地震、台風、火事、交通事故、…  突然にやって来る災害にどう備えるのか

日々の暮らしの中で、経験と知恵を生かして
自分のいのちは自分で守ろう!

駅に周辺避難場所へのルート案内図があると

2011-08-15 | 地震防災談話室
東北地方で大地震が起きた3月11日、東京は大きな被害は免れたものの鉄道が一斉に止まるなど交通が大混乱しました。通勤・通学者をはじめ、レジャーや買い物、所用で都心に来ていた人たちは帰れなくなり、多くの人が勤め先に戻ったり、学校やホテルで待機し不安な一夜を明かしました。
復旧が遅れ大きな混乱を引き起こした公共交通機関の役割や、身動きできない車や徒歩帰宅者であふれた都内の幹線道路の渋滞解消策など、大災害発生時の課題が改めて浮き彫りになりました。国をはじめ自治体、企業などの帰宅困難者対策の具体的な見直しが急がれています。

  ●頼りになる地元の人たちが
東京都の呼びかけで、災害時に駅に集まってくる滞留者を安全な場所に避難させるために、新宿駅をはじめ北千住、池袋、品川などの主要各駅の周辺地区に地元商店街や企業、学校などからなる協議会がつくられ、避難誘導訓練が行われています。今回の災害では本格的出動にはいたらなかったようですが、筆者も滞留者役の一人として訓練に何回か参加し、外出先で大地震に遭遇し見知らぬ土地での不安と混乱の中で、駆けつけてくれるヘルメット姿の協議会の人たちを見るだけでも心強く感じられると思いました。しかし一方で、実際に大地震が起きて建物などが倒壊し協議会の人たちの中にも多くの死傷者が出ている時に、はたして駅前に駆けつけて滞留者の支援にあたることができるのかどうか。こうした地元の人たちがいなかったらどこに避難したらよいのかと不安になりました。

  ●駅構内に避難ルート案内図と防災ボックスを
駅などに近くの公園やスポーツ施設などの避難場所へのルート案内図があると、土地勘のない人でも見て歩いて行けます。そのためにも駅構内には停電に備えての自家発電装置の設置は欠かせません。公衆電話や水飲み場、トイレの場所がわかりやすく描かれた案内図があると助かります。また、けが人の応急処置用の医薬品や赤ちゃんのおむつ、抱っこ紐なども入れた防災ボックスを改札わきなど人目につきやすい所に設置し、災害発生時に誰でも自由に利用できるよう普段から備えておくことが必要ではないでしょうか。

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グラッときたら…! 火の始末は

2011-08-08 | 地震防災談話室
木造住宅の多いわが国では大きな地震が起きると火災が心配され、関東大震災をはじめ阪神・淡路大震災でも多くの人が火事で亡くなりました。このため地震が起きたときは、「まず火を消せ」と子どものときから言い聞かされてきましたが…。

  ●「身の安全図る」にかわった地震防災リーフレット
ところが最近の市町村などの防災リーフレットを見ると、地震時の行動として「まず身の安全を図る」ことをあげています。そして、地震直後の行動として、「揺れがおさまってから、あわてずに火の始末」をするようにかわってきました。
これについて、東京消防庁は、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などについて調べたところ、揺れている最中にあわてて火を消そうとして熱湯でやけどをしたり転んでけがをするなどの人がかなりいて、まず身の安全を図ることが肝要ということです。
最近の新築住宅やマンションは地震につよい燃えにくい建物になり、都市ガスやプロパンガスのほとんどのメーターに震度5以上の揺れでガスを遮断する自動安全装置がついており、また、室内で火災の原因になるガスレンジや電気暖房器具、石油ストーブなども揺れを感知すると火が消える仕組みのものが多くなるなど防火対策が強化されていることもその背景にあるようです。

  ●日ごろから防火の備えを
しかし、その一方で、地震で倒れると火事になる恐れのある器具も、家庭ではまだかなり使われているようで、ストーブのそばには洗濯物など燃えやすいものを置かないなど日ごろの注意が必要です。
家庭や職場で地震による火災の危険性を話し合い、消火器の設置場所の周知や万一の火災に備えての消火手順を決め、これらの点検や訓練が欠かせません。

  ●長く揺れる超高層ビルでは
新潟県中越地震のとき東京では地上の揺れがおさまったあとも超高層ビルが揺れ続けました。東日本大震災のときには、震源域から遠く離れた都心の超高層ビルが大きく十数分にわたって揺れました。ビル内で、万一にも火災が起きたときには揺れがおさまるのを待っていては間に合いません。大きく揺れ続ける中での避難と消火にとっさの対応が求められます。どうしたらよいのか、防災関係者や専門家のご意見を聞きたいと思います。

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緊急地震速報が出たら信号を“赤”に

2011-08-05 | 地震防災談話室
東日本大震災から1か月たった4月11日午後5時16分、福島県浜通りでM7.1の地震が起きたとき、車で横浜からの帰りだった。運転中にカーナビから緊急地震速報を知らせる警報音。あわててハザードランプを点けて後続車に気をつけながら減速する。間もなくして車が左右に揺れだした。揺れはさほど大きくなく、東京では震度5弱だったという。沿道の歩道には建物から飛び出してきた人たちがうずくまっていた。
この時は三車線の中央を走っており左によって止めることができない。両脇をスピードあげて追い抜いて行く車が恐ろしかった。

 ●気づかないのかな
相次ぐ余震でドライバーは地震慣れしているのか、或いは速報に気がつかないのか。周りで停車や減速する車は一台も見られなかった。揺れが大きかったら追突・衝突事故などの大事故につながりかねない。

 ●信号と注意灯で停車を
緊急地震速報が出たら、交通量の多い交差点の信号機をすべて“赤”信号に変えることはできないか。すべての車が、“赤”信号で地震の揺れが来る前に停車できれば、追突・衝突事故を防げる。
高速道路についても、ドライバーに減速・停車を促す「注意灯」を道路わきなどに設置できないか。緊急地震速報が出た際に点灯すれば、地震の発生に気づかないドライバーにも注意喚起できる。「注意灯」は事故渋滞などが起きたときにも、ドライバーへの注意情報として活用でき、事故防止に役立つと思う。

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グラッときたら…! 身の安全を

2011-08-03 | 地震防災談話室
地震の揺れを感じたとき、あなたはとっさにどうしますか。
最近は、大きな地震が起きると気象庁がテレビやラジオを通して“緊急地震速報”で、間もなく激しい揺れが来ることを知らせてくれる。直下で地震が起きたときは、速報より前に揺れがくるため間に合わないが、震源が遠い場合は、激しい横揺れ(建物などに被害が出るS波)が来るまでに数秒から十数秒…と、きわめてわずかな時間だが、その間に身の安全を図ることができる。

 ●避難場所を決めておく
筆者は、小学生のとき、疎開先の静岡県西部で東南海地震(1944年、M7.9)にあい、このときは地震に驚く間もなく、先生の瞬時の逃げろの合図で、運動場にいた同級生たちと無我夢中で裏山に逃げて、激しく揺れはじめた木にしがみつき無事避難したことがある。以来、地震が起きると、家族に声をかけ、いつでも外に避難できるようにドアーを開け、大抵は、室内で家具などにつかまり揺れがおさまるのを待つのを常としている。
テレビで、ある防災アドバイザーが、地震が起きたときは、玄関ドアーを開け、近くの階段脇のフロアーに避難することを家族で決めて、日ごろから訓練している話を聞いた。家庭や職場で、地震を想定、周囲の状況もふまえた上でいざというときに何ができるのかをよく話し合って、実際に訓練しておくことは必要だと思う。

 ●揺れを体験
地震の揺れを疑似体験できる東京・立川の防災館の起震台で震度6~7を体験したことがある。立っていることもできない激しい揺れの最中に身の安全を図ることがはたしてできるのかと不安になった。

 ●危険物はないか
学校や家庭では机やテーブルの下に避難することを勧めているが、周りの調度品やテレビなどが倒れてきてけがをしたり閉じ込められたりしないように注意したい。
幼い子どもや年寄りのいる家庭ではすぐの避難は難しい。室内にいて危険でないかどうか、建物の耐震性や落ちたり倒れたりするおそれのある家具などがないかどうか、普段から調べておきたい。

*地震体験室で地震の揺れを体験できます
  立川防災館…TEL.042-521-1119
  池袋防災館…TEL.03-3590-6565
  本所防災館…TEL.03-3621-0119
  起震車でも体験できます。最寄りの自治体や消防署にお尋ねください。  
 

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「地震防災談話室」を再開 “減災”めざし提言へ

2011-08-03 | 地震防災談話室
東北から関東地方にかけての太平洋沿岸を襲った3月11日のM9.0の巨大地震。 大津波で亡くなったり行方がわからなくなった人たち。助かった人たちも、いまなお住む家もなく、水道も満足に出ないところもあるということです。
災害のたびにどうして多くの人が犠牲にならなければならないのかと心が痛みます。
大震災の直後から始まった芸能人やスポーツ選手をはじめ、みなさんによる被災地への支援活動は目を見張るものがありました。津波で家族や家や職場を失った被災地の人たちにとっては心の癒しになり励ましになったと思います。
 “地震被害”  あすはわが身かも
ただ、忘れて欲しくないのは、わたしたちは、東海地震や南海地震、首都直下地震など、専門家がいつ起きてもおかしくないといわれる地震活動期に入っている災害列島に住んでいるということです。
地震防災・減災についての知識や日ごろの備えは被害を小さくするために必要です。家庭や職場で室内の家具の転倒防止や水や食料といった緊急物資の備蓄など、防災・減災のためにみなさんの身のまわりの安全チェックから始めてみてはいかがでしょうか。
 「地震防災談話室」を再開
当サイトは、暫くお休みしていましたが、再開しました。地震防災を中心に自助・共助の視点から“減災”をめざし具体的な提言を行います。
 
東京・町田 地域減災システム研究所 KT




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