現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

北京で詩吟と尺八を披露

2015-10-16 17:06:31 | 虚無僧日記

愛〇〇〇大学の△准教授からの依頼で、10月12日、

急遽、中国北京に。

詩や五経などに節をつけて歌う全国大会で、日本の詩吟を

披露して欲しいとの要請で招かれた。石原氏を伴って参加。

石原氏の吟に私が尺八伴奏。そして私も「白帝城」を吟じた。

石原氏は漢詩も作る。漢字の読みは中国と日本では全く

違うから、言葉は通じないが、漢字の筆談で何とか通じ合えた。

中国側の参加者は文部省のお役人、漢籍の学者先生、

古書籍の図書館長、そして小中学校の教師。

「日本には唐代の建物が残されている。すごいことです」と。

法隆寺や東大寺、正倉院のことか。尺八も中国伝来だが、

現代の中国には遺されていない。

「日本での漢字の読みは、唐代の読みをそのまま伝えて

いるのではないか」とも。

中国語は「ぱぴぷぺぽ、しゃしゅしょ、ちゃちゅちょ」などが

多く、詩を歌うときれい。日本語はガギグゲゴ、ダヂズデド」

ザジズゼゾ」と濁音が多い。「峨眉山月」も「ガビサンゲツ」と

濁音が三つもある。

日本語の母音は「あいうえお」の五つしかない。詩吟の

音階もミファラシドの5音階しかない。そして、文節の最後の

母音に節廻しをつける。「千里、鶯 鳴いて」は「せんりイィー、

鶯鳴いてエェェェェェ」となる。

 

日本の詩吟界の現状は、平均年齢80歳。小中学生や

若い人をどうやって引き込むかが課題。

中国も 文化大革命で古典が壊滅したが、それを今、

文部省が学校教育の中で、節をつけて歌い、詠ずる

ことで普及しようという政策を打ち出したとのこと。

日本も多いに見習いたい。

 

 

 

 

 


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