昨年の快進撃によるリーグ制覇と日本一、それに「ホントに揺れる札幌ドーム」は記憶に新しいですが、さすがに今年は新庄と小笠原が抜け、苦戦が予想されました。
戦前の予想の通り、シーズン当初は6連敗があり、最下位も経験。打線の弱さが顕在化し、昨年の柱のひとりとして大活躍した八木の調子が上がらず、苦戦の連続でした。
しかし、5月下旬に球団新の14連勝を記録し、6月に首位に立ち、勢いそのままに交流戦も初制覇。それからは首位争いを満喫(しているように感じました)。
ヒルマン監督の退団発表の後に若干負けが込みましたが、「昨年の新庄の時(引退発表から奇跡的に勝ちだした)はうまくいったけど」と誰にも言わさず、首位を突っ走り続けて、見事なゴールインでした。
日本ハムの二連覇の理由は、いくつもあるでしょうが、その中でも特筆すべきことは三つ。
ひとつは、エースのダルビッシュの存在。彼の気迫溢れるピッチングは、負けが混んでいる時はチームに活力を与え、勝っている時は更なる加速に繋げる。ただ勝ち星を重ねるだけでない、「これぞエース」という働きでした。
ふたつめは、機動力。不動の1番打者である森本の後を、実質レギュラー二年目の田中賢介がきっちり二番の役割をこなし、特にこのふたりの足が相手の脅威になり、チームのエンジンとなりました。
みっつめは、やっぱりヒルマン監督の手腕でしょう。彼の采配というかマネジメント能力なしでは、この二連覇はありえなかった。日本ハムとしたら、あともう一年やって欲しいというのが本音だろう。もうひとりの功労者の高田GMも退団するのもあわせて、チームにとっては大きな痛手だろうが、何とか凌ぎそうな気がします。それくらい、強固なチームになりました。でないと二連覇はできない。
クライマックスシリーズも、よっぽどのこと(不謹慎だが、ダルビッシュや稲葉の離脱など)がない限り、突破は確実だろう。