月水食堂のお弁当

地産地消と昭和の香りをコンセプトにした安くておいしいお弁当を届けます。

キャシーのミニィ

2010-06-13 10:58:59 | 日記
電話がつながらず、安否の気になる友達がいる。

ピンキー、どうしていますか?
四人の子を連れて故郷に 戻り一年。
どんだけ働いても、焼石に水のように生活は苦しいことでしょう。

ピンキーが24才、私が28才の頃、同じ社宅の中の新聞配達を通じて出会ったよね。

ピンキーは、その頃にはすでに二人の娘のママでした。

私たちはすぐに打ち解けて、配達が終わるとシャッターの閉まった商店街の前に座り話をしたね。

毎朝毎朝、飽きもせず、夜明けを待ちながら、缶コーヒー片手に話したね。

時に二人で泣いたこともある。あなたが夫の暴力に耐えかね、泣くのを慰めながら、私も思わず泣きました。

自分のためのお化粧もせず、洋服も買わず、二人の娘を慈しんで育てた若いママ。
私は、二人の愛娘、ジュリアとリーザと仲良しになりました。あなたの夫ハーレーともタメ口をきく仲でした。

ある日、あなたが私の部屋を訪れました。

お皿に盛られたおにぎりを持って。

あなたと二人の愛娘は、にこにこ笑い
「ぽぽんのお姉ちゃん、いつもお菓子をありがとう。何もお返しできないいからおにぎりをもらってください」

ピンキーは、実家から送られたばかりの新米を炊いて、私のためにおにぎりを握ってくれたのでした。

ほかほかにぎりたての塩むすび。

うまかったよ。私は今でもあの味を忘れない。

その後、ピンキーは四人の子を生み、六児の母に。転職ジプシー、DVの夫ハーレーについて引っ越しの連続。あなたは長年苦労し、昨年春ようやく離婚が成立。横浜から愛知へ戻ってきた。

ジュリアとリーザは、成人して独立。ジュリアは結婚して一児のママに。
リーザはエステティシャンとして頑張っているんだってね。

ピンキー、一年前に会った時、あなたは変わらぬ笑顔で迎えてくれました。

でも、私は 不安だった。
あなたの四人の子たちは、日曜だというのに、あなたのそばから離れず、みんな周りに寄り添っていた。
あなたを守りたくて、あなたに守られたくてそうしてたんだよね。

そして、ささいなことで高校生三女クリスと中学生長男ガブリエルが姉弟喧嘩。それは当たり前の光景だけど、そのキレ方泣き方 はあまりに痛い。辛かった。

5歳くらいにしか見えない9歳の末っ子キャシーが、別れ際私にくれたミニィマウスのマスコット。
今も大事にしています。

あなたとあなたのこどもたちが、幸せに暮らしていますように。

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