日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

岸田内閣支持率29%、不支持率64%、何が狂い始めたのか?

2022年09月20日 06時39分02秒 | 政治
 沖縄県知事選挙は1週間前の日曜日投開票、よもやの現職玉城氏の再選で終わった。筆者の事前予想はみごとに外れた。筆者が現職勝利を無理と見たのには多少の理由があった。
第一に、沖縄県のコロナ感染は、県民から玉城県政の「防疫体制不備」と取られているのではないか? たとえその流行原因が、米兵が那覇空港を通らず直接米軍基地の裏口に降り立ってしまう植民地的ノーチェック慣行、かくて沖縄にスル―した米兵たちは、何気ない顔つきで基地の表門から街に繰り出してきてウィルスをばらまいた。日本政府の防疫態勢は全く無視され続け、那覇市は国内最大のコロナ汚染都市となった。結果蔓延したコロナ禍は沖縄経済を直撃し、結果責任は玉城知事に凡て点けられたはずだと筆者は考えた。
②日本国内で唯一、先の大戦で市街戦を強いられ、本土の盾とされた苛烈な沖縄の歴史。その記憶も伝聞でしか伝えられない現代となって、そこから始まる米軍統治と基地経済の圧倒的な日常が、特に若い人々には、東京政府への反発を不感にさせていることであろう。
③加えて最近は、台湾問題や尖閣列島でのトラブルなど、さらにはロシアのウクライナ侵略等々、全体として「冷戦」復活など戦争への予感。これが知らず知らずに本土政府による強引な辺野古移転の長年の強制に対するえん戦気分を醸成していはしないか? またさらに、④政権による予算締め付けが露骨になって、国家行政の許容度によって予算配分額が変わる県民支配システムの高度化や日常化等々。これら諸々が「オール沖縄」などの革新運動からの離脱を生んで、筆者は、知事選は玉城氏の一期で終わるのではないかと予想していたのだ。が、それが見事に外れた。
かくて、沖縄県では3期連続して東京政権にマツロわぬ地方政権が続くこととなった。かくて全日本を総覧してみれば47の都道府県のうちこの沖縄県を除いて岩手県政が多少のフリクションが有るかもしれないのを特例として地方政治はまさに「体制翼賛地方政治」と化している。異を唱える「革新性」が完膚なきまでに消滅し馴致されて、日本国土の津々浦々から新しい政治への試みや冒険が全く生まれない。
政権政党の議員の半数が、信者10万人に満たない「(旧)統一教会」の小集団に依拠して国会に議席を得ていたという事実。こういう閉塞感は、紛れもないあの石川啄木が「時代閉塞の現状」を書いた時代に酷似し、何やら「歴史は巡るという」通俗格言を地でいっているようにすら思えてくる
8年連続して中央政治と角逐?を抱えた沖縄県。「負ける筈のない保守派の敗北」は「時代閉塞の現状」が覆うこの国の中にあって、他府県に無い「個性」が沖縄県において育つか?、歴史の実験場となってきた。
沖縄のみならずこの国の政治全般に期待と不安の日々が始まる。岸田内閣支持率29%、不支持率64%(2022/9/19毎日新聞)、何かが狂い始めたか?