何とも情けなくなる記事が、時事通信にありました。<拉致進展なし、安倍氏にも責任=鳩山民主幹事長が批判> というものです。以下に引用します。
(引用始め)
民主党の鳩山由紀夫幹事長は13日午前、松山市内で開かれたUIゼンセン同盟の定期大会であいさつし、北朝鮮による日本人拉致問題について「この1、2年、進展していない。責任の多くは小泉純一郎首相もそうだが、安倍晋三官房長官にもあると言わざるを得ない」と述べた。
さらに鳩山氏は「安倍氏は自民党の役職に就いていた時にははっきりとした物言いをしてきた。しかし、官房長官になって責任を取れる立場になってから、拉致問題がどこまで進展したのか」と疑問を呈した。
(引用終わり)
ちなみにUIゼンセン同盟の記事はこちら。掻い摘んでみると、地域ごとに10前後の組合を束ねる形で、同じ地域で働く人たちが横断的に加入できる仕組みを導入する。「地域型ゼネラルユニオン」という組織への改革を目指すのだそうです。「なんだ選挙向きの組織に変えるのか」と受け止めてしまうのは職業病でしょうか。とは言ってもUIゼンセン同盟からは、来年の参院選比例区に川合孝典が推薦候補となっていますし、組織内・準組織内国会議員は以下の5人もいます。
衆院・川端 達夫 、伴野 豊 参院・平田 健二 、山根 隆治 、柳沢 光美
鳩山由紀夫は自ら墓穴を掘ったと言っていいでしょう。安倍晋三を批判したいのは分かります。しかし、拉致問題に関しては政府・与党を批判するまえに、党内の爆弾を抱えている議員の問題も処理してもらいたいですし、ましてや自身のこれまでの発言が迷走したことを忘れないでもらいたいです。
日本財団の<拉致問題と対北朝鮮をめぐる最近の政治家らの主な言動>というページに、平成9年4月、当時、民主党代表であった鳩山由紀夫の<北朝鮮への食糧支援>に関する発言が出てきます。
「困っているときに、拉致事件などの問題が解決しないと援助できないというのでは、彼ら(北朝鮮側)の気持ちは和らげることができないのではないか」
こんな発言をしていたのに180°方針を転換して、今では民主党の拉致問題対策本部長に就任しています。だからと言って、調子に乗って安倍晋三をねらい打ちするために拉致問題を出すのは頂けません。
安倍晋三、麻生太郎と同じように鳩山由起夫も歴代首相の孫。安倍、麻生は現に自民党総裁=首相の座を争っています。一人だけ蚊帳の外にいる鳩山由紀夫ですが、まさか小沢一郎の政権交代を本気で信じているのでしょうか。
写真は鳩山一郎
仮に民主党政権になったとしたら、小沢は誰を首相に推すでしょうか。海部政権と同様に「みこしはパーの方がいい」という考えを小沢は持っているはす。そうなると「もしかして俺かも」と思いこんで、張り切っているのでしょうか。
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