現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

一休法語「世の中は乗合船の仮住まい・・・」

2022-12-05 02:08:11 | 虚無僧日記

昨日は「日帰りバスツアー」で「伊勢神宮お参りと相差(おうさつ)で浜焼き」。

知人の知人が勤める小さな観光会社の企画で義理で参加。

私は、伊勢神宮に参拝するからには背広にネクタイ。そんな恰好は私だけ。

朝から何やら嫌な予感。

案の定、出発時間に遅れてくる人がいて、15分遅れで出発。

伊勢に近づくと「伊勢志摩マラソン」開催で大渋滞。

3時間ほどかかって、内宮前の駐車場に12時10分到着。

ところが「次の食事会場に13時30分までに行かねばならない」とのことで、

停車時間は30分だけという。おかげ横丁で「赤福」を買うくらいの時間しかない。

伊勢まで来て「神宮にお参りしない」とは、私の中ではありえない。

速足で、人混みをかき分け、駆け抜け、内宮に参拝して20分で戻った。

鳥居をくぐって参拝したのは私だけ。

それから40分ほど離れた鳥羽の「相差」へ。「相差」と書いて「おうさつ」と読む。

ここには「女性の願いを叶えてくれる」という「石神」さんがある。

近年、女性の間で隠れた人気のスポットと知っていたが、そこには立ち寄らず。

「海女小屋はちまん」で、「貝や干物の浜焼き」がこのツアーの目玉。

「あわびやさざえ、伊勢エビが食べ放題」かと思ったら大間違い。

コースは「さざえ3個、檜扇貝3個、大あさり1個に鯵の干物」

あわびや伊勢エビは「各自自腹で別途追加注文」。

何人か追加頼んでいたが、私は「時価」と聞いてやめた。

後で「伊勢エビ」を頼んだ人は「5,000円」。「アワビ」は「3,000円」。

みなさんお金持ち。

海女(あま)漁の歴史は古く5,000年ほど前の縄文時代に始まるとか。

相差での海女漁は毎年3月から12月まで行われ、資源保護のため週に三回?

1回の漁は90分と決められている。

海女さんが採った貝や伊勢エビが、即ここで出されるのではなく、

すべていったん漁協に納められ、結局市場から仕入れているとの事。

そんな説明があったが、酔っ払いが騒いでいて、話もよく聞こえない。

それにしても、男性のみなさんよく飲むこと飲むこと。

 

帰りも大渋滞で、5時間かかって名古屋に到着。

その5時間。後ろの席の男性客。酔っぱらっているから、大声でずーと

会社の上司?の悪口を部下と思われる若い男性に何度も何度も永遠に繰り返す。

これには参った。一睡もできない。

若い男性は5時間もずっと上手にお相手をしている。これには感心した。

そこで、一休さんの法語。

「世の中は 乗合船の仮住まい 良し悪しともに 名所旧跡」

世の中で人と交じり合って、人間社会の中で自分がためされる。それが修行。

人々の中で自らが灯明となって周囲を照らすこと。

「袖すり合うも多生の縁」。人間生きている限りは、煩わしいことも多いし、

いいこともあればいやなこともある。

けれど、それも「この世は生まれてから死ぬまでの仮住まい」と想えば、

何事も「気にしない、きにしない、平気平気、まあいいか」です。

相差の「海女小屋はちまん」