失われた時を求めて

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これが未来だ!

2009-07-01 22:56:06 | 懐かしのもの・風景
 私が子どもの頃の雑誌や図鑑などでよく特集が組まれていた記事に、「21世紀! これが未来だ!!」のような想像図がありました。
当時の科学技術の進んだ世界の予想とともに、SF的なものも混ぜられていました。

曰く

●リニアモーターカー
●電気自動車
●動く歩道
●空飛ぶ自動車 または 個人用ヘリコプター
●壁一面のテレビ
●テレビ電話
●家事ロボットの普及
●超音速旅客機
●宇宙ステーションと宇宙旅行

などがありました。

 万博でお目見えした「動く歩道」は一般道路にまでの普及はまだまだですが、空港や東京駅でお目にかかれます。長い平面を移動する時の時間短縮に役立っています。(これの上を歩いていると、どうしても東宝映画『ノストラダムスの大予言』の、「能力が異常に発達した子どもたち」の「歩くのが異常に速い子ども」のシーンを思い出してしまいます(^^ゞ)
 「テレビ電話」も万博にありましたが、家庭の電話機よりもケイタイの方で普及していますネ。
 「リニアモーターカー」も一部では運用されています。旧国鉄が開発していたのはどうなったのでしょう?
 既に役目を終了した「コンコルド」は、「超音速旅客機」でした。次に登場するのは、騒音対策が完成してからでしょうか。
 「家事ロボット」も、食器洗い器や自走式掃除ロボットなどとして、実用化されています。科学未来館でASIMOを見て、「二足歩行のロボットが家庭に入って来る日は遠くない」ということを考えました。
 液晶やプラズマの、薄くて大画面のテレビが普及してきて、もちろん壁掛けでも使えるようになってきたので、「壁一面テレビ」も現実のものとなっていますネ。

 実は、この記事を書こうと思ったのは、エコ・カー減税でハイブリッド車が売れ、さらに電気自動車の開発・普及も本格化し始めていることに、「あの頃の『未来想像図』って、かなり現実になっているのかも!」と思ったからです。ただし、「空飛ぶ自動車」の実現はまだですが‥‥^^;


 「未来想像図」には「明るい未来科学」の側面ばかりでなく、「終末的未来」もありましたネ。特に『ノストラダムス~』や『世界が燃えつきる日』、『日本沈没』、『猿の惑星シリーズ』などの映画が公開された頃に、そんな予想がもてはやされました。

●大地震が起こる
●富士山大噴火
●北極・南極の氷山・氷河がとける
●宇宙人襲来!
●謎の伝染病
●昆虫の異常大量発生
●第三次世界大戦

 映画『20世紀少年』でも描かれていますが、このような予想に子どもは本気で未来を心配したものです。(テレビでは毎日どこかのチャンネルで、地球、特に日本が大ピンチの描写ばかりでしたし‥‥^^;)
 「大地震」への不安は拭えません。これはいつ起こってもおかしくありません。
 「氷山・氷河」は現実に融け始めています。ただし、あの頃の挿絵のように、高層ビルをも飲み込むような大波となって海水が押し寄せるわけではありませんが‥‥(^^ゞ しかし温暖化と陸地の減少によって生態系や気候が変化している現実は、さらに何かの影響を及ぼすでしょう。
 「謎の伝染病」は、今後も変異を繰り返しながら流行するインフルエンザ、HIV感染、エボラ出血熱などに、かなり恐怖を感じます。
 「宇宙人」は地球に既にやって来ているのでしょうか。あなたの隣の、ヘンなサンダルを履いた人はルパーツ星人かもしれませんヨ(^o^) 「宇宙人」ではありませんが、「イルカが進化して攻めてくる」という絵も記憶にあります。
 米ソの冷戦は終結しました(?)が、中東や東アジアにきな臭いニオイがしています。核戦争の恐怖が去ったわけではありませんネ。


 「『あの頃』は『輝ける未来』を想像してたのに、現実の21世紀はそんなに変わってないよなぁ」という言葉を時々目に、または耳にします。しかしこうして考えてみると、けっこう実現されているものだなぁ‥‥。ただし、塵ひとつない、流線型の世界ではありませんが。
現実は加速度的に未来へ向かっていると感じられます。それがどちらの方向かは今はわかりませんが‥‥。
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3 コメント

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チューブ状の透明線路 (オタクイーン)
2009-07-03 06:24:25
私の世代ですと、未来の想像図はやはり小松崎茂氏描くイラストの印象が強いです
この記事を拝見して、久しぶりに小松崎氏の画集を開いてみましたが、少年誌用の口絵が多かった事もあり、「空中に縦横に張り巡らされた、チューブ状の透明線路を走る高速列車」のイラストが目に付きますね。
私たちはそんな口絵を見ながら「21世紀はこうなるんだなあ」なんて憧れを持ったものです

他にも未来都市には「空飛ぶ自動車」などのイメージもありますね。
やっぱり21世紀は地上のみならず、空中を有効活用しようという発想が多かったのでしょうか。それを実現させる反重力エンジンの開発は、まだまだ遠いようですが

物質文明やテクノロジーの明るさだけを夢想した未来図に対し、実際には今、自然との共存やエコロジーにスポットが当てられ、科学技術もそちらの方面に力点が置かれていますよね。
それはやはり、人間も自然の一部であり、人工物質の豊かさだけでは人類の繁栄は無いという考えが浸透したからでしょう。
それを人類の進化、成熟と信じたいものです
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大阪万博 (あぶもんもん)
2009-07-04 02:07:29
 大阪万博のお祭り騒ぎを垣間見た時から、根本的に楽観主義者になりました。なんだかんだ言っても最後はバラ色さ、という気持ちです。タカラビューティリオンというパビリオン、未来のカプセル住宅を表していました。ととえも残念なことに入れませんでしたが。
 図工の教科書にも「未来都市を紙でつくろう」なんて単元があり、煽っていました。
 東京・大阪間を30分でつなぐ地底ロケット列車を開発中、という記事も記憶にありますが、やっぱり頓挫したんでしょうか (^^)
 鉄腕アトムの「ロボイドの巻」に、光ディスクが出てくるんです。地球を侵略に来た、ロボットが進化して生物になったロボイドの子供がアトムに「ぼくたちの世界ではこれが本なんだよ」
 磁気テープもまだ家庭に普及しておらず、カセットテープがやっと誕生した頃です。手塚治虫が、「たとえ」ではなく本当に神様だったのではないかと思ってしまうのは、こんなところからです。
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Unknown (自由人大佐)
2009-07-04 20:32:46
>オタクイーンさん

 あぁ、「未来想像図」は河原崎先生も描いていらっしゃいましたよネ。「透明チューブ状の線路」は『三丁目の夕日』にも登場しましたネ。
 あの頃の「未来想像図」は無機質な街で、木々の緑や自然を感じさせないものでした。'70年代までは自然を排除する方向が、正しい未来だと考えられていたのでしょうか。自然との共存、まだ間に合うと良いのですが‥‥。


>あぶもんもんさん

 私は大阪万博に行き損ねたんですぅ~。行きたかったなぁ‥‥。

 手塚先生が「光ディスク」の登場を予見していたなんて! 初期のフロッピーディスクが登場した時は、リコー「マイティーチャー」などのシート学習機のシートを連想しました。レコードからフォノシート(ソノシートは朝日ソノラマの登録商標)、また磁気テープから磁気ディスク(磁気テープをディスク型にしてランダム・アクセスを可能にしたという発明がドクター中松氏の特許というのは間違い)への進化は自然な流れだと思いますが、「光ディスク」という発想は飛躍があって素晴らしいですネ。
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