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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

白い杖

2014年10月16日 21時40分54秒 | バス運転士
先日、某総合駅に到着して、私はいつものように先着バスの直後に止めて両扉を開けた。次々と降りて行く乗客たち… 前扉から降りるお婆さんから「ありがとう」と言われ、私も「ありがとうございました」と答えていたのだが… 中扉の様子をミラーで見た私は「しまった!」と思った。


白い杖を持った男性が中扉から降りていたのである。私が先頭で到着していれば何も問題なかったのだが、二番目以降になるとタクシー等もいたりして… 中扉の位置が悪くなり、“自然発生的無断駐輪場”の真ん前になってしまったりするのである。あぁ、私の“肝心なことをすっかり忘れる”悪い癖が出てしまった… その男性は、これまでに何度も乗せているのに…


車椅子の人の場合、私がうっかりしていても、固定されていて動けないので「すいません、もう少し前へ移動しますので、ちょっと待ってて下さい」と言えるのだが… 白い杖の人の場合、慣れた感じで降りてしまうので、“時すでに遅し”となってしまったのだ。


さて、「バスを移動させるので、もう一度バスに乗って下さい」なんて言えないし… と思った私は、車外スピーカーに切り替えて「すいません、自転車があるので、もう少し前の方へお願いします… あ、もっと前へ… はい、その辺りで… すいませんでした」と誘導するしかなかった…


そして今日… 何日かぶりに、その男性を某総合駅まで乗せ、私が「今回は先頭で到着したので何も問題なし! どうぞ中扉から降りて下さぁ~い!」と思っていたところ… その男性は前扉から降りて行ったのである。あぁ、やっぱり… 声や喋り方で、「この前の変な運転士だ」とバレていたに違いない。う~む… 次回、その男性が乗る時には、声色を変えて喋ろうかな? ハハハ…(そんなことやっても無駄だよ。変人オーラが漂っているから!)