私の大型のラジカセが壊れてしまった。CDを取り出すところを無理に引っ張ったら壊れてしまったのだ。ラジオやテープには使えないことはないが、CDがかけられないのは不便。そこでPapasanの小型のラジカセをもらってきた。小さくても音はいいはずだから。扱いの練習をかねてまずはグレングールドのバッハを入れた。毎朝、同じ曲を聴いている。
ユンディ・リの新盤が届いた。ユンディ・リは中国人のピアニストである。新盤は小沢征爾のベルリンフィルとの共演。ラヴェルとプロコフエフのコンチェルトだ。彼の系統から言えば、ラヴェルはわかるがプロコフエフはどうだろう。しかもプロコフエフのピアノコンチェルト2番はどちらかというとマイナーな曲だ。さっそくかけてみた。曲はいかにもプロコフエフらしいつくりだが、それをドラマチックに弾いている。ほほう、成長してきたね。同じ東洋人の先輩として、小沢征爾がずいぶんをバックアップしているみたいだ。
ユンディ、リを知ったのは、彼がショパンコンクールで優勝したときの演奏を聴いて、なんて音が澄んでいるのだろう、これは天賦の才能だろうと思った。あれからもう何年か経っているが(いくつになったのだろう、ショパンコンクールで優勝したのは19歳だったかな??)、以来、彼のレコードは新版が出る度に買って聴いている。ショパン、リスト、シューマン、チャイコフスキー、etc.と弾いている。このあたりは彼の持ち味が発揮できて、実にエモーショナルだ。
毎朝、新盤を聴いていると、彼の弾くラヴェルよりプロコフエフの方がおもしろい。
もっとも、彼がベートーベンやバッハを弾く日を待っているんだが。