歌の花園

なつかしい青春時代の歌、想い出の歌の花園へようこそ

古城―三橋美智也

2021-03-27 17:58:51 | 三橋美智也

       1959年7月発売
  作詞:高橋掬次郎  作曲:細川潤一


昭和歌謡界の大歌手、三橋美智也の「古城」は、彼の最大のヒット曲である。
しかもレコードの売り上げ枚数は、300万枚と言われている。
またミリオンセラーが30曲にも及ぶという、驚異的な実績の持ち主でもある。
私の叔母夫婦も熱狂的なファンで、よく自慢話を聞かされたものだった
さて「古城」の歌詞は、城の栄枯盛衰を歌っているのだが奥が深い。


   松風騒ぐ 丘の上
   古城よ独り 何偲ぶ
   栄華の夢を 胸に追ひ
   あゝ 仰げば侘し 天守閣

   崩れしままの 石垣に
   哀れを誘う 病葉や
   矢弾(あだま)のあとの ここかしこ
   あゝ 往古(むかし)を語る 大手門

   甍(いらか)は青く 苔むして 
   古城よ独り 何偲ぶ
   あゝ 空行く雁の 声悲し


我が家でテレビを購入した頃から、折に触れこの曲を幾度も耳にしているが、
それまで古城そのものを歌っているとばかり思っていた。
しかし♪古城よ独り何偲ぶという歌詞が以前から気になってはいたものの、
50代頃になってこれって人生そのものではないかと気づいたのである。
1連は10代~20代頃の夢や希望に満ち溢れた青年期。
2連は働き盛りの30代~50代の壮年期。
そして3連は60代以降の老年期といったところだろうか。
これはあくまでも私なりの見解なのだが・・・。
あの輝いていた青春時代に戻りたくても戻れないという現実。
2人の孫にばぁばと呼ばれる現実。
私の人生もまさに栄枯盛衰である。
 
  ♪松風騒ぐ丘の上 古城よ独り何偲ぶ  栄華の夢を 胸に追い 

あゝ青春に花よ咲けー松島アキラ

2021-03-19 08:49:34 | 松島アキラ

      1962年6月5日発売
  作詞:宮川哲夫  作曲:渡久地政信


我が家でテレビを購入したのは、確か1962~3年頃だった。
その頃の歌謡界は、三波春夫、三橋美智也、村田英雄、春日八郎、美空ひばり、島倉千代子など
錚々たる歌手が活躍していた時代だった。
当時小学生だったが、これといってファンでもないのにテレビに映ったその歌手たちの歌が自然
と耳に入り覚えてしまうほどだった。
そんな中、私にもっも近い年代の歌手がいた。
近いといっても、9歳ぐらい年上だが、、、。
1961年に「湖愁」でデビューした、青春歌謡の先駆者といわれる松島アキラである。
「湖愁」は彼の最大のヒット曲なのだが、私の記憶に残っていた曲はなぜか「あゝ青春に花よ咲け」
だった。
♪ 花よ咲け咲け青春の~というフレーズを、歌詞の意味も解らぬままよく口ずさんでいた。
やはり子供ながらに、「湖愁」より好きだったのだろう。
哀愁を帯びたこの2曲は、メロデイが似ているように聴こえるが、歌詞の内容は違う。
同じ恋の歌だが「湖愁」は失恋、「あゝ青春に花よ咲け」は今まさに恋をしている心情を描いて
いる。
特に2連が切ない恋心を見事に表現している。

   
   やさしき君を ひと目見て
   ほのかに燃えし 恋心
   誰に語らん この嘆き
   君は命の 花なのと
   偲べど尽きぬ この思い


恋の経験がある人は、この詞に心あたりがあるのではないだろうか。
ともかく私にとっては、懐かしい想い出の曲なのである。
 
  ♪花よ咲け咲け青春の  夢を彩る赤い花   涙も甘き恋の花
  

さよならをするために―ビリーバンバン

2021-03-13 14:40:45 | ビリーバンバン

      1972年2月10日発売
   作詞:石坂浩二 作曲:坂田晃一


この名曲ともいえる「さよならをするために」は、1972年日本テレビで放送されたドラマ
「3丁目4番地」の主題歌である。
当時観た記憶があるが、石坂浩二と浅丘ルリ子が出演していたという程度だ。
ドラマは前年の「2丁目3番地」の続編なのだが、私が観たのはどっちなのかそれとも両方観
ていたのか頭の中でゴチャゴチャになっている。
一方の主題歌は、よく知っている。
ビリーバンバンの曲で一番好きなのが、この曲だ。
しかし作詞が石坂浩二だったという事は、後に知ることとなる。
さすがマルチな才能のあるお方。
歌詞の内容を私なりに紐解いていくと、今の彼女と新たに歩いていこうとしているのだが、
過去の彼女がちらついてくる。
その彼女との想い出を断ち切りたいという主人公の心情を描いている、そんな感じだろうか。
それを巧みな比喩的表現により、完成度の高い美しい詞に仕上がっている。
まあプロの作詞家でも、なかなかこんな詞は書けないと思う。
ところで石坂浩二と浅丘ルリ子は「2丁目3番地」での共演がきっかけで同年に結婚するも
2000年に離婚。
離婚会見は2人揃ってのことだったと記憶している。
また石坂氏、浅丘ルリ子と結婚する前に加賀まりこと交際していたのだが、この件は週刊誌
を立ち読みして知ったぐらいの程度。
この3人が曲のモデルらしいという噂がある。
たしかにそんなふうにも受けとれるが真相やいかに。。。
その3人が2017年に、テレビ朝日のドラマ「やすらぎの郷」で共演している。
このドラマをチラッと観たが、私の人生にはありえないような何とも不思議な光景だった。 
とにかく3人とも良い関係だからこその共演だったのだろう。


   ♪過ぎた日の微笑みをみんな君にあげる ゆうべ枯れてた花が今は咲いているよ
  

れんげ草ービリーバンバン

2021-03-09 12:25:30 | ビリーバンバン

    1972年8月10日発売
   作詞/作曲  安東 久


レンゲソウという花は漢字で蓮華草と書き、字のごとく蓮の花に似て
いることから名付けられた。
横から見ると確かに似ている。
私が子供の頃春になると、あちこちの空き地や土手などにレンゲソウ
が一面に咲いた。
そのレンゲソウを友達と摘んで花束にしたり首飾りを作ったり。。。
日が暮れるのも忘れるほど夢中で遊んでいた。
あの子たち、今頃どうしているだろうか・・・。
近年レンゲソウは、化学肥料や農薬の影響によりまったく見かけなく
なった。
ふるさとの美しい原風景が、無くなっていくのはとても寂しい。

ビリーバンバンの♪れんげ草はその懐かしい子供の頃を思い出させて
くれる曲である。

 
     ♪ 山のふもとの小さな村に  咲いたかわいいれんげ草よ

 
            

友を送る歌―舟木一夫

2021-03-05 18:49:54 | 舟木一夫
  
      昭和41年 4月発売
    作詞:植田梯子 作曲:戸塚三博



舟木氏のデビュー3年目の青春ソング「友を送る歌」は、冒頭から男声コーラスが
入る印象的な曲である。
女声コーラスが圧倒的に多い彼の楽曲の中で、たぶんこの曲だけなのではないか。
なぜだろうと疑問に思っていたが、なぞは解けた。
たぶん歌詞の内容が男の友情を描いているからなのだろうと、かって推理してみた。
あたっているかはともかく、アップテンポのこの曲が発売当時から好きなのである。


  ♪ 君は別れてゆく風の中    君は別れてゆく 遠い道