日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

AIは果たして頭脳の拡張か?,知性の堕落か??

2023年04月04日 07時32分09秒 | 政治
 月末29日の衆院内閣委員会で、「実に面白い」と言っては身もフタも無いが、今世界で話題になっている「人工知能」にかかる「論戦」が行われたという。
 というのは、国会では感染症対策の司令塔を作るというテーマで論戦が行われていたのだが、質問に立った立憲民主党の中谷一馬議員が、事前に「政府提出の法律案に関して、首相にどんなことを質問すべきですか?」と<チャットGPT>に尋ね,得られた「回答」=「改正法案に関して、地方自治体や医療現場の関係者の意見を十分に反映させているのかどうか。そして、改正法案に対する関係者の反応について教えてください」と出たので,これに対する答を求めたという。
 これに対する岸田首相の答弁は、「全国知事会や日本医師会などの医療関係者と意見交換したとしたうえで、感染症対応に当たる地方自治体や医療関係団体とも意見交換した。指揮権発動の場面など、意見や要望には十分応えている」と述べたという。
 これを聞いた上で質問者の中谷氏は、「ChatGPT」が返してきた「答弁」は、「地方自治体や医療現場の意見を最大限取り入れることを目指した。ただし、関係者から様々な意見が寄せられており、適切な修正を加え、より信頼性の高い法案を作り上げていくことが必要だ」という内容だったという。
 どうやら字面で見る限り、岸田氏の答弁には「全国知事会や日本医師会などの」という具体名が入っているとはいえ,当たらずとも遠からずといった表層的で心のこもらない回答というレベルにおいて、両者の答弁には甲乙をつけがたい。もとより、人工知能に「心」が入っているとは思えないが、そんな心無い回答と総理大臣の答弁が五十歩百歩というのであれば、現実政治が人口知能レベルで行われかねないともいえそうだ。
 アメリカでは、起業家イーロン・マスク氏ら千人以上のテクノロジー関係者らが、少なくとも今後半年間、最先端のAI開発を停止するよう求める公開書簡に署名したという。「半年」に何の意味があるのか本音が分からないが,多くの人が異議や脅威を感じていることは間違いあるまい。
 果たしてAIが人知の拡張となるか,はたまた治世の堕落に向かわせるのか?,じっくり議論をしておくべきトキであることは間違いない。
 


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