地震、台風、火事、交通事故、…  突然にやって来る災害にどう備えるのか

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止まらない感染拡大 列島を走る新型コロナ専用病院列車の導入を

2020-08-03 | 地震防災談話室
新型コロナウイルスの一日あたりの新規感染者が、7月31日に国内で1577人と最多となり、感染拡大が全国に急速に広がっている。
わが国の新型コロナウイルスの死亡率は、医師や看護師ら医療従事者の懸命な治療努力もあって欧米諸国に比べて低くおさまっている。しかし、このまま感染拡大が続くと感染者を収容できる病床なども不足して多くの患者がホテルでの宿泊療養や自宅待機を強いられ、中等症者や重症者も十分な治療を受けられなくなる。

地方の小さな市町村の住民は、味覚や臭覚がなくなり熱が出てコロナが疑われても、近くに保健所や中核病院などが無いところでは、PCR検査も治療も簡単には受けられない。都市部でも、多くの人は、よほど具合が悪くならないと、通い慣れたクリニックでも電話をするのをためらうという。
これまでもコロナ患者を引き受け、そのためにコロナ以外の一般の患者をほかの病院に転院させたり手術を取りやめたりして、対応した規模の大きな病院でも病院経営に支障をきたしていると聞いている。

  ● 感染急拡大で医療体制崩壊の現実化のおそれも
感染拡大が急に地方にも広がり始めた最中の「Go Toトラベルキャンペーン」。その是非を巡る専門家や自治体関係者らの論議が気になる。
お盆休みを迎えてこのまま感染拡大が止まらずに、無症状の感染者を自宅待機など野放し状態のままにして周辺に感染をさらに広げ、また、高齢の感染者が重症化しても病床提供や治療もままならぬまま医療体制の崩壊につながるおそれはないのか。
新しい感染者の急増でひっ迫する医療体制。東京医師会会長の尾崎治夫さんが、テレビで、新型コロナ専門病院の重要性を訴えていた。

  ● PCR検査、治療・入院まで対応できる新型コロナ専用病院列車を
わが国では、新幹線や在来線の鉄路が列島の隅々にまで張り巡らされている。
これらの鉄路を利用して、新幹線や在来線の車両を活用し新型コロナ専用病院列車を走らせることはできないか。

新型コロナ専用病院列車は、唾液による短時間で結果のわかるPCR検査などができる検査・診療車両から、人工呼吸器やECMO(人工心肺装置)などの医療機器を備えたHCU(高度治療室)の車両が連結され、無症状感染者から軽症・中等症・重症者と患者の症状や治療に対応した病床車両などが用意されている。
新型コロナ専用病院列車は、コロナ感染発生に対応して地方でも都市部でも、何処にでも迅速に駆けつけることができる。地域医療を守るために自治体や地域の病院などと連携して、住民への迅速なPCR検査の実施と感染者の病床確保が可能である。

新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」を抑え込むために、世界各国が国を挙げての新薬やワクチンの開発を急いでいるもののまだ見えてこない。
気候変動が進んだ結果か、世界各地で感染症の流行が見られ警戒が欠かせない。
地震が相次ぐ災害列島のわが国ではこのところ水害も後を絶たない。コロナ禍に止まらず、防災面からも災害発生時にはいつでも被災現場に急行し、住民のいのちを守る「救助・救援列車」の導入は必要だと思う。

          copyright reserved©地域減災システム研究所2020

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