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国道169号下北山道路が新規事業化に近づきました・・・土砂崩れで長期通行止め区間の根本的対策 <追記あり>

2024/2/2付ブログ記事「国道169号の幻のバイパス「高取大淀吉野線」と奈良中部熊野道路」の続きです。

上記ブログ記事で

>「奈良中部熊野道路」(奈良県御所市~大淀町~吉野町~川上村~上北山村~下北山村~三重県熊野市)のごく一部区間のみ供用されごく一部区間のみ事業中となっています。

と書きましたが、新たに下北山村内で長大トンネルからなる「下北山道路」が新規事業化に近づきました。

2023/12/25に開催された「令和5年度第2回奈良県公共事業評価監視委員会」で議題になりましたが、

https://www.pref.nara.jp/item/300734.htm

村内の前鬼~上池原間(池原貯水池沿いに険しい地形を屈曲しながら通る区間)において法面対策を実施する予定の区間が多数存在しており、土砂崩壊などで通行止めになると大迂回を強いられます。

https://www.pref.nara.jp/secure/302506/r0502no3-1ikenhanei.pdf

https://www.pref.nara.jp/secure/302506/r0502no3-2ikenhanei.pdf

これを踏まえ、当該区間を抜本的に改良して安全面・防災面で万全を期するべく、4つのルートが評価対象となりました。

https://www.pref.nara.jp/secure/302506/r0502no3-4ikenhanei.pdf

1.部分供用が可能となる現道を活用する案

 →トンネル2か所と橋梁4か所を新設要、概算工事費は約176億円

2.前鬼橋から上池原交差点を最短で結ぶ案

 →当該区間全てをトンネル化(延長約2.7kmで現道より約400m短縮)、概算工事費は約135億円

3.南側のトンネル坑口位置を等高線に対して直角にし、トンネル延長を最短にした案

 →トンネルの延長は第2案に比べ約100m短くなるが橋梁1か所を新設要、概算工事費は約162億円

4.南側のトンネル坑口位置を等高線に対して直角にし、下北山スポーツ公園への影響を軽減した案

 →トンネルの延長は第2案に比べ約200m長くなり、概算工事費は約140億円

このうち工事費が最も安くなると見込まれる第2案で決定し、「新規事業化が妥当であると考えられる」と結論付けられました。

 

ちなみに、国道169号の当該区間は2023/12/23(つまり委員会開催の2日前!)に発生した土砂崩れのため全面通行止めになっており、

https://www.pref.nara.jp/secure/302793/houdou01.pdf

防災対策委員会で仮復旧および本格復旧に向けてその方法やスケジュールの検討が進められています。

https://www.pref.nara.jp/65117.htm

2024/2/7に開催された第3回会合では、以下の方針が決定されています。

https://www.asahi.com/articles/ASS277J2WS27POMB005.html

・道路東側のダム湖沿いに約200mの1車線分の仮橋(片側交互通行)を設置して現場付近の交通を確保する

・仮橋は2月中旬頃の着工を目指しており、一般的な工期では4か月程度かかる

・被災部分については、土砂が崩れ落ちた斜面にモルタルを吹き付け鉄筋を打ち込む安全対策を施し、3月末頃には緊急車両等限定で通行可能にする見込み

 

<3/20追記>

令和5年度第2回奈良県公共事業評価監視委員会の資料類ですが、奈良県公式サイトからはすべて削除されています。詳細は、2024/3/20付ブログ記事「国道169号下北山道路の事業がついに動き出すようです」をご覧ください。

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