ウロという言葉は、「うつろ」から来ていて、うつろは、「うつ(空(なにもないこと))」+「ろ(助辞)」であると大言海はいっています。漢語では「樹洞」というようですが、大きな木のウロは「がらんどう」ともいうようです。木のウロには造形的な面白さが感じられます。
カエデ(茨城県立近代美術館 千波町666-1)
どうしてこんな形ができるのだろうと思った、カエデのウロです。妖怪の百目といった感じもします。
ツバキ(伊勢神明社 柳河町411-1)
ツバキはウロができやすい樹木のようですが、ここでは、向こうが見えるほどの穴があいていました。
イロハモミジ(弘道館 三の丸1-6-29)
弘道館の庭にある、根本付近が扇状に、相当な部分がなくなっているイロハモミジのウロです。ウロになる前は、そうとう太い幹だったのでしょう。
イヌツゲとヒヨクヒバの合体木(根古屋農村集落センター 鯉淵町1194)
このヒヨクヒバには、イヌツゲが写真左上あたりに育っています。根元の強度が弱くなっているでしょうから、倒れないように頑張ってほしいものです。
シダレザクラ(六地蔵寺 六反田町767)
徳川光圀ゆかりのシダレザクラの後継のようですが、これにもだいぶウロができてきているようです。写真右外側にある若いシダレザクラが、老樹をしのぎつつあるようです。
ナツツバキ?(薬王院 元吉田町682)
水戸にあるウロのある木(4)でご紹介した木ですが、今は、自分の種がウロの中で芽を出して、そのウロにそって長い根を伸ばしているようでした。