現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

虚無僧は刀を所持していた?

2016-06-20 08:32:13 | 虚無僧日記

 江戸時代の初め岩佐又兵衛 (1578〜1650)によって描かれた虚無僧は

長い刀を差している。笠は筒型の天蓋ではなく三角の笠である。

この図から、慶安(1648-1652)頃までは、虚無僧は浪人者であり、

刀を差していた。やがて、幕府から「袈裟をつけ僧形でありながら刀を差すとは

いかなることか」と詰問され、「慶長の掟書」も「侍の心得を忘れず、

木太刀を持て」とか「刃渡り一尺以下なら持って良い」とか。さらに

幕府の詮議が厳しくなると「尺八を作るため」と言い訳して「五寸まで」

と改定されている。

千日回峰行の行者や山伏も「五寸」までの刃物を所持している。

なお、「袈裟を左肩に掛けるのは、刀の柄を隠すため」というような

言い訳をしていた文書もあった。

『慶長の掟書』 初期のものか

 一 虚無僧常々木太刀懐剣等心掛所持可致事

   「木太刀、懐剣等を心掛けて所持せよ」と。

後のものは

一 虚無僧托鉢之節、刀脇差並武具類一切為持申間敷、尤壱尺下の刃物為懐剣

  差免可申候事

  「刀、脇差ならびに武具類は一切持ってはならない」としながら「もっとも

   一尺(30cm)以下の刃物を懐剣として差すのは可としている。

   他の写しでは「五寸(15cm)まで」というのもある。

 

  

 

 

 


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1 コメント

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かいなんこう、(詩吟)から (はなこ)
2016-06-21 21:45:08
かいなんこう、(詩吟)の詩を検索していて貴殿のブログに偶然たどりつき、読ませていただきました。
尺八は、詩吟の発表会で聴いた経験があります。
子どもの頃に祖父から習っていた友人がいました。
私は華道をたしなみます。最近は、ご縁があり詩吟も少し…伝統文化なので、継承していきたいですね。
貴殿の人柄が、みえるような誠実な文でした。
私もそんな文が書けるようになりたいです。
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