地震、台風、火事、交通事故、…  突然にやって来る災害にどう備えるのか

日々の暮らしの中で、経験と知恵を生かして
自分のいのちは自分で守ろう!

減災事始め 要援護者の支援は普段のご近所付き合いから

2013-06-23 | 地震防災談話室
東日本大震災が起きたとき、自力で避難できない障害者や高齢者のいわゆる「災害時要援護者」の60%が避難所に行かなかったことが政府の調査でわかった。(毎日6/13)
避難しなかった理由として、「避難情報を知らなかつた」「周囲の支援がなかった」「避難所がわからなかった」「身体が不自由で避難できなかった」などを挙げている。

震災では、津波で、多くの障害者や高齢者が避難したくても動けずに自宅にいて逃げ遅れ亡くなっている。こうした要援護者の避難などを支援するための名簿の作成を市町村に義務付ける改正災害対策基本法が17日成立した。これからは地震・津波や火災、風水害などの災害が起きたときに、この名簿により、助けや支援を求めている要援護者がどこにいるのかを知ることができ、支援する人たちも迅速な避難誘導などの支援活動にあたることができるようになる。
しかし、問題は、障害や病気などを他人に知られたくないと登録にとまどう人も多く、とくに、高齢者の中には“老人”と言われるだけでいやがる人もいて、“要援護者”登録には配慮と工夫がいる。
いざというときの支援者の確保から、障害や病気の人が安心して避難できる場所探しとなると大変で、要援護者の支援には事前の準備が欠かせない。また、本人参加の避難誘導などの訓練は回を重ねてしておきたい。

 ●中・高・大学生などの日ごろの見守りボランティア活動に期待
学生のボランティア活動として、地震などに備えて防災訓練に参加する学校が増えている。学生たちが近くのマンションの高齢者を訪ねて話をするなどの見守りを続けているグループもある。
地震でエレベーターが止まると中高層マンションに居住の高齢者は階段の昇り降りは大変で、水や救援物資を運ぶにも支援がいる。日ごろ顔を見せてくれる若い人が駆けつけてくれると安心だ。学生(学校)と地域住民、市町村が一体となって、支援する仕組み作りに期待したい。
震災後、世間では盛んに“絆”が叫ばれているが、街中のマンションなどでは隣人に無関心で、隣の住人の顔も知らないという人も多い。若い元気な人が被災して動けなくなり周囲に助けを求めることもある。普段のご近所付き合いから、地域にあった互いの支援作りが必要だ。

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