木村 和美 Architect

建築家木村和美の日常活動とプロジェクトについてのブログ

フォーシーズンズ・ホテルと広島工業会

2006-10-07 00:48:14 | Weblog
今日は台風の接近で、大変な天候だったが目白のフォーシーズンズ・ホテルで、広島工業会関東支部の集まりがあったので行ってきた。私は初めて出席したが広島大の教授お二人の話を聞いて最近の広島の状況を知る。醗酵学科は、ニッカウイスキーの竹鶴現相談役が学ばれたようでご出席されていた。専門外の話を久し振りに学生の気分で聞いて大変有意義であった。
私は昔の椿山荘時代はプールを利用したり、良くこの地を訪れたものだが、フォーシーズンズ・ホテルが出来てから初めてである。楽しみにして行ったのだがあいにくの天候で周りの環境を味わう雰囲気ではなかった。それでもホテルロビーから3階の椿山荘とのコネクション部分を一回り見てみた。ホテルスタッフに声をかけて見たがいずれもやわらかくソツのない答えで感心した。
昔ロンドンにイン・オンザパークと言う小奇麗なホテルがあった。(写真)チェックイン形式が独特のホテルでラウンジチェアーに座って記帳する。ハイドパークに面した好立地のホテルで、其の名前が洒落ており建築家の間でもファンが多かった
黒川さんも一時常宿にしていたようだ。
最近の様子を知ろうと思って、インターネット検索してみたが見つからない。潰れたかと思いながらホテル雑誌を見ていたら、フォーシーズンズホテル・ロンドンになっていた。元々フォーシーズンズの経営であったのだが名前を前面に出したようだ。
ニューヨークにも世界的な建築家I・Mペイの設計のフォーシーズンズニューヨークが出来これも良いホテルらしい。
八重洲のフォーシーズンズは余り感心しない。これはリージェントグループとの合弁の影響か?

ハンブルグの名門ホテル フィヤー・ヤーレスツアイテン(ドイツ語で四季)のイメージを基に造られたフォーシーズンズと聞くが、目白のフォーシーズンズは、良いホテルだと思った。ただ椿山荘とのコネクション部分に高級ホテルらしくもう一工夫があっても良かったと思うのだが、、、

プラザホテルその後

2006-10-04 23:44:25 | Weblog
ヨコハマプラザホテルが改装オープンして9ヶ月が経った。早いものである。特殊建築物・定期検査報告制度という建物の状況を定期的に行政に報告する制度があり、プラザホテルの書類を本日提出した。
この制度は建物の遵法性について現状況をチェックすることと、新しい法律がどんどん出来ているものを施主に知ってもらうことの二点がその趣旨であるが平行して建物の老朽度についてもチェックするようになっている。主として共用部の部分をチェックしながら、ホテルスタッフに状況を聞く。ここしばらく営業成績は非常に良いようだ。本日もサッカーの日本-ガーナ戦が横浜日産スタディアムであり、当ホテルにガーナのサポーター達が宿泊して大変な賑わいだった。民族衣装を着たガーナの大柄なサポーターは、ホテル周辺の雰囲気を変える。
京急が東口に新しいホテルを計画している話を聞いたが、最近ではどうやらホテルよりオフィスに変わるようだ。横浜駅周辺も、西口に開発の余地があまりないので、これからも東口から其の周辺にかけて新しい話が出てくるだろう。
この時期の様々な仕込が必要な時期だと思う。

昨晩は久し振りに友と旧交を温めた。彼に連なる人間の状況を聞き色々変動のあることに驚き、最後はお互いの健康の話になる。建築も人間も定期的なメンテナンスが必要なことを確認したようなわけである。


ディープ・インパクトと国際試合

2006-10-02 22:26:42 | Weblog
日本期待の三冠馬ディープ・インパクトが、残念ながら凱旋門賞で勝てなかった。
あの日本での走りを持ってしても勝てなかった。なんと世界の壁は厚いものか、いや戦い方が悪かった、はじめての遠征で勝とうと思うのが無理な話だ等々、予想通り負けた後の言い訳が日本的で喧しい。
万全の体制をしいて挑んだ試合だったらしい。馬のハードな環境作りについては確かに金を掛けたようだが、ソフトな作戦の方は十分練りに練ったものだったのか?
敵を知り、己を知れば百戦危うからずと孫子は言っている。又纂多きは勝ち、纂少なきは敗れるとも言っている。一発勝負は尚の事そうだと思う。
国際化を口で言うのは簡単だが現実に行うのは大変なことだ。金と時間がべらぼうにかかる。そして人一倍のエネルギーも。
建築の世界でも、コンペと称する競技設計がある。若い時に散々コンペをやった。特に黒川事務所時代はたくさんの国際コンペに参加した。タンザニアの国会議事堂のコンペで最優秀をとった時、黒川さんが大体僕は取れるかどうかがわかってきたよと言っていた。長年の経験と感でわかるのだろうが しかしそれまでの海外との信じられないような長い付き合い。
今度勝ったレイルリンクという馬は、フランスの厩舎で優勝候補のハリケーンランとシロッコと同じ厩舎で調教師も同じだという。
こんな凱旋門賞を制覇しようと思ったら、武騎手とディープ・インパクトは1年間フランスへ滞在し来年の凱旋門賞をめざすぐらいのことを言えばヨーロッパ競馬界も多少は本気になるかもしれないと思う。

勝負には必ずコツがある。それは勝者にしかわからない。早く勝者になるのが近道であるがそれがかなわぬ場合は、其の懐に飛び込んでみることではないだろうか

シンクロニシティと夢

2006-10-01 22:58:56 | Weblog

 

今日は日曜日。久し振りに部屋を掃除して本の整理や身の回りのものを片付けて一日を過ごした。

数年前からウイークデイは、自分の仕事である建築設計や調査、都市計画のことに集中するが、休日は出来るだけそれとは関係のない分野の本を読んだり、思いを巡らせたりして過ごすようにしている。

これは、毎日をリアリティに埋没していると息苦しくなり時々精神的にトリップして、気分転換するには良い方法だと思っている。

 

昔読んだシンクロニシティという本を今再読している。

シンクロニシティとは、心理学者のカール・ユング(写真)が言った言葉で、因果関係に基づかない同時的連鎖現象のことを言い、日本語で共時性と訳されている。

わかりやすく言うと下駄の鼻緒が切れたら不吉なことが同時に自分に関係のある人に起こっていた。

それはどこかで何かがつながっている。

まったくの偶然ではない科学的現象なのだと主張する。

 

ユングはウォルフガング・パウリという物理学者と一緒に研究を進め人間の心と物はつながっている事を主張して新しい世界を構築している。

私自身も最近仕事でこれはシンクロニシティの一種ではないかと思うことを体験した。

設計の仕事がしばらくなかったので、建築診断の仕事を始めた。

建築を造るより出来ているものを一生懸命調査し、それに没頭しながら一方で設計をやりたいなと願っていたらホテルの建築を調査診断してリフォームする仕事を、知人から紹介していただいた。

又外国の住宅を日本で販売したい人に協力して、ヨーロッパのクラシックな住宅の勉強をし直していたら、まったく別の人で自宅をヨーロッパ調に改装したいと言う人が現れた。

短期間にこんなことが二つも重なると何らかの関係を夢想するのは自然であろう。

 

夢は潜在意識の表現であることを主張したのはユングの先生のフロイトであった。

夢は願望であり、幻想なのだ。

 

潜在意識はどこかで物に繋がっていることを信じあるいは願って、休日の精神のトリップをこれからも続けて見ようと思う。