地震、台風、火事、交通事故、…  突然にやって来る災害にどう備えるのか

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自分のいのちは自分で守ろう!

地震、台風、豪雨災害が頻発している日本列島 道路が冠水し川になり 緑の山肌が削られ 住宅街が陥没… そして大規模停電

2018-09-30 | 地震防災談話室
この夏、猛暑に襲われた日本列島では、6月に大阪北部地震が発生。7月には九州や中国など西日本各地に記録的な大雨が降り土砂災害が相次いだ。9月4日、台風21号が近畿地方を直撃、暴風雨が荒れ狂い、高潮により関西空港が海水に浸かり閉鎖に追い込まれた。
直後の9月6日には、北海道地震(M6.7)が発生。道内で初めての震度7が観測され、新千歳空港に近い震源地の厚真町などで緑の山肌が剝ぎとられるような土砂崩壊が起きて住宅が埋まり多くの人が犠牲になった。
札幌市清田区では液状化により住宅地が陥没して住宅が全半壊し多くの人が避難生活を強いられている。
また、この地震で苫東厚真火力発電所が停止し北海道のほぼ全域で大規模停電が発生し、水道、鉄道などのライフラインが止まり、市民生活や物流などの経済活動にも大きな影響が出た。

  ● 頻発、狂暴化する豪雨災害
最近は、多くの死者・行方不明者を出した福岡県朝倉市の九州北部豪雨(2017年7月)をはじめ、14年の広島土砂災害、15年に鬼怒川が氾濫した関東・東北豪雨など各地で記録的な豪雨が続いている。
局地的に襲いかかる豪雨。一度に、一か月間の降水量を大幅に上回るような記録的な大雨で、急な洪水が起き、道路が川になり、床上浸水や土砂崩れで多くの人が逃げ遅れて死亡している。

気象・防災関係者は、積算雨量が300ミリを超えると土砂災害や洪水が起きる恐れがあるとして、大雨情報が出たら、自己の経験から「ここは何十年も浸水や土砂災害が起きていないから大丈夫」と決めつけずに、安全なところに早めに避難してほしいと警告している。
 
  ● “災害は忘れた頃にやってくる”
6月の大阪北部地震で、登校途中の女子児童が倒壊したブロック塀で死亡する事故が起きたとき、宮城県沖地震(1978年)によるブロック塀の倒壊事故で犠牲者が出たことを思い出した。地震の後、再び事故を起こさないようにと新しい耐震基準が設けられたが、全国で、多くのブロック塀が危険な状態のまま放置されていた。
住宅地などでの液状化についても、東京五輪が開かれた1964年の新潟地震(M7.5 、6月)の際に、信濃川沿いの地盤で液状化現象が起き、県営アパートなど340棟が沈下傾くなどして騒がれた。しかし、その後も教訓は生かされないまま対応は遅れ、日本海中部地震(83年、秋田)、阪神・淡路大震災(95年)、東日本大震災(2011年)…と被害は各地で続いている。

 ● 防災・減災体制の見直しの動きに期待
台風21号に伴う高潮による関西空港の閉鎖と北海道地震による大規模停電は、ライフライン停止による市民生活の混乱と経済活動の停滞をもたらしネット社会の脆弱さを露呈した格好になった。

安倍晋三首相は、先の自民党総裁選挙で「防災」を重要論点の一つに取り上げ、今後3年間で防災・減災のための緊急対策を講じる考えを示した。
来春には統一地方選挙が行われる。市民の安心安全な暮らしを守るために地域からの防災への具体的な動きに期待したい。

 ● 台風24号の暴風雨、高潮に厳重警戒を
現在(30日正午)、大型で非常に強い台風24号が西日本に接近、九州、四国の各地に被害や影響が出ており、避難指示や避難勧告などが出されている。
気象庁は、明日(10月1日)にかけて上陸のおそれがあり、暴風雨、高潮、川の氾濫、土砂災害に厳重に警戒し、早めの避難を呼び掛けている。



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