お前のせいで、昭和のおじさんがバカにされる！？

先日触れたMrs.GREEN APPLEの新曲「コロンブス」のＭＶが炎上した件について、漫画家のやくみつるの発言がまたまた波紋を呼んでいる。

漫才コンビ・ナイツがやっているラジオ番組にゲストとして登場したやくみつるは、この騒動についてこう発言したらしい。

「（中略）この事案でビックリしたのが、コロンブスが今、全否定なんですね。新大陸に行って殺りくしたみたいな。今や大悪人扱いなのかって」

これについて、ネットでの反応は「こんな世情に疎いヤツが流行語大賞やってんのか」というものが多かった。

何を今さらである。

こいつが世情に疎いのは、すでにそのナイツの塙からも指摘されていて、「やくさんって、Netflixを知らなのに、よく流行語大賞の審査員をやってるなと思って」と言われている。

「Netflixを見たことがない」とかいうのではなく、存在自体を知らないようなおっさんなんである。

ただ、一応審査員をやっている関係で、いろいろと情報を得ようとしているらしいのだが、これは自分自身で言っているように、その情報の入手先はスポーツ新聞だとのことだ。

だから、ごく一部のプロ野球ファンの間でしか浸透していなかった阪神・岡田監督の「あれ」が流行語大賞になったりするのである。

あんな言葉、阪神ファン以外で使う人なんかほとんどいないと思う。

私が以前勤めていた会社では、たまたまほぼ全員がプロ野球ファン（贔屓のチームは、なぜか全員違っていたけど）だったので、営業所であることもあり、所長が「みんなで頑張って『あれ』を目指しましょう」と目標達成について檄を飛ばしたことはあるが、そういう職場でなければ、いきなり「あれ」とか言われたって、「何だよ、それ」と思われるのが普通だ。

ところが、スポーツ新聞（特にデイリースポーツ！）だと、連日のようにこの言葉が出てきているはずだ。

つまり、情報が偏っているのである。

ところで、今回話題となった「コロンブス」についても、やくみつるはどこで教えてもらったのかはわからないが、「今や全否定されている」と言っている。

別に全否定なんかされちゃあいない。

かつては「英雄」扱いだったものが、単に「歴史上の有名人」に成り下がっただけである。

「新大陸を発見」などと大袈裟に言われていたものの、「すでに人が住んでいるのに、何で『発見』なの？」という当然の疑問に対して、文科省がようやく気が付いた（？）わけだ。

とは言え、彼の行動が後の歴史に大きな影響を及ぼしたので、教科書には載るのである。

結局のところ、やくみつるの認識はこの程度なので、ネットでも叩かれるわけだ。

残念なのは、やくみつるって、私と同い年（いわゆる同級生）であることだ。

それが「昭和おじさんって、こんなもんだ」と、まるで「老害」みたいに言われているのは、とても悲しい。

確かに、情報弱者や勉強しないおじさんはたくさんいるだろうけど、一緒くちゃにされてもなあ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a7d22c902cec338074896431fab96538037b4e9b