Back」「Satisfied」「Just A Little Loving」の3曲はアメリカで録音したそうです。
今だと、わりかしみんなそういうことをしていますが、当時としては革新的だったと思われます。それこそ矢沢永吉が最初だと思っている人が多いでしょうが、実は雪村いづみはそれより前に行っていることが発覚。

ボツになったのが惜しまれます。
もし、あの二つの企画が無事進行していたら、雪村いづみはニューミュージック界でも大御所になっていたのかも???
その代わり出来たのが「スーパージェネレーション」だから、トンコさんは損はしてはいないんでしょう。損したのは日本の音楽界ですね。

このアルバムと「スーパージェネレーション」
この2枚を聴くたびに、時代を先取りしすぎた…とつくづく思います。
先駆けというものは何かと叩かれるものですが、雪村の場合、あまりにも評価が低すぎる気がしてなりません。

「古くも新しくも無い」
対談での二人の意見です。
いえいえ、充分新鮮です。雪村いづみという歌手はニューミュージックなんて言葉が出来る前に既にそのジャンルより先を行っていたことがわかります。
時代がやっと追いついた今こそ、聴くチャンスでしょう!
ぜひとも、歌手生活55周年を機にもう一度復刻して欲しいです。