そろそろレンタルの方も「常に貸し出し状態」から落ち着いてきて、多くの方がご覧になってきていることでしょう。そろそろネタばれ覚悟でインプレを書いてみます。
キャラクターデザインでは、「仮面ライダー」のリファインは成功だと思います。1号のマスクの色合いが絶妙ですネ。Cアイのピンクがもう少し赤っぽくても良かったかな~とは思います。
しかし、たしか「なびきやすい材質にこだわった」という記述が公式ブログにありましたが、マフラーがなびいていないのは残念でした。襟のあるスーツになったための誤算でしょうか。せっかく「仮面ライダー」にマフラーが復活したというのに‥‥。
変身システムは仮面を着けて完了なのでしょうが、スーツは? 一文字がグローブを脱ぐシーンがあったので、あれはスーツを着ているということなのでしょう。変身に関してはTV版での全くの「変身」、または漫画版の「常に身に着けている」という描写ほどの説得力がありませんでした。
ショッカーの怪人たちでは、「コブラ」のベルトをモチーフにしたスーツがよくできています。このお陰で「ホッパー」がマフラーを着けていることに違和感が無くなったと感じられました。他の怪人はディテールにこだわったものがハッキリとはスクリーンで確認できませんでした。戦闘員のリファインも成功でしょう。いかにも現代的なテロ組織っぽくなっています。
サイクロン号では、2号が新サイクロン号のリファインに成功していると思いますが、1号はイメージに違和感があります。鋭角なラインがあるからでしょうか。
立花藤兵衛と本郷の関わり、本郷のライディングテクニックに関する描写が欲しかったです。サイクロン号を乗りこなせるだけの本郷のテクニックについての説得力が足りないと感じます。あれ?この映画での本郷って2輪のレーサーなのでしょうか?
ところで一文字はどうやってサイクロン号を手に入れたのでしょうか? お互いを信頼している、本郷と一文字の強い結びつきを感じさせる描写がもっと欲しかったです。
効果音では、ライダーがファイティングポーズをとった時の「ピシャーーン」(文字化が難しい(^^ゞ)と、怪人の腹部を殴るときの「ゴウーン」は復活して欲しかったです。あの音こそ仮面ライダーのアクションと一体ですから。
ライダーのお馴染みの戦闘ポーズは、2号のものは右に伸ばした両手が戦闘員を牽制して間合いをとり、左に回して拳を握って戦闘態勢に入るという「意味」があって痺れました~~(^o^) それにひきかえ、1号のポーズは単なる「お約束」でした‥‥。
アクションは迫力がありました。最初に1号がビルから飛び降りるシーンは感動的です。窓の下に落ちていく→着地と同時に1回大きく弾むというシーンの流れは、「ああ、私は『仮面ライダー』としてのこういう描写が見たかったんだなぁ。」と大満足でした(^o^)/
「スパイダー」とのサイクロン号上での闘いも、改造人間らしい「有り得なさ」に満ちていました。ライダーキックにも鳥肌が立ちました(^o^)/
また、「スネーク」を葬った2号のキックは蹴った後の回転が、「コブラ」への1号のキックは距離感とポーズが決まっていました!
一方、「バット」へのダブルキックは、あまりにもワイヤーに引っ張られている感じが見えてしまって興醒め‥‥(T_T) この映画のライダージャンプに空中回転が無かったことも、ワイヤーワークとの関係でしょうか。「ライダーキック」はジャンプ→空中回転→キックという流れが見たかったです^^;
さらに私としてはジャンプを多用した戦闘シーンがもっと見たかったです。ビルや橋などを飛び移りながらの立体的な、そしてバトルフィールドがどんどん展開していく戦闘こそ『仮面ライダー』の醍醐味だと思っていました。せっかく「ホッパー」というコードネームなのに、あまりジャンプが活用されていませんでした。
怪人でも、もっと特殊能力の描写が欲しかったです。「スパイダー」が糸を出したのは冒頭のみ‥‥。戦闘シーンにも採り入れて欲しかったです。「バット」は飛行能力のみ? 血を吸ったりウィルスで人を操ったりしないのか‥‥。
もし続編映画が制作されるなら、食虫植物、カマキリ、ヤモリをモチーフにした怪人に登場してもらいたいです。特にTV版の「ヤモゲラス」の情けなさを返上するような、高層ビルの壁を這い回り、ライダーのジャンプでも届かず苦戦するようなヤモリ怪人との戦闘シーンがあったりしたら嬉しいです。
ショッカーアジトに乗りこんで行く時のサイクロン号の走りは迫力がありませんでした。「バイクアクションを見せる」という触れ込みでしたが、それは「スパイダー」戦のことだったのでしょうか‥‥。あれではもの足りない‥‥。
撮影は曇天が多く残念です。あすかが誤解を解いて本郷と海辺で語らうシーンの空が‥‥。
晴彦と美代子のエピソードは、本郷が改造される1年前の話なのですネ。あすかのセリフとして「ちょうど1年前‥‥」というのがあって気付きましたが、わかりにくいです^^; 倒されたはずの「スパイダー」が2人を迎えに現れたのに「?」でした。
晴彦と美代子は原作漫画にも登場するキャラですが、今回の映画で登場させたのは失敗だったのではないでしょうか。本郷の苦悩や、ショッカーの怪人を倒したカタルシスが削がれて散漫になってしまったように感じました。もっと丁寧に描写するべきことがあったと思います。
それにしても原作漫画には苗字が登場しませんでしたが、晴彦が「三田村」、美代子が「原田」とは‥‥^^; スタッフのお遊び?
せっかくの1号・2号の映画なのですから、藤岡氏・佐々木氏にもカメオ出演して欲しかったです。
なんだか文句の方が多くなってしまいました(^^ゞ
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THE FIRSTのストーリーは映像ではちゃんと見た事が無いけど、HP検索で大体知っています。
>血を吸ったりウィルスで人を操ったりしないのか?
顔の部分が仮面になっちゃったので、それは無理でしょう。
>食虫植物
いやいや、THE FIRSTのショッカーには脊椎動物モチーフか節足動物モチーフの改造人間しか作れなさそうです。そういう訳でFIRST死神博士の正体もスクウィッド(軟体動物の烏賊)じゃなくてソーシャーク(脊椎動物の鋸鮫・オリジナルの没設定)だと推測しています。
余談ですがISSAの幹部はゴールドウルフ(黄金狼)で佐田真由美の幹部はラトルスネーク(ガラガラ蛇)が怪人態だと推測しています。
死神博士がオリジナル通り「ギリザメス」だったら、きっと魅力が増したでしょう。