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国道169号の下北山村内本格復旧は「トンネル」で本決まりになりました

2024/3/29付ブログ記事「国道169号下北山道路は「国の権限代行による災害復旧事業」となりました」の続報です。

下北山村上池原の国道169号の崩土災害の復旧については、2024年度に入ってから3回開催された「国道169号下北山村上池原地区防災対策検討委員会」において、十分な検討がなされました。

https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/jigyou/shimokitayama.html

案は最終的に以下の3つとなり、

1.原位置復旧(アンカー工)・・・深層崩壊ブロックの切り取りによる応力開放を生じさせず、施工振動を最小限に抑制するため、アンカー工により原位置復旧

2.別線(ダム湖側)橋梁・・・深層崩壊が発生しても崩壊ブロックの土砂・岩塊が到達しない崩壊ブロック下端から最小50m離れた位置を橋梁で通過

3.別線(山側)トンネル・・・斜面の危険性が無いトンネル坑口位置で、深層崩壊が発生しても影響が及ばない離隔距離を確保した位置(山側)をトンネルで通過

https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/jigyou/oslnei00000004x4-att/240626_dai3kai_siryou.pdf

施工の難易度・施工の安全性・維持管理について特に問題が発生せず、工事費も180億円程度と3案の中では最も少ない「3.別線(山側)トンネル」が2024/6/27付で正式選定されました。工期は約4~5年です。

https://www.kkr.mlit.go.jp/nara/news/press/2024/brdd1i0000003s97-att/240627.pdf

https://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20240628-OYTNT50092/

そして、現位置においてダム湖側に張り出す形で建設された仮橋は2024/4/末に完成したものの「緊急⾞両に限って通⾏可能」扱いとなっていましたが、2024/6/28から片側交互通行で一般車両も通れるようになりました。下北山道路のトンネルの完成まではこの仮橋が幹線道路扱いとなります。

https://www.pref.nara.jp/secure/311581/0627-2houdousiryouisshiki.pdf

ちなみに、この区間のトンネルについては、2024/2/10付ブログ記事で書いた通り、従来から奈良県がルートを十分に検討しており、複数案の中から「前鬼橋から上池原交差点を最短で結ぶ案(延長約2.7km)」に決定しています。この関係資料が奈良県から奈良国道事務所に引き継がれることでしょう。

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