今だから…昭和さ ある男のぼやき

主に昭和の流行歌のことについてぼやくブログです。時折映画/書籍にも触れます。

偉大なる異端児・高英男

2006-10-12 18:21:38 | 高英男
この方はまさにオンリーワン。
このシトのヘンな曲といえば、コサキンで話題だった♪き~こえ~るダバダバダ~「男と女」を筆頭に山のように…。
ヘンになってしまうのはこのシトの恐ろしいほど強い個性によるものが多い(つ~か、ほぼすべて)。

例えば
エディット・ピアフの名曲で、日本では二葉あき子あたりの歌唱が有名な「パダム・パダム」は、美輪明宏あたりが言う「おシャンソン」と同じようでまるで違う、完全に気が狂い始めた人の叫びと化している。越路のコーちゃんの「人生は過ぎゆく」あたりに負けず劣らずの破壊力を持っている。
♪パダム パダム パダム~そら聞こえるだろう~
 パダム パダム パダム~ふたつの足音~
 パダ~~~ム(絶叫) パダム パダム あやなしてひびくよ
 疲れた足音と希望の~~~あし~~~おとが~~~~~~~
 ア~~~~~~~~
(作詞:中原淳一 ライブ録音・76年帝国劇場)
残念なの現行べスト盤にはこの録音ではなく、スタジオ録音版が収録。それでも妖しさは充分あるのは流石。

狂気の歌い手・高英男。
越路吹雪は未だに人気がある。ちあきなおみは伝説と化しつつある。中島みゆきは「宙船」で存在をまたまたアピール。
美輪明宏はただいま大人気。
同じ狂気を歌える歌い手・高英男にも光を…。

一度でいいからこのお方のワンマンコンサート(音源・映像でも可)を観たい(聴きたい)。
70年代のステージ音源の良さはスタジオ録音盤なんかを超越している。
今でも現役なのではあるが、あの状態ではやはり難しいか…。

「オペラ座のダンサー」(歌の終わりは絶叫して倒れるとか)
「白いねむり」(中原淳一、傑作の詩)
「3人のスリの歌」(何と服部良一作曲。)
それにフランスでよく歌ってたらしい日本の曲(「蘇州夜曲」や「荒城の月」「ソーラン節」等)
何とかcd化してほしいけど、まるで需要がなさそうなのが残念至極。リサイタル等の音源はキングじゃなく本人(&事務所)が持ってると過去cdに収められた音源を聴くかぎりそう思われます。(でないと70年代のリサイタル音源がモノな訳が無い)
早いとこ何とかしないと…。崩御ともなればその後の音源の行き先がどうなることか。消えてしまうかも。
キングはいうまでもなく、役立たずだし。追悼盤なんて期待できるような会社じゃないし、おそらく出さない。その年のベスト盤にさりげなく数年前のベスト盤を復刻して終わり。

幻の音盤同盟あたりで何とかしてもらえないものか?
全11回レコーディング(うち最低5回分はCD化済みらしい)の「雪の降る街を」の復刻とかもお願いしたい。
「男と女」がらみで何とかできないものか…。
永六輔とピーコあたりも声を上げて欲しいです。
特に永にはラジオで熱く、そして意味不明に語って欲しい。

私が思う、数少ない何とかして今盛り立てたい歌手のひとり。