ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

アイ(オキサイド・バン)

2007-11-24 | Weblog
ストーリー;角膜移植手術により目がみえるようになった彼女は、病院で不思議な体験をする。そして、街角でもまた‥
出演;アンジェリカ・リー ,ローレンス・チョウ,チャッチャー・ルチナーレン
手塚治虫の「ブラックジャック」にも同様の話があったが、この映画ではそれに「生霊」「死霊」をからめている。えらく古典的な幽霊の演出が逆に怖い。香港とタイの合作映画だが、街角の風景が興味深い。また主役のアンジェリカ・リーの繊細な演技がまた美しくはかない。道路上にただ立っているだけの背広の男といった一瞬の場面や地下鉄の窓ガラスに映る女性の顔というのはそのシチュエーションだけでかなり怖い。またエレベーターの中にいる初老の男性や夜遅くのマンション内の小学生というのもありそうでないだけに怖い。要は特撮手法に頼らない撮影方法という意味でホラー映画としての完成度が極めて高くなっているともいえる。ただ個人としては幽霊なるものの存在を最初から信じていない(ありえない)ぐらいに考えているので点数がからくなっただけで、一般的には相当に怖い映画に分類されるのだろう。ハリウッドのキャーキャーホラー映画には飽きてしまった方にはお勧め。また、アンジェリカ・リーの素顔勝負で美人の撮影には相当に入れ込めるものがある。タイの農村地域の撮影も見事だ。

ニューオーリンズ・トライアル(ゲイリー・シダー)

2007-11-24 | Weblog
ストーリー ;陪審員制度にもとづくルイジアナ州ニューオーリンズ。銃乱射事件で夫を失った妻が銃メーカーを訴える。憲法修正第二条により銃メーカーは保護され、被害者の損害賠償が認定されたケースはない。そこへとあるゲームソフト販売店の店員に陪審員召喚状が届く‥
出演:ジョン・キューザック,ジーン・ハックマン,ダスティン・ホフマン
 陪審員コンサルティングというのが実際に存在するらしい。シンプソン事件で有名になった職業だが、日本にももうすぐ陪審員制度が導入される予定だ。となればすぐにも陪審員コンサルティングといった職業ができあがるに違いない。グリシャムの原作にもとづく映画だが、原作ではタバコ会社だったのが、銃メーカーに映画には変わっている。ジョン・キューザックのとぼけた演技と二枚目ぶりが印象的。「アドルフの画集」「グリフターズ」「アイデンティティ」といった難しい演技もジョン・キューザックになると、なんなくこなしてくれる。ダスティン・ホフマン、ジーン・ハックマンが初の共演となる。
 法廷物というのはしかしとにかく退屈だ。映画よりも舞台に向いている素材なのかもしれない。「陪審員」といった映画もあるが、現代のアメリカの陪審員制度は必ずしも有効に機能しているわけではないのだろう。暇があれば見れば‥という程度かな‥。

踊る大捜査線2(本広克行)

2007-11-24 | Weblog
ストーリー; お台場に殺人事件が連続して発生。犯行動機に関連性がなく遺留物が多い割には犯人像がつかめない。女性の指揮官として沖田が任命され湾岸署に警察庁から乗り込んでくるが‥
出演 ;織田裕二 ,深津絵里 ,いかりや長介
「踊る大捜査線」の「1」については劇場公開で見ていた。実はそのときにはあまり感心できず、「現場の声を聞け~」という悲痛な声のみが、広い劇場にコダマしており、ハリウッド映画からの「ぱくり」があまりにも目だったため白けていた‥というのが本心だ。「2」がかなりの観客動員数を記録したと聞いても見る気持ちはほとんどわかなかったが、いざみてみると相当に面白い。役者の演技もかなりのものだし、脚本の完成度もかなりのハイレベル。深津絵里、水野美紀、真矢みきといった女優の演技もそれぞれの特色がでている上にそれぞれの美しさが画面に映える。織田裕二、北村総一郎、佐戸井健太、いかりや長輔、小泉孝太郎といった男優もいい味がでているし、冒頭にワンアクション置くところがまた観客を楽しませようという心意気でなんともうれしい。官僚主義も実際にはもっと狡猾におこなわれる筈だが、だいたいそうした切り口もこれまであまりみられなかった刑事ものなのだろう。等身大の「組織」として人気がわいた理由もうなづける。
 おそらく現実のお台場に行った人にはもっと興味が湧く映画なのだろう。ユースケ・サンタマリアが静かにつぶやく「この街はまだ進化し続けているんです」という台詞には江戸時代から海にせりだしていった土地の流れを見事に表現している。面白いという意味ではやはり日本映画では最高ランク。すばらしい。