日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

金権中毒に罹った日本政治の悪者は?

2024年03月06日 07時28分55秒 | 政治
 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、日本政治の中心部がどれほどまで深刻に腐敗していたか?、そのほんの一部分が透けて見えてきた。今更のようにその不道徳が非難されているが、しかし、本当を言えば「カネと政治」との相性の良さは、どちらが酸素でどちらが水素かは分からないが、身近な自然現象にたとえて言えば、水H₂Oを形成する「酸素(O)」と「水素(H)」のように、実に結合力の強いものになっている。カネによって得た「権力」は、カネによって縛られる「金権政治」となり、カネによって動かされる政治は究極「カネ」を出した「金持ち」に奉仕する。かくて「金力」と「政治権力」の循環は隠微な「政治的あだ花」をつくり上げていく。
この「世界」は、政治を我が都合に合致させようと「金力」を使う金持ちたちが裏に居て成り立っている。これこそが「政治のカネ持ち支配」であり、マックス=ウェーバーのいう「プルート=クラシー」(plutocracy)であり、ここに「プルートス」はギリシャ神話の富と収穫の神であり、カネを持つ資本家ほど政治家に対して影響力を持ちやすくなると共に味方につけた政治家を通じてその資本家がなお一層金持ちになり、民衆はその体制を維持するための集票組織に組み込まれるだけの存在に堕ちていく。こうして貧困化した民衆は、悪循環の輪の中に組み込まれて、ますます貧しくなる、というものである。
格好の例として、政治とカネの問題について下のような記事が昨年末の新聞に載っていた。;――
「経団連の十倉雅和会長は、自民党への政治献金について『企業がそれを負担するのは社会貢献だ!』『何が問題なのか?』と語った。社会貢献という言葉の使い方が根本的に間違っている上、そもそも企業団体献金を禁止する代わりに、毎年300億円以上の政党交付金が配られているはずでは?。政策をカネで買うかのような財界・企業と政治献金の関係を見直すべき時が来ている」(2023/12/07東京新聞)。まさしく、今国会の主題をこの新聞は予見していたような展開を呈している。悪者が見えてきた!