吉松ひろむの日記

高麗陶磁器並びに李朝朝鮮、現代韓国に詳しい吉松ひろむの日記です。大正生まれ、大正ロマンのブログです。

韓国の諺

2005年05月05日 16時21分13秒 | Weblog
 韓国の諺

 韓国の諺について前に両班を比喩したものをあげたが、ほかに例えば、粗がなければ
嫁の足が白いと乏す…(坊主憎けば)怒りがちょんまげの先まで起こる(怒り心頭に)
 犬の面に水かけ(蛙の面に小便)衣服が翼(馬子にも衣装)芋畑で針を探す(糠のなかで釘を探す)蟹の尻尾ほど(雀の涙)金さんの一肌脱がなかった井戸はない(日本の田中、鈴木、佐藤と同じく多い名)
 ざっと見ただけでそのすべてに諧謔が見られる。
 なかでも蟹に尻尾があるとは知らなかったし、思わず笑いが込み上げてくる。
 嫁の足が白いも面白い、舅のいびりはいずこの国でも同じだが、いかにも韓国らしい粗探しぶりだ。
 犬の面にも小便…これは韓国では日本の土用丑の日に鰻を食べるように赤犬を食べる習慣があり、韓国にも鰻はいるが、主にその皮をなめして財布などを作るし、鱗のない魚は、儒教の祭祀で嫌われる。
 そんな犬も人間がかける小便には知らぬ顔?とするところがなんとも面白い。
 怒りがちょんまげの先とはまことにリアルで諧謔性があり、これもおかしくなってくる。 犬の屁のようだ、これも屁みたいな野郎!ではなく犬とした所が面白い。

キムジャン

2005年05月05日 15時27分32秒 | Weblog
 
 キムジャン

 韓国の四季習俗のひとつにキムジャンがある。
 この季節、度々訪れる利川の窯場の帰途、町のかしこにキムチ漬の様々な材料が道端に山積みされ、大きなプラスチック容器にいれた唐辛子粉の山盛りを頭に乗せた老婆が見事に拍子をとって通りすぎる。
 人々の甲高い笑い声、喧騒、皆、笑顔でキムジャンを楽しんでいる。キムジャンの季節には女子大学でも一週間の休暇となる。
 日本の晩秋、農村や都会の一部で白菜漬の風景を今でもみかけるが、そんな時期に女子大学の休暇なんて絶対ありえない。
 漬物文化は韓国も日本も共通だが、なぜ日本は白菜漬季節(行事と言ってよい)に国中で騒がないのは封建制度の名残かもしれない。因みに李氏朝鮮王朝は中央集権制度だった。 キムチ漬の季節にサラリーマンはキムチボーナスを手にする。
 勿論、キムチ漬けには材料費がかさみ、各家庭のそのための費用も大きい。
 しかしそれよりも国全体がキムチに染まった文化を謳歌している。
 マヌル(ニンニク)はキムチ漬けに欠かせないが、韓国のマヌルの歴史は遠く檀君神話に登場してくる。
 しかし、主原料の唐辛子は十六世紀に日本から朝鮮半島へ入ったのであり、それまでは沈菜と言うが、その名の由来は日本の白菜漬けを見れば分かる。桶に白菜の水分が浮き出てくるので沈菜となずけた。白菜も味噌も韓国に登場するのは日本よりはるかに早い。
 日本の白菜は明治になって中国より輸入の種子を栽培したものだ。
 キムチには、トンペ、トンム、タラソクバッチ、トラジ、など多くの種類があるが、日本人に好まれるのは白菜キムチ、キュウリ(オイ)大根(ムウ)などである。
 市場食堂の金さんに聞いたが、トンペは越冬用で一般的にアミ、塩辛、荒引き唐辛子、ショウガ、ネギ、芥子菜、セリ、大根、白菜などの具を混ぜて漬ける。タラソは鱈の切り身を混ぜ、温度も人の体温より高めに漬けるし、トラジは文字どおり、山トラジ(山桔梗)、ゼンマイ、ワラビ、等を具とする。
 キムチ漬の具は古来、色への執着があり、赤、青、白、黒、黄の五色は欠かせないと言う。
 前にもふれたが、キムチの甕は発酵漬物にはかかせないやきものである。
 韓国の風土は日本からきた唐辛子の辛味を変えた。
 つまり日本のそれより一.五倍の甘さがあるため、やや甘みのある美味しいキムチはこうしてできあがるのである。

茶道具について

2005年05月05日 14時25分48秒 | Weblog
はじめまして。
ブログを読まさせて頂きました。
数十年も茶道のご経験がおありと思いますが、私は今まで仕事柄数万人の
各流派の先生方と対話してまいりました。茶道の究極は禅と数奇者と不二の
関係にあると思っています。
たとえお点前が違ったとしても根本的な茶室における流れは前記の通りと
信じてます。
因みに点前とは中国の詩に「蜻蛉が点水する」とあります。
点水とは静かに緩やかに水面をたたく蜻蛉のしぐさです。
お茶を点てる時の動きはまさしく点水であります。
ここから点前の字を当てはめたと思います。