今日は日曜日。久し振りに部屋を掃除して本の整理や身の回りのものを片付けて一日を過ごした。
数年前からウイークデイは、自分の仕事である建築設計や調査、都市計画のことに集中するが、休日は出来るだけそれとは関係のない分野の本を読んだり、思いを巡らせたりして過ごすようにしている。
これは、毎日をリアリティに埋没していると息苦しくなり時々精神的にトリップして、気分転換するには良い方法だと思っている。
昔読んだシンクロニシティという本を今再読している。
シンクロニシティとは、心理学者のカール・ユング(写真)が言った言葉で、因果関係に基づかない同時的連鎖現象のことを言い、日本語で共時性と訳されている。
わかりやすく言うと下駄の鼻緒が切れたら不吉なことが同時に自分に関係のある人に起こっていた。
それはどこかで何かがつながっている。
まったくの偶然ではない科学的現象なのだと主張する。
ユングはウォルフガング・パウリという物理学者と一緒に研究を進め人間の心と物はつながっている事を主張して新しい世界を構築している。
私自身も最近仕事でこれはシンクロニシティの一種ではないかと思うことを体験した。
設計の仕事がしばらくなかったので、建築診断の仕事を始めた。
建築を造るより出来ているものを一生懸命調査し、それに没頭しながら一方で設計をやりたいなと願っていたらホテルの建築を調査診断してリフォームする仕事を、知人から紹介していただいた。
又外国の住宅を日本で販売したい人に協力して、ヨーロッパのクラシックな住宅の勉強をし直していたら、まったく別の人で自宅をヨーロッパ調に改装したいと言う人が現れた。
短期間にこんなことが二つも重なると何らかの関係を夢想するのは自然であろう。
夢は潜在意識の表現であることを主張したのはユングの先生のフロイトであった。
夢は願望であり、幻想なのだ。
潜在意識はどこかで物に繋がっていることを信じあるいは願って、休日の精神のトリップをこれからも続けて見ようと思う。