軽やかにスタートダッシュした安倍自民党。明日の組閣人事で世論の追い風を受けることに成功すれば、リズムに乗って補選まで走りそうです。
一方の小沢・民主党は、スタートの号砲で転けてしまいました。代表本人が「緊急入院」という事態ですから、先行きに暗雲が立ちこめています。
来年の参院選までは、陸上競技で喩えると1500m走だと考えています。皆さんも体験したことがあると思いますが、結構なスピードで走りきらないと勝負には勝てません。
400、800mも苦しいですが、トラックを3周半くらいのイメージが、ちょうど1年くらいではないかと思っています。
今日の首班指名を欠席するのは、民主党にとっては最大の痛恨事です。自民党・公明党は安倍晋三に投票しますが、民主党は小沢一郎に投票します。その本人が国会を欠席している。NHKの中継もありますから、テレビにその姿が映らないのはイメージも悪い。
マラソンなどのテレビ中継で、スタート直後に有望選手が転んで先頭集団の映像に映っていなく、中継のアナウンサーが「ケガでもしたのでしょうか」と不安をふくらませるコメントを繰り替えすように、臨時国会関連の報道では「小沢一郎・民主党代表は体調不良のため、欠席しています」と繰り返されるでしょう。
政治家の入院には、いろいろなケースがあります。メール問題の時のように隠れるのは仮病というのでしょうが、今回の場合は本当の体の不調での入院。こうなると小池環境大臣が入院した時にもあった重病説が意図的に流されます。
「2~3日が、一週間になる」、「一週間が一ヶ月になる」と自民党の長老議員の体験談が小沢一郎に重ねられます。こういう時の自民党の先生方は、一気呵成に攻撃してくるテクニックを持っています。
参院選までは、走り抜けたかったはずの小沢一郎。しかし、周辺が心配していた通り、自らの体調が原因でつまずいてしまいました。
一部には、硫黄島視察が心臓にかなり負担を掛けたのではないかとの噂も出始めています。安易に菅直人の提案に乗ったというより、本人に焦りがあったのかもしれません。自民党の総裁選挙があろうが、いつもの小沢ならば堂々としていたはずだと見る人もいたでしょう。
政権交代の最後のチャンスと意気込んでいたのですが、チャンスを前にピンチを招く結果になってしまいました。体調の回復をお祈りします。
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