ランブラス通りを歩く。
通りの中間ぐらいの場所にサン・ジュゼップ市場がある。バルセロナ最大の市場で、1217年に開場しているので、900年もの歴史を誇っている。
場内には200軒もの店がぎっしりと並ぶ。地元民はここのことを「ラ・ボクリア」と呼んでいる。「胃袋」という意味だそうだ。
果物類のコーナーはあふれかえる色彩でピカピカ。
店頭では店員と市民との丁々発止の駆け引きも展開される。
イベリコ豚が店頭一杯にぶら下がっていた。
「胃袋」と呼ばれるのも納得だ。
市場を過ぎた先の交差点付近にあるのが、ミロの描いた大きなモザイク画。市民には日常の絵画だ。
ほどなくグエル邸が見えてくる。ガウディの設計。
頂点に大きな鳥がいる鉄製装飾が特徴的だ。
中には入らなかったが、屋上の煙突はここでも自由な造形で制作されているのが伺えた。
ランブラス通りの突き当りにはコロンブスの塔がある。彼が到達した新大陸(アメリカ大陸)の方向を指さしている。高さは60m。
夕方、上空が次第に青から紺に染まる頃、コロンブスのシルエットがとても気高く見えた。
また、根元に装飾された踊る女性像が夕陽に包まれた時、まるで幻想のような美しさに輝いていた。