地震、台風、火事、交通事故、…  突然にやって来る災害にどう備えるのか

日々の暮らしの中で、経験と知恵を生かして
自分のいのちは自分で守ろう!

就寝中に大地震が起きたら… 寝室の安全への備えを

2018-12-28 | 地震防災談話室
ことしは、大雪、猛暑、7月の西日本豪雨災害、台風と高潮、9月の北海道地震とブラックアウト…と立て続けに発生した災害に翻弄され、避難情報の共有や早目の住民避難の遅れに課題を残した。

人が水害や地震などの災害に遭遇したとき、その発生が日中か、夜間か、どこで被災したか、また、その時の周囲の状況やとっさに危険を察知し迅速に安全への対応が取られたかどうかで生死が分かれる。

とりわけ、予告なしにやってくる地震に、夜間や早朝の就寝中に突然に襲われると、人は揺れに気づいて目を覚ましても、無防備な状態で、落ちてくる家具などをよけるのがやっとで、とっさに逃げ出すことはできない。

  ● 深夜から早朝にかけて頻発する地震
9月6日午前3時7分に発生した北海道胆振東部地震(M6.7)は、厚真町で震度7を観測、強い揺れで急傾斜地が大崩落を起こし、就寝中の36人が土砂や倒壊した建物から逃げ出せずに犠牲になった。
2016年の熊本地震では、4月14日の地震では無事だった住民30人が、16日午前1時25分の本震(M7.3)で、就寝中に家屋の倒壊などで死亡した。

太平洋戦争の終戦間近の1945年1月13日、午前3時半、三河地震(M6.8)が発生。寺に集団疎開していた学童ら2600人が倒壊した建物の犠牲になった。
2年後の46年12月21日、早朝4時すぎ、紀伊水道沖と四国沖を震源とする南海トラフ巨大地震(M8.0)が発生し、津波で1330人が死亡した。

6434人が死亡した阪神・淡路大震災(95年1月、M7.3)は、早朝5時46分に発生。寝ていた多くの人が逃げる間もなく倒壊した建物や落ちてきた家具などの下敷きになって死亡した。

 ● 無防備な就寝中のいのちを守る手立ては
東京都が女性の視点でまとめた防災ブック「東京くらし防災*」を開くと、
  「寝ているときは とても無防備です。
  とっさに落下物をよけたり すぐに逃げたりできません。…
  寝室の危険を理解し あらかじめ心配をなくしておくことが
  生き残るポイントです」と、いのちを守る寝室の安全を呼び掛けている。

建物の“耐震・耐火”の確認をする。地震の揺れなどに備えて、戸建て住宅では、寝室の二階への移動も。
窓ガラスには飛散防止フィルムを貼り、カーテンの閉め忘れに注意する。
本箱や箪笥、テレビなどの転倒、落下の危険のある家具類は、寝室には置かない。ユニオンドアなどで仕切るのは効果的だが、中途半端な転倒、落下防止策はかえって危険だ。注意が必要。
携帯電話や時計、メガネ、懐中電灯、写真立てなどのインテリア雑貨は飛んできたり室内に散乱したりして危険なので、置き方などを工夫する。

ふだんの暮らしの中で、“便利なものは、危険?”と思ってチェックして、ちょっとした注意や工夫で、地震などの災害からいのちを守る手立てにしよう。


          copyright reserved©地域減災システム研究所2018

   * 防災ブック「東京くらし防災」は、いつもの暮らしの中で、あなたにできる防災です。
     身近にでき、イラスト満載で、こどもにもわかりやすく、ぜひ一読を。
     都内の区市町村役場や消防署などでご覧になれます。

        問い合わせ先 東京都総合防災部防災管理課 ☎ 03(5388)2452


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする