おかあちゃん、私ね。
ワン子と散歩の途中、寂しくなって泣いてしまった。
テレビでね。子供は1日の400回、笑うんだって。
大人になると20回位になるんだって。
私は、日々何回くらい笑っているかな。
おかあちゃんと一緒によく笑ったね。何でもおかあちゃんと一緒だと楽しかった。
おかあちゃんも、そうでしょう。「ヒロと一緒がいい」言ってくれたよね。
でもね。今日は、おかあちゃんに怒られた時を思い出したよ。
なぜ、あんなに怒られたのか忘れたけれど。
夜、『もう帰って来なくていい。』そう言って外に出された。
『堪忍や(ごめんなさい)もうしないから』そう言っていたと思う。
けど、戸を開けてくれなかった。私は、何度も言っていたと思う。
諦めて、ふて腐れて家から離れた。いつも遊んでいた公園へ行った。
暗くなってもいるので、心配した近所の人が家に入れてくれた。
おかあちゃんが迎えに来た。その時、何でこの家にいるのが分かったんだろうと思った。
だって知らないおばちゃんだったし。でも、おばちゃんはどこの子か知ってたんだね。
知らせてくれたんだね。おばちゃんは、一緒に謝ってくれた。
みんな後から知った。おかあちゃんは後日おばちゃんの家にお礼に行ったことも。
おかあちゃんが、外に出た時に、私がいなくて捜しまわった事もみんな近所の人から聞いた。
私は、おかあちゃんが私を嫌いになったと思ったけど、心配してくれたんだね。
おかあちゃんを、そんなに怒らせたのはごめんね。忘れた。
けど、大人になって おかあちゃんに、外に出されて悲しかった事を言っても『そんなん忘れた』って言ったから
お相子だよ。その後の事も覚えていない。
けど、キューと抱きしめてくれたと思う。私はおかあちゃんのキューが好きだった。
おかあちゃんが、悪くなってきた時、私も毎日おかちゃんをキューとしたね。
もっともっとしたかった。元々30キロ代だった体重が20キロ代になった抱っこしたね。
おかあちゃん、奇跡が起こると思った。だから最後まで治療した。
苦しかったのかな。止めてほしかったのかな。ごめんね。ごめんね。
思い出すと涙が出る。最後まで頑張らせてしまった。
止めたいと言わなかったのは、私が悲しむと思ったから。辛い思いをさせたのではないだろうか。
この事が、頭から離れない。ごめんね。ごめんね。堪忍してね。
おかあちゃん、ありがとう。大大大大大好きだよ。愛しているよ。
これからも、ズーとズーとズーとズーとズーと一緒だよ。よろしくね。