ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

イーグル・アイ(D・J・カルーソー監督)

2009-06-08 | Weblog
キャスト;シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ロザリオ・ドーソン、ビリー・ボブ・ソーントン、イーサン・エンブリー

評価:☆☆☆

コメント:時期が時期だけにこうした中東のロケーションから始まる映画は観客をひきつけるのにもってこいかもしれない。画面に一瞬地図めいたものが映し出されるのだがパキスタンかアフガニスタンか…。  
 いずれにせよ携帯電話に国防総省のコンピュータが侵入してマイクから会話を聞き取るというのは当然に行われているスパイ活動だろう。悪辣なテロリストかあるいはただの一般人か、そしてジュネーブ協定に違反するかどうか。実際にそうした緊迫した場面は今後ログ記録も情報開示されることになれば深刻な問題になるに違いない。
 表向きはよくできたスパイ・アクション映画だが、ポリティカルなメッセージがこめられているのは明らか。スピーディに展開していく画面の流れはさすがに製作がスティーブン・スピルバーグだけのことはある。シャイア・ラブーフの台詞回しも見事。メリーランド州がやたらにロケーションされるが国家安全保障庁(NSA)があるほか高級官僚のベッドタウンにもなっているためと推定される(粗筋に微妙に関係してくる)。NCTCという最近よく聞く組織も映画にでてくるが2004年にブッシュ大統領が創設した国家テロ対策センター(National Counterterrorism Center)。
 冒頭はCIAとこのNCTCが動いているが途中からFBIのテロ合同捜査班捜査官トム・モーガン(ビリー・ボブ・ソーントン)と空軍の連邦捜査官の縄張り争いとなる。映画の中にでてくる「ヒズポラのダミー銀行…」のヒズポラとは、1982年に創設されたレバノン・シーア派の武装集団のこと。シリアの影響が強いとされている。
 最新鋭の情報機器がいろいろ登場するのだが、途中でメモリー・ブロックを手作業で抜き取る場面がでてくる。これをみると最新鋭ではあっても主記憶装置にデータやプログラムを格納してCPUで取り出して作動させるというフォン・ノイマン式のパソコンが使用されていることがわかる。ただ、ニューロタイプのコンピュータでないとつじつまが「大きく合わないこと」が出てくるのだがそれはまた次回作品の課題になるのだろう。面白い映画であることは間違いない。

ストーリー:スタンフォード大学を2年前に中退したジュリー・ショーは、アラスカやシンガポールなどを転々として現在は「コピー・カパナ」の店員として暮らしている。しかし双子の兄(IQが183の軍人)が交通事故で死亡してから2日後、突如自宅に銃や暗視カメラ、硝酸アンモニウム、F-16戦闘機マニュアルなどが大量に送付され、いきなりFBIに逮捕された。そして、銀行口座には75万1,000$が振り込まれていた…。