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The Lost Symbol by Dan Brown

2009-10-01 12:00:43 | 日記
Dear Mr. Dan Brown
I think your books have been entertaining. However, your new book (The Lost Symbol) fell short of satisfactory. Allow me to make a suggestion. Let go your editor. The book is unnecessarily hefty and the story lacks a rhythm. An addition of meaningless chapters is one and repetitive writing style is another. The latter is nothing but the Alu sequences in the human genome. If your editor did not advise you to refine the story, fire her/him. Future books would be hopefully better. I am not arguing the books should be compendious. I simply believe there is a limit. I hope you would not be discouraged by bad reviews. Please try harder for new books since I still keep a glimmering hope for your storytelling.

Sincerely

The Lost Symbol is the same old story and the same old writing. Would Dan Brown ever master how to write? As many readers and critics explicitly state, he could work on his writing. In his book, similar episodes go on and on using different resources. No matter how many times they are repeated, the protagonist never learns. No characters in this books show any signs of amelioration. Only a case of physical transformation is described. Slow development of stories diminishes the suspense the author must have intended to create. There are several good tricks and surprises although most of them are predictable.

I should give two stars out of five (mediocre).

Two stars:
Only a luxury of having spare time can rationalize the purchase of the book, providing the book costs less than $10.



ダン・ブラウンは日本では人気あるのだろうか? 調べてみると、ダ・ビンチコードは売れているらしい。天使と悪魔、デセプションポイントもそこそこ売れているではないか。 Digital Fortress の翻訳本は見つけられなかった。あのねちっこい表現はどうやって訳されているか気になったけど、日本語にすればスッキリするとも思えないのでそれ以上調べる気にならなかった。きっと The Lost Symbol は翻訳されるに違いないと思うので、出来るだけ公平に感想を書いて見ようと思う。彼の本は全部読んでいると言えば彼が嫌いなわけではないとわかってもらえると思う。しかし、彼の信者というわけではない。

まず、ダン・ブラウンは決して優れた作家ではないという意見にはみんな納得してくれると思う。ダ・ビンチコード以外の作品は彼が有名になるまでそれぞれ数千冊しか売れなかった。この事実がそれらの本の評価を如実に示している。

その後ダン・ブラウンは小説を書くのが上手になっただろうか?残念ながら否である。

The Lost Symbol は Digital Fortress よりは練られているけれど、天使と悪魔の域には達していないと思う。特に最後の20ページほどにはがっかりさせられた。普通、サスペンス小説は最後に盛り上がるので一気に読み上げてしまうのが常だけど、この本に関しては盛り上がる筈の最後の部分で何度本を閉じよう思ったか。ほとんど惰性と義務感で読み終えた。あまりにも寂しい。その上、小説の大部分でワンパターンな構成が延々と続く。ペースが悪い。編集者は何を考えていたんだ、と批判されても仕方がない作り方をしている。丸々一章省いた方が良いところもいくつかあるし、細かい表現もそこまで粘着しなくてもと思うところがたくさんあった。内容もあまりに突飛で少し白ける、というか、物語の流れに自然に乗るというのが不可能。どうしても、落ち着かない印象を引きずりながら読み続けた。

日本で発売されたらどうすべきか? 
ダン・ブラウンの熱狂的ファンの人は買って読むのも良いが、高い期待は持つべきではない。
サスペンス小説〔欧米文学)の好きな人は忍耐強い人だけに奨める。
ラングドンの追っかけなら読まないわけにはいかないだろう。この後も10冊くらいは彼を主人公にして本を書けると著者が豪語しているから。

作家の登場人物に対する思い入れはみんな共通しているらしい。今年三本指に入るお奨め本 ”Host” の著者がインタビューで、「この本(Host)は今までの作品のなかで一番良く書けた。一冊での完結本としてこの本を書いたけれど、登場人物をこのまま終わりにするなんて自分には出来ない」と言っていた。「アイデアが煮詰まれば、何人かの登場人物を使って物語を作りたい」とも。ダン・ブラウンのラングドンに対する思い入れも同じなのだろうと思いながらインタビューを見た。