雨引観音(あまびきかんのん)とよばれる雨引山法楽寺(桜川市本木1)は、中国から帰化した法輪独守居士により用明天皇2年(587)に開創されたそうです。聖武天皇、光明皇后の信仰があり、光明皇后の奉納した法華経が寺にあるそうです。弘仁12年(821)の干魃で霊験があったために、嵯峨天皇から雨引山という山号が与えられたそうです。本尊の延命観世音は、厄除け延命、安産子育てにご利益があるそうです。広く信仰されたようで、各地に雨引観音の石碑などが建てられたようです。今のところ、私は水戸で4基見ました。
八坂神社(大場町 36°19'38.4"N 140°31'03.4"Eあたり)
雨引延命観世音とあり、文久2年(1862)に建てられたようです。道路より一段高い八坂神社境内、子安観音など4基ある石造物群の中にあります。
大場町(36°19'05.2"N 140°32'23.3"Eあたり)
市道常澄6-10号線に面した、石造物群の中にあります。雨引延命観世音とあり、慶応2年(1866)の建立のようです。よだれかけがあって見えませんが、土台石には島坪女人講の文字があります。でも、上の石碑と古さが違うように見えます。平成28年に聞いたところでは、石造物群の中にある子安観音の祭りが行われているとのことでした。
宮西共同墓地(赤塚 36°23'08.4"N 140°25'13.5"Eあたり)
ここは石碑ではなくて、観音像が彫られていました。土台に雨引山とあり、明治16年建立のようです。切れ長の細い目の繊細な感じがある観音で、足の指まで細かく彫られています。
鯉淵町(36°20'59.8"N 140°20'37.7"Eあたり)
内原カントリー倶楽部の北西隅あたりにあります。雨引山延命観世音塔とあります。道しるべになっていて、左側面に「左水戸方面」とありますが、右側面が読めません。
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