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日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

横綱照ノ富士引退と聞いて・・・

2025年01月21日 20時37分03秒 | 政治
 「照ノ富士はけがと持病の糖尿病が悪化し、満身創痍の体の限界を感じたことに加え、若く力のある横綱候補の大関3人など、次を託す世代の台頭に一定のめどがついたことなどから引退を決断したものと見られます。照ノ富士は近年、けがが重なり、3年前の秋場所後には4回目となる両ひざの手術を受けたほか、10回目の優勝を果たした去年の名古屋場所以降、再び、ひざと腰の状態が悪くなりました。満足な稽古ができなくなったことに伴い汗をかけないため血糖値が下がらず、持病の糖尿病が悪化する悪循環となっていたことを師匠の伊勢ヶ濱親方も明らかにしていました」(2025/01/17NHK)
 これは、大関まで昇進しながら、ひざの怪我から土俵にも上がれなくなり、果ては序二段にまで陥落し、一度は引退を考えたという艱難辛苦の末に大関復帰、横綱へと昇進し、その後は一人横綱として長く大相撲を背負って立ってきた横綱照ノ富士が引退を表明したというNHKニュースの一部である。その天国と地獄の往き来は相撲ファンばかりでなく、「七転び八起き」――照ノ富士の浮き沈み経験は、同じ体験をした人々の共感と激励の根源にもなってきたのである。 
 西洋起源の肉体をぶっつけ合うスポーツ、ボクシングやレスリングなど、言うところの格闘技では体重別のクラス分けを講じた上で勝ち負けを競うのが普通だが、我が「国技=大相撲」は男子限定という性別限定以外には年齢・体重・身長など一切の分別が無い。かくなる上は、チカラの源泉としての筋肉量が唯一最大の基本ハードウェアとなり、そのためにせっせと食べ筋肉をつけることが重要になる。そして、これこそが保健学が禁じる食生活の悪しき「主因」ということになるのである。
 過剰栄養は各種臓器の障害、高血圧・肝臓・心臓機能機能不全の要因となり、生涯を通じて短命の原因ともなる。横綱照ノ富士の33歳という若さでの引退の第一因はこの栄養過多による臓器不全と肥えすぎた体重による足腰の骨格負担であろう?。
 相撲協会は力士の健康について深刻な問題を突き付けられているというべきではないか?。クラス別が千年の「国技=大相撲」に合わないというのであれば、力士の健康維持についての格段の健康保持(保健学的対策)を講ずるべき時ではないか!
 玉鷲一郎関の40歳での頑張りが激賞されているが、人間40歳は男女にとって「ニンゲン盛り」というべき生涯の最活性期、それを奇跡だと言って激賞される方が尋常ではない。まして20代での引退(=年寄)など、これが業界用語で普通名詞の「お年寄り=高齢者」ではないとは申せ、事実上の引退の「意」である以上、やはり異常と言うべきである。協会は、保健学究の知見を動員して力士の選手寿命延長と健康について関心を持つべきではないかと、一相撲ファンとして一言進言したい。入門希望者が減少している協会にとっても必要な「解」であろう。




2024/01/20 神前で「酒」と「人参」を天秤にかけた話

2025年01月19日 19時18分01秒 | 政治
 「ジョンソン米下院議長(共和党)は14日、カーター元大統領の死去に弔意を示すために掲げられている議事堂の半旗について、トランプ次期大統領の就任式が行われる20日は(半旗ではなく)通常通り掲揚すると発表した。X(旧ツイッター)で『トランプ氏の下、国家が一丸となることを祝福するため』と説明した。トランプ氏は先に、就任式で半旗が掲げられていることについて『誰も見たくないし、国民も喜ばないだろう』と不満を示していた。公的機関は大統領経験者の死去後30日間、半旗を掲げるよう定められており、議会による次期大統領の『特別扱い』は物議の種となりそうだ」(2025/01/15ワシントン時事)。
 こんな、新聞記事を読んでいたら、むかし聞いた下のような話を思い出した;――F男さんは、自分で自分がイヤになる程に酒癖が悪かった。酒はおいしくて片時も離したくない程好きだが、酔って働く家族への暴行・悪口は言うに及ばず、その騒擾が及ぼす向こう三軒両隣への迷惑と悪評は我ながらも許せない程のもの。酔いが覚めてから考えた。これはダメだ、酒は止めよう。かくなる上は集落の氏神たる「天神様」に禁酒の願かけをして、神様に厳しく監視をして頂くこととしよう!
 そこで家中の酒瓶を全部集めてこれを神社の祭壇に飾っていただいた。「万事これで良し!」と確信したのは当人だけ。家族の誰一人としてこれで大丈夫と思った者はいなかったという。家族みんなの予測は正しくて、間もなくFさんは酒の無い人生がどれほど生きるに値しないものであるかしみじみと気がついた。「こんなことをしていては俺の人生はおしまいだ!。お天神様に誓った断酒宣言は取り下げて代わりに生涯人参を食べないと誓って、祭壇に挙げたお酒を回収して早速人参と入れ替えてもらった。こうして飲酒の習慣を回復させ、大嫌いな人参を食べなくても良くなった。が、それから間もなくしてFさんは天国からお迎えが来たので「供物交換」の恩恵は長くは続かなかったという。が、どう見ても神を恐れぬこの所業について、閻魔大王はどういう裁きを為されたかについては誰も知らない。
 トランプ氏同様に改選選挙に敗北したカーター大統領だったが、その後世界が認める「平和の使徒」、およそトランプさんはカーターさんとは極北に棲む人間だ。いよいよ始まる第二期トランプ時代を前に恐怖を覚えながら「トランプさん」と「カーター元大統領」、「お酒」と「人参」とが「対」をなして、長く忘れていた遠い記憶が呼び出されたのである。
 そのトランプ氏が今日米国第47代大統領に就任する。世界は固唾を飲んで見守っている。



2024/01/17 尹大統領に学び直しをお勧めしたい

2025年01月16日 20時30分26秒 | 政治
 韓国の国政の中核はもはや核割れ(桃などの果実がよく肥大化し過ぎてタネが割れた姿を言う)状態に陥ってしまった。尹錫悦大統領が突然発布した「非常戒厳令」なる政治判断はどうみても「正気」とは思えない代物だった。ご当人の脳内には大変な「妄想」がかけめぐっていたのかもしれないが、冷静に見て大韓民国とその周辺世界において「非常戒厳令」を発するほどの政治的急迫の事態が迫っていたようには誰の目から見ても見えなかったと思われる、のだが・・。
 どうも、かの国の法体系が、最高権力者のこういうとんでもな政治判断に対してこれを解くソリューションがまったく無いようで、「事件」発生以来もはや今日で40日にしてようやく事態が動いただけ。韓国政治の静穏化は何時になることやら。隣国の民の一人として筆者も不安にかられている昨日今日である。
 なにしろ尹大統領は、とかく波高い日韓関係についてナギの瞬間を造ることに貢献された人として我らが日本政府と人民にとっては「好い人」だったので、このご乱心は残念そのものである。しかし、世は「万事塞翁が馬」と言うべきか?、こんな外電が筆者の目にとまった。
 というのは、韓国ではこの政治騒乱以後、「韓国憲法」本文やら、憲法関係書籍の売り上げがなんと1158%の増加だという。この巨大な数値は過去の売り上げの「分母」が小さかった故とは思うのだが、それにしてもその基本に帰る知性は見上げたものである。
 また同じ記事によれば、憲法関係書以外にも「韓国近現代史」、「韓国政治外交史」・「行政」・「法律」関係等々、いわゆるおかたい書籍の売り上げが倍増しているというのである。どうやら、殿のご乱心を機会にこの際、人々は国政の基礎・基本に立ち返って勉強しなおしておこうというのであるらしい。見上げた料簡と言うべきだ。
 かくなる上は、尹大統領におかれても、「人間万事塞翁が馬」、自宅であるか? 配流の地であるかはともかく静かな環境で法務検察官の過去を思い出しつつ、文学・哲学・宗教学等々一般教養科目の基礎・基本を学び直しては如何であろうか?! もう一度勉強し直すことを心からお勧めしたい。




2025/01/15 1週間後に迫ったトンデモ大統領就任式~その嵐の前の暴風雨

2025年01月14日 21時11分37秒 | 政治
 1月20日まであと5日、アメリカ大統領に「まさかの男=ドナルド・トランプ氏」が戻ってくる。狂い咲きの歴史の始まりはそのトンデモぶりがすでに十分な予兆を示している。
まず、パナマ運河の所有権は軍事力を使ってでもアメリカに帰属させると言い出した。この運河は1881年、フランス人のレッセプスが工事に着手し20年の難工事の末に1889年にこの会社が倒産したのを奇貨としてアメリカが1901年に権利を独占して1914年に完成した。以後、アメリカはその実効的権利について権謀術数を繰り出して支配を継続し続けたが、先に亡くなったジミー=カーター大統領の決断で20世紀をもって当事国パナマに全権を移譲すると決定したものである。たしかに、この議決は米国議会上下両院において不評で議決は上院1票差という薄氷の上を通る危うさではあったが、納まるべきところに納まったとばかり思っていたら、ふたたびトランプ焼けぼっくいに火が付いたようである。
そう言えば、先日12月29日、ノーベル平和賞受賞者で、まさにこのパナマ返還の立役者、筆者も尊敬おく能わざるジミー=カーター元大統領が亡くなられた。あのカーター氏と万端においてちょうど極北に位置するドナルド・トランプ氏が今パナマ運河奪還を、あろうことか軍事力を投入してもとまで付言して権幕を上げているのは、落ちすぎるほどに「腑に」落ちる。そして、善と悪との対比もまた鮮やかでありすぎるほどに色をなしている。
そう言えばトランプ氏、カナダは「国家」の看板を降ろせとは言っていないようだがアメリカの一部になったらどうかと言い出した。なにやらこの男、「世界帝王」にでもなった気でいるのではないだろうか? 世界が開いた口をふさぐ前にオランダの自治領であるグリーンランドをアメリカが所有したいとも言い出した。それだけではない、メキシコ湾の名称を「アメリカ湾」としたいとも言い出した。たしかにメキシコ湾を地図で見れば海岸線の長さでアメリカとメキシコの両国とも海辺の距離でほぼ同じぐらい。しからばどちらでもよさそうではあるのだが、テキサス州を始め湾岸諸州は独立後のアメリカが戦争で奪った(買い取った?)海岸線を含んでの比率であってみれば、「メキシコ湾」の呼称は十分に根拠のあることである。
PS:なお、以上を書いてから、下のような記事が目に付いた:「メキシコのシェインバウム大統領は8日の記者会見で、トランプ次期米大統領のメキシコ湾を『アメリカ湾』に改称すべきだとの主張に対し、米国を含む北米大陸全体を『メキシカン・アメリカ(スペイン語でアメリカ・メヒカーナ)』に名称変更することを『逆提案』した。20日のトランプ氏就任を前にけん制した」(2025//01/08ワシントン=時事)。同感だ!




これが人間社会の現実であるらしい

2025年01月10日 11時26分43秒 | 政治
 6,434人が犠牲になった1995年1月17日の阪神・淡路大震災は、市民がインターネットで世界に発信した歴史的起点となった。とは言え、この時点での日本国内におけるインターネット利用率は、政府発表で1.6%にすぎなかった(総務省)と記録されていることからも分かるようにこの時点でのユーザーは、NTTの技術研究所の専門スタッフと大学のキャンパスネットワークを管理する専門教員だけという状況であった。
 総務省による最新の調査データによれば2020年のネット利用人口は全人口の83%とされているが、人々の意識の中では単なる電信・電話のサービスがむやみに変化したという以上の認識も無いままに、日常的に手放せないツールとして使われているのであろうから、あらためて阪神・淡路大震災との関係などなんの意味があるのかと、煩がられるだけかもしれない。
 まあそのとおりではあるのだが、あの時に「ココの声」を上げたばかりのインターネット網、アメリカ生まれのTCP/IPというプロトコル網が一ごく部の大学の教員たちやNTT電気通信研究所の研究スタッフらによるボランティア活動でフル回転していたこと、それがその後の情報通信ネットワーク技術とその普及に大きな影響を与えたかこと! その一場面について、いま朝日新聞が特集「ネットと災害並~『つながる技術』は命を救うか~」と題して特集記事を報道しているが、ネット弊害も論じられる今日只今、実にタイムリーな特集記事である。
 筆者は、まさにその時期大学のコンピュータネットワークを管理する大学の学内情報センターの責任者であったのでこの活動に関わらざるを得なかった一人であった。この時代までは個々の大学教員の机の上から大型コンピュータの計算能力が居ながらにして使えるという驚天動地のサービスが利用できる、という専門家レベルの特殊技術であったものが、一気に文字通り「公衆網」を通じて「端末」から「端末」へ、それによって誰でもどこでも誰とでも情報が連結されるという夢のような「コト」が可能になった。この技術を阪神・淡路の震災において情報収集と連携で献身的に寄与した「精神」こそ、いま83%を超える人々が日夜利用しているネットワークに連結しているのだが、そこでは人間社会のありとある悪事もまた「連結」され、幸福と不幸とを分け隔てなく供給してもいるのである。
「善を為し、悪をも為せる」環境において、なお選んで善を為すことを「モラル」という。阪神淡路震災のあの30年前に研究者や技術者たちが夢に見たTCP/IPネットワークは、見事なほどに世俗の中でもみくちゃに善悪玉石混交になっている。これが人間社会の現実であるらしい。何をいわんや!