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水害から2年、球磨川沿いの国道219号の復旧状況は?

関連ブログ・・・2021/7/5付水害から1年、球磨川沿いの道路は今も一般車両通行止め、2021/10/8付人吉~八代の下道は、一般車は芦北経由で通行可

2年前の豪雨で壊滅的な被害を受けた八代~人吉間の球磨川沿いの道路ですが、昨年7月29日にようやく国道219号の大野大橋から人吉市内方面の区間について一般車も通行可能になったものの、その後の動きはありません。

道路や橋梁の復旧について主体的に動いているはずの国土交通省九州地方整備局八代復興事務所ですが、残念ながら公式サイトにおいては進捗状況の開示について消極的と言わざるを得ません。

そんな中、災害発生からちょうど2年の節目である2022年7月4日に熊本県が開催した「令和2年7月豪雨復旧・復興本部会議(第10回)」の資料で、現状が分かりやすく説明されています。

https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/187179.pdf(43ページ目~49ページ目)

この資料によれば、国の直轄代行(=八代復興事務所の任務)となっている道路や橋梁については、

・令和4年3月に、国道219号等の道路復旧方針を公表

・令和3年12月に、流失した10か所の橋のうち相良橋を除く9橋の橋梁の復旧位置及び橋梁形式が決定

とあります。

前者(道路復旧方針)については、2022年3月24日に開催された「令和2年7月豪雨復旧・復興本部会議(第9回)」の資料の43ページ目に明記されていました。

・国道219号は、災害時に強靱で信頼性の高い避難路として機能するよう治水対策実施後の水位(計画高水位+余裕高相当)を目標にかさ上げを実施

・ 対岸道路(県道等)は、「迅速かつ的確な避難」と「被害の最小化」を図る取り組みの一環として、集落の孤立を回避するかさ上げを実施し、 幅員については原則として、現行基準(幅員5m以上)を満足する幅員で復旧

とのこと。

今回の資料では、具体例として以下が挙げられています。

 (1) 国道219号(八代市坂本町荒瀬地区)・・・護岸復旧の途上

 (2) 国道219号(球磨村神瀬地区)・・・道路かさ上げ工事の途上、球磨川側の護岸は先に完成済

 (3) 国道219号(球磨村大瀬地区)・・・崩壊した道路は復旧済(昨年7月29日に一般車の通行が可能になった区間に含まれる)

 (4) 県道坂本人吉線坂本橋・・・災害で全面流失したが、2021年5月28日に仮橋で復旧し、2022年から新たな橋梁を着工予定(幅9.5m・歩道付きの鋼2径間連続トラス橋)

 (5) 国道219号鎌瀬橋・・・災害で全面流失したが、2021年5月28日に仮橋で復旧し、2022年から新たな橋梁を着工予定(幅8.5mの鋼単純アーチ橋<ニールセンローゼ桁>)

 (6) 県道球磨田浦線神瀬橋・・・災害で全面流失し、現在も仮橋は設けられていないが、幅7.5mの鋼単純アーチ橋<ローゼ桁>で本復旧予定

そして、50ページ目にはJR肥薩線に関する記載がありますが、現在の球磨川沿いの仮復旧状態の道路の一部は肥薩線の線路敷を流用しており、もし鉄道として復旧するのであれば道路の本復旧にあたり考慮が必要ですね。残念ながら、ネット上には「具体的にどの区間が肥薩線の線路敷を流用しているのか」の情報は開示されていないようです。

ただ、八代復興事務所のサイトでは、以下の2か所について町道の仮復旧に肥薩線の線路敷を流用していることがわかります(2020年10月時点の状況ですが)。

・芦北町海路(かいじ)地区 http://www.qsr.mlit.go.jp/yatsushiro_r/douro/dourofukkyu/02ashikita_kuma/kaiji/index.html

・芦北町箙瀬(えびらせ)地区 http://www.qsr.mlit.go.jp/yatsushiro_r/douro/dourofukkyu/02ashikita_kuma/ebirase/index.html

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