西伊豆(宇久須)だより

山・海そして里が広がる西伊豆町。都会の喧噪を離れて、一緒に豊かな自然、健やかな社会とは何か、探っていきませんか?

ついに手を出してしまった「GEN管理圃場」

2013-06-19 16:40:43 | 日記
 イヌビユはC4植物のため、他の植物より光合成能力が高く,成長が早い。初期成育の良いヤーコンはどうにかなるかもしれませんが、サトイモやサツマイモは飲み込まれてしまいそう。緊急処置として、サツマとサトイモは葉っぱが見えるように除草をしました。
 万次郎カボチャも耕耘機で耕しましたが、ロータリーとロータリーの間から草が出始めましたので、ツルが伸びそうな部分だけ耕耘しました。
 写真のきれいな圃場は石根さんの圃場です。(F)













何とかしなきゃ 第2休耕田!!

2013-06-18 22:47:29 | 日記
 今日(6月16日)、第2再生休耕田へ様子を見に行ってきました。
わずか1週間で写真のような様子です。先週、草刈り機と耕耘機で手当したのですが
かないません。サトイモやサツマイモが雑草(主にイヌビユやメヒシバ)に飲み込まれそうです。もう少しで私の畑がある程度見通しがつくそうですので、そしたらなんとかやってみます。
 万次郎カボチャは順調です。ツルの写真の竹は台風に備えて、誘引しておいたものです。1週間で1mは伸びている見たいです。(6月16日=F)











どうにかしなきゃ第2再生休耕田

2013-06-18 22:43:54 | 日記
 GENの管理圃場と万次郎カボチャの第2再生休耕田。遙か昔に静岡大学農学部を受験するとき磐田市で見た,加山雄三の映画「旅人よ」のテーマソング「♪風にふるえる緑の草原?」
 そこで登場したのが21年前に購入した「こまめ(F210)」オーバーホールして調子が良くなりましたので、1日かけて耕耘しました。前の投稿と比べてみて下さい。一昨年は草刈り機で対応しましたが、今年は「こまめ」で雑草対策をやるつもりです。昨年はマルチムギの「てまいらず」でやってみましたが、雑草との区別がつかず,失敗しました。
 多少手応えを感じています。耕耘後、万次郎カボチャとポアロカボチャのあんどんを外しました。これから2週間に1ど程度、こまめで耕耘すれば雑草と向き合えるかなとおもいます。
(6月12日=F)












一面の緑(雑草)の海 恐るべき休耕田

2013-06-18 22:38:57 | 日記
 5月の合宿のあと、西さんと上田先生が残って、サトイモとヤーコンを植え付けて
その後私が万次郎カボチャとポアロを植えました。その3週間後の様子です。緑化率100%。ただ耕耘機を新しく購入し、21年もののこまめを第2再生休耕田におきました。草刈り機は素人には少し不安ですので、この耕耘機で表面を耕してもらう予定です。「宇久須に行って耕耘機を運転しよう!!」お待ちしております。(6月10日=F)













第1再生休耕田 ヤーコンの定植

2013-06-18 22:32:56 | 日記
 例年行っていた宇久須スローライフ部会とGEN関東ブランチの合同作業のヤーコンの植え付け。今年は100ミリを越える雨でできませんでした。しかたがないので部会長と私で植え付けました。今は百姓のオンシーズン。みんな忙しいので,地道に私が95%以上植えました。ヤーコンも成長し、50㎝以上に伸びてしまい、雨も望めないので15センチ程度に地上部を切って植えました。条間105㎝、株間60㎝で720株植えました。一昨日植え終わったのですが、今日は腰が痛くて,野良に出られません。(6月10日=F)

雑草とのたたかい

2013-06-18 22:09:35 | 日記
 GEN関東ブランチが宇久須合宿を始めて4年目になります。「日本の農業は雑草とのたたかいである」本当にそうだと実感しています。

GEN春の合宿は、雨のためスケジュールが大幅に変更しました。
5月13日(月)に上田先生と西さんが残ってくださって、水を大量に含んだ土を必死に畝立てをして、サトイモ、サツマイモ、ヤーコンを半分植え付けました。15日に様子を見に行きましたら、活着していました。

 再生休耕田の今をレポートします。(F)
















 ヘルニアで手術することになった。遠因は5月13日月曜日の畑作業にあったようで、週末にはヘルニアが出ました。老人性の障害ではありますが、若い人でも可能性はあるとのこと、下腹部に力が入るような時は注意することのこしたことはないと。
 6、7月はGENの総会など各地へ動き回ることが多いので、7月末に手術することにしました。いやはや、こんなところで「老」が出てくるとは、皆さんも若さはないので適度に気をつけてください。(あほな報告でした)
 (Ni)


炭焼き体験とイノシシ鍋

2013-06-18 21:51:35 | 日記
 宇久須スローライフ部会とGENの共同作業を5月12日に予定していましたが、前日の1日降水量が100㎜を越える雨のため、再生休耕田に入れない状態でした。ぬかるんでいて土が水田状態でした。そこでヤーコンの定植はあきらめて、薪割り、手動式油圧薪割り機のデビューでした。その他にもヨキによる薪割り、無煙炭化器M100、M50による炭焼き体験を行いました。








 下田高校南伊豆分校から先生1名、生徒3名も参加して下さいました。薪割りは初めての体験の高校三年生も中学校で体験した柔道が役に立って、上達しました。

 炭焼きが終わった頃、イノシシの猪鍋やGEN宇久須宿舎でたかれて、おにぎりが届けられ、美味しいお昼ご飯になりました。



 雨のせいで3日目のイノシシは味がしみて、これまでで一番美味しかったです。差し入れで頂いた甘夏も甘くて好評でした。(F)


ヤーコン六次産業 栽培から販売は本当に可能か 長尾勤

2013-06-18 21:45:27 | 日記
 藤原 私たち宇久須の方は栽培の方は比較的得意なんですけども、流通になると全く手も足も出ないという感じです。南伊豆に住んでおられて、株式会社ベックの社長をされている長尾勤さんに、ヤーコン6次産業 栽培から販売は本当に可能かと題してお話を伺います。
 
 長尾 私は南伊豆に一昨年越してきまして、株式会社ベックを経営しており、ヤーコンに専念しております。宇久須では浅賀さんや藤原さんを通じて、ヤーコンの株をいただきました。去年からはじめまして今年2回目です。先日植えて数えましたところ、約900株ほどありました。広さでおよそ1反歩弱。去年はかなり大失敗といいますか、思惑の40%程度しかできなかったということを前もってご報告させていただきます。



 私は実は農業というのは初めてでして、どんな職業でも最初から成功するとは思いませんが、喜びを感じるということが本当はいいんですね。喜びというのは人によって違うかもしれませんが、共通していえるのは、思い通りになったとか、あるいは物事が完成した、というようなときに喜びを感じるのかなと思います。

 ご承知のように6次産業というのは、1次=生産ですね、それから加工=2次、それからサービス産業=3次、かけても足しても6になるということで、6次産業というそうです。私たちはいままで、自分たちが生産したものが収入につながるということに対して、興味を持っていたわけですけども、それを実感することを1つの目標にする。農業ビジネスに育てあげることかなと、思っています。

 私を含め、農業を始めた者は販売というものを体験していない。これをいかに体験していくか。そのビジネスのメカニズムといいますか、ストーリーを知って、自分自身がリスクをまず感じる。それから利益も得るということを、実際に体験してみる。これは大変なことなんですが、なかなかそれに踏み込めないのが実情かなと思います。成功したらやりましょうかと、誰かが成功体験をすればその通りにやればいいんじゃないかなということで、最初になかなかその手をつけることができない。難しい、やったことがないということではないかと思います。

 ただいきなりやるといっても、リスクは取れない。したがって6次産業化はやはり地域とか仲間、あるいは業者間といった、ビジネスの最小単位で行動するのが妥当ではないかと思います。

 先ほど来、上田先生から「つなぐ」というお話がありましたけど、まさにその「つなぐ」ということですね。皆さんのいままでの実績を尊重しながら、仲間でつないでいって、一つの組織に完成する。ということですね。

 私は藤原先生とか浅賀さんとか、あるいは下田北高の先生、それから地域の人と協業を今やっております。住んでいるのは南伊豆なんですが、行政の尻が重いもんですから、とにかく民間で立ち上げましょうということで今やっています。

 先日は畝作りとか、あるいはマルチの作業を手伝っていただいて大変助かっています。できない事を無理して自分でやるということではなくて、やはり皆さんと協業していくということが大切ではないかと思うんですね。

 その場合やはりリスクも分散して、リスクを取っていくという1つの勇気が必要ではないかと思います。喜びを共有できるという面において、やはり6次産業は常に成長していく。それから組織もそうですけども、つねにイベント、それからサプライズが必要です。会社経営もそうですけど、ひとつのイベントとして決算というものがあります。それからサプライズとしてはいろんな新規商品の開発とか、新規のお客さんの開拓とかですね。いろんな意味で刺激になるようなイベントとサプライズ、これは常に頭に置いて私は行動しております。

 それからこれは全体的にいえることですけども、ヤーコンの事業をこれでクロージングするのではなくて、このヤーコン事業というものをそのものを1つのパッケージ化して、これを全国展開して行く、ということを目論んでいます。

 具体的には栽培から販売をテーマにしています。栽培はそれこそ藤原先生ほか実績のある方々の指導を仰ぎ、時期、植える間隔だとか深さ、あるいは肥料をどうするかとか、といったものを全部細かく教科書にするわけですね。つまりそれを1つのモジュール化します。

 ヤーコンというのは北海道から九州まで栽培が可能ですので、このモジュールをパッケージCDにしまして、これを販売あるいは指導をしていく。栽培から販売までのおまけといいますか、そういう事業にできればいいかなと思っております。

 ヤーコンは茨城大学の月橋輝男先生という方が、ヤーコンサミット、NPOの法人で日本ヤーコン協会というのを平成22年に立ち上げました。ヤーコンは非常に栄養価が高くて、機能性が高い。ただ、家庭菜園といいますか、小さなところで何十株か作っている方はわりといるんですけど、それ以上に作っている方はなかなかいらっしゃらないですね。

 地域的に多いのはやはり茨城県、先日震災に遭いました福島県もそうです。栃木県もかなり多い。それから広島。九州でも作っているところがあります。しかし一般消費者の普及が進んでいない。これはやはり進めなければいけない。いかにしてその食品の加工技術を開発していくか。そしてその良さ、これは栄養的良さもあるし、それから現代病というんですか、太り気味な人たちあるいは、高血圧とか血糖値の高い人、その人たちに「良さ」の理解を深めてもらい、健康維持を求めるように努めていくというのが、ヤーコンのNPO法人の目的の1つでもあります。

 アグリビジネスという言葉がありますね。いわゆる儲かる農業です。そういうことを農水省あたりは盛んに啓蒙していますけども、この1つには生産性の安定があるんですが、これがいまのところ、ヤーコンについてはなかなかされていないんですね。

 いまヤーコン栽培している事業で一番大きいのは、茨城県の石島さんという方で、そこが1町8反歩。それから三島の石黒ツヤ子さんという方が、かなり休耕田を利用して活動しています。その方のメインはお茶ですね。葉っぱを利用したお茶ですね。全国的に大きいのはあと1つ山口県にもあるそうですが、そういったことで静岡県賀茂郡、この宇久須のあたりとか南伊豆もそうですが、そこを中心に伊豆のヤーコンというようなひとつの特産物に育てていければと思っております。従いまして品質の安全、安心。

 それから3番目の新商品や新サービスの開発。これがわりと大変です。生イモだとかあるいはお茶、新商品に関して私もいろいろやっており、全国的にも販売をしているんですが、なかなかその製作工程が難しい。実は私も麺を作っています。蕎麦を作ったり、ウドンも作ったりしているんですけども、その前の製粉工程が大変難しい。

 年内、12月までに収穫したヤーコンはオリゴ糖がかなり抑えられていて、製粉作業が割と簡単といいますか、わりと出来るんですね。だけど年を越すとオリゴ糖がかなり増え、変質してそれが製粉機にくっついてしまう。擦れないというかくっついてしまって、機械を回す段階で温度が高くなれば、すぐにアメ状になってくる。そういうことで、製粉工程が大変難しいんです。

 製粉工程を私も研究していますが、静岡県で二、三見積もりをもらったところ、いまは100グラム製粉するのに950円かかります。1番高い牛肉よりも高いぐらいじゃないでしょうか。それぐらいですので、ネットで探しても100グラムのヤーコンの粉は、1番安いところで1,320円くらいです。それでも実は売れているんですね。売れてはいるんですけども、買う方もこれでは継続しないんじゃないかと思うんですね。

 私はどうにかしてこれを半分くらいのコストに持っていきたいということで、いまそれを研究しています。ただし待っていても仕方がないものですから、違う方法で麺に練り込めないかなとことをやっています。それは西伊豆の佐野製麺さんにご協力いただきまして、もうすぐ出ると思うんですが、麺と蕎麦とうどん。これを作っています。

 粉でも作っているんですが、これが美味しいんですね。歯ごたえというか喉越しといいますか、皆さんは秋田の稲庭うどんというのをご存知かもしれませんが、あのようなツルツル感、喉越し感があるんです。これをやっぱりオリゴ糖なんです。食べて美味しくて、栄養にもなるということで、私は相当良い食材になると思うんですけど、いかんせん製粉代が高いから、流通する値段にまで圧縮できるかというのが1つのポイントです。

 新サービスの開発というのは、そういう点で難しいかなというのがありますが、これは解決します。ちょっと時間をいただいて、新商品が出来たら是非皆さんに試食していただくという段取りをとっていきたいと思います。

 それからその次のステップです。商品がさて出来ました。販路をどう展開していくか。これは生産者、私たちだけが頑張ってもダメなので、是非皆様のお近くの例えば蕎麦屋さんだとか、あるいは知り合いの流通関係だとか、あるいは食品を扱っている方とかに紹介していただきたい。私に連絡いただければ、商品があるときには商品を提供しますので、どんどん啓蒙活動を展開して頂いて、宇久須のあるいは南伊豆のヤーコンを、賀茂地域の全体の商品、あるいは名産に育てていければという風に感じております。

 私の会社はsix farmという名称でやっています。まさに6次産業というつもりなんですけども、24年の実績は予想の4割。これは藤原先生にご指摘いただきましたけども、元肥が足りなかった。私は全く素人だったものですから、ちょっとなめてマルチを敷かなかったんですね。そうしたら相当雑草が生え、一時期は雑草の方が背が高くなりまして、慌てて草刈り機で刈りましたら、ヤーコンまで刈っちゃったんですね。それでも株はかなりできました。

 加工品としてはそばうどん、それから販売は今私の知り合いに東京の御徒町で蕎麦屋をやっているのがいまして、そこにうどんを納入しています。これをはご長寿うどんという名称で出しています。それから南伊豆でそば、うどんの試食会を3回くらいやりました。今後そういうこともやりまして、是非皆さんに知名度だけは上げていきたいと考えています。

 問題点としましてはやっぱり栽培を安定するということですね。商売は何でもそうですが、注文を受けても在庫がありませんというのでは商売になりませんので。これは年間を通じて品質を安定させて、量も安定させることが必要です。

 それから2番目として加工工程の研究。これはまさに費用を圧縮して、お買い求めいただきたい値段にする。

 それから新しい製品の開発。私はお茶は作らないんです。イモをなんとかしようと思っていますので。お茶はいまはつくらないつもりなんですけども、お茶も含めてヤーコン全体の商品、製品を開発していく。

 それから4番目はいちばん大事な販路の開拓なんですけども、やはり少なくとも地元の蕎麦屋さん、あるいはうどん屋さんに提供できるような商品だけには最低進めていきたいなと思っています。

 アグリビジネスという、いわゆる農業を成功させるビジネスということなんですけども、やはり先程の先生のお話の通り、立場を超えて利益を追求する。これからのビジネスは利益を追求する中で、やはり欲張らないということですね。そこそこの利益を共有するわけですけど、欲張らないということをキーポイントに1つおきながら、しかしながら利益は出していく、という事はやっぱり考えていかなければいけないと思っています。

 3つ目として地域の名産品ですね。ネットは利用すべきだと思います。うまいPR法をやっているところもありますので、そういう人たちにお願いするにしても、やっぱりネットは十分活用していきたいなと思います。

 それからもうひとつは、やっぱりレシピですね。これは割合大事なんです。特有のレシピ。これを是非。今まであるもの以外のもの。エッというようなレシピ。カレーに入れるとかいうようなオーソドックスな話ではない、そんなものを考えていきたいと思います。私はパスタ、それもピザ生地とかですね、それからきょうふっと浮かんだんですが、センベイなんかいいですね。あれはちょっと甘みがあるので、 チップスのようなセンベイ、というよりはつまみものですね。ホールフードという考え方ですね。一物全体という考え方。要するにただスライスして干すというだけではなくて、ちょっとひねれば面白いチップスができるんではないか。

 日清の昔の社長さんが徹夜して考えたカップヌードルみたいに、大化けさせていきたいなという思いを持っているし、その可能性もあるかなと感じています。

 そういうことで、私が思っているのは次の結論です。もう最初の6次産業はできるかどうかということに対しての結論はできると断言したいと思います。
 それをやるのはいつからですか。
 今でしょう。
 ということです。どうもありがとうございました。

 ――御徒町で実際にうどんを出しているとおうかがいしましたが、いくらぐらいでお出しになっているんですか。
 売値は200円となっています。一束120グラム、消費税込み210円で出しています。
 ――採算が合ませんね
 あいません

 ――全国に栽培の方法をCDに焼き付けてというようなお話がありましたけれども、全国にやった場合出来上がってくるヤーコンの量的、質的なものについてはどう考えているんですか。
 先日のヤーコンサミットでの平均的な生産高は1株にだいたい4キロのイモができます。茨城県の場合はかなりつめて植えているんですね。つまり1反歩で1,800株ぐらい植えているんです。
 だけど藤原先生のお考えではちょっと多いのではないか、やはり株の間あるいは畝の間を少し多めに広げてやって、1500株くらいかな。私はいまは60センチの株間隔で、畝の間は120センチとっているんですね。そうすると1反歩では1,500株はできるのではないかと思っています。従ってだいたい1株4キロ、イモが小さい場合は3キロくらいになります。
 買い取りという立場になりますと、買取の値段というのは大変今難しいんですね。最後のページに参考資料として色々値段を書いていますけど、生の形の良いのは1キロ400~450円くらいと茨城の場合はいっていますね。しかし業者から聞いた話ですけど、やはりなかなか売れないらしいですね。形の悪いのは、かなり引いているそうです。それと茨城の場合は学校給食にも出しているらしいです。学校給食に提供する場合は相当低く、1 kg 60円ぐらいらしいです。ですから 1株で4キロできて、どのくらい規模ができるか掛け算をして、平均200円かどうかではないかと私は思っていますけど、その程度だと思います。したがって1反歩でざくっと計算して、4キロで1,500株で6,000キロ。平均が150円から200円だとすると。問題はもう一つあって、それを私のところで引き受けた場合に、製粉の問題と販路の問題、これをクリアーしてうまくいくかどうかというところは、今のところ割合リスキーなところですね。現状はそんなところです。

 ――ちなみにヤーコン社の買い取り価格は、上物でキロ200円、普通のものでキロ100円、ちょっと劣るもので50円というのが三島のヤーコン社の買い取り価格です。

林業再生と地域振興 橋谷勇治

2013-06-18 21:34:45 | 日記
 私は建設業者に40年間勤めておりまして、いまはビル管理をやっているそこの子会社で4年ほど仕事をしています。「林業再生と地域振興」なんてエラそうなことを書いてますけど、私は林業の専門家でもなんでもないので、いろいろ問題提起というか、皆さんと一緒になって、こういうことが考えられないかなというくらいの話だと思って聞いてください。


 
 ●林業の再生の道を探す
 タイトルの1番目は、林業の再生の道を探すという表現をしております。ご存知のようになかなか林業は難しい。自立できないというか、自伐林業化で成功している事例も若干はあるんですが、数少ない事例で、なかなか大変です。では今後どうやって行けばいいのか。
 農水省は、木材資源を利用しようということで、国産材の利用をいまの20~30%から50%を目標にひきあげようと動き出したんですけど、なかなか先が見えない状況ですね。製材所なんかも、全国的にほとんど経営が成り立たないような状況になっている。

 この前も、GENの圃場のすぐ横にある藤井製材所で相談したんですけど、やはりなかなか国産材が使える状況ではない、住宅の材料なんかはみんな輸入材を使っている状況だ、という話を聞いてきました。

 林業経営が何とかして成り立つような状況を、どうやって考えたらいいのか。森の材を切り出すだけのだけの形ではもう成り立たないのではないか。別な形の、いろんな付加価値の高い森林利用を考える必要があるのではないか。こちらの財産区も、不動産業じゃないですけど土地を貸して、間伐をしたり森を維持していく経費を出している、と聞いていますしね。

 高性能の機械を使って成功しているといわれる事例も、少しはあるんですけど、何千万円もするような機械ですから稼働率が低いとどうしようもないんですね。だからほとんど補助金頼みで動いているような状況です。

 なんとか成り立つ道はないかというと、一つは林業や漁業も農業もが一緒になってやる方法。最近農水省は、六次産業なんて言葉を出してますね。林業や漁業、農業が協力し合ってやらなければなかなか無理なのかな。生産をするだけではなくて、生産したものを販売して、その販売に使う流通も一緒に考えて、インターネットを利用して。そういうことで協力しあえば、何か成り立つものもあるんじゃないかな。逆の発想ではそういうことも考えているわけですね。

 次に森林も自然教育の場ということで、グリーンツーリズムなどとの連携を考えることです。最近は小学生から大学生まで一緒に連れてきて、森を歩いたりして付加価値をつけた形で、お客様を呼び込む方策を考えているところもあるわけです。そういうことも併せて考えないと、大変です。

 ここの財産区の上に牧場の家がありますけど、ああいうものももっと活用して、いろんな若い人たちも来てくれるようになればいい。最近は自然環境を大事にしようという考え方と合わせて、そういうところに何か見いだせるのではないかということの動きもありますので、そういった形で考えていかないと、単独での森林経営というのは難しいんじゃないかな。

 私は建築屋なもんですから、木材の利用先を開拓しようじゃないかということは考えています。いま住宅産業などは外材を持ってきて、ツーバイフォー住宅なんかを建てているわけですが、このツーバイフォー住宅も、実は国産材でもできるんです。昔は外材が安いからといっていましたけど、今は国産材の方が安いんです。だから国産材をうまく活用すれば、十分森の活用というものはできる。

 ツーバイフォー住宅の材料は間伐材でも取れるんです。そういうことで、いまは長野県あたりで市長さんがちょっと始めてますけど、そういう形の利用先も考えられますし、構造材として使える道も探さなければいけない。

 それから住宅では住友林業さんなんかは、壁組構造の材料として小さな端材を組み合わせて使ったりしているのもあります。だから間伐材が何か利用できないといったものも、使い道を探していけばなんとかなるのではないか。ただしそれは、集材や流通のことも併せて一緒に考えないといけない。

 その構造材としても、いま一般住宅の古いのは、軸組構造ですね。それがだんだんなくなってきて、カット式構造になってきています。いまはホゾ加工などをしなくても、金物で取り付けるような簡単な柱材が出てきて、簡単にボルトで接合部を止めてもできるようになった。いままで棟上げをするときは、大工さんと鳶さんが一緒になってやったわけですけど、トビさんだけでできちゃう。ただ、金物を使ったら、それは何年も持たないよと、桜井先生にこの前、怒られたんですけどね。

 例えば昔のお寺とかいうのは千年くらいもっていますが、それは腐るような鉄を使っていないから、鉄釘を使っていないからだ、という話もありますんで、20~30年、50年くらいもたせる住宅だったら、なんとかなるのかなとですかね、用途を考えながらと思っているんですけど。

 あとは内装材への利用ですね。これも製材所に行ったときに話しましたけど、たまたまそこにヒノキのエンコ板があったんですね。こういうのはヒノキの山から出せる。ヒノキ材というのは高くて使いつけないんですが、いろんな水回りのヒバ材なんかと合わせて使うというやり方を考え、付加価値の高いものとして使えれば、材として出すのに少々お金をかけても出てくる。そのようにして、できるだけ使えるような国産材として床材や内装材なんかに使える形を探していくべきではないか。

 私は建築屋といいながら、建材屋やなんかにいろいろ提案したりはしているんですが、あまりいいアイディアまでは結びついていません。若干そういう動きもありますので、それを上手く引き出して、それで地元に何かそれができるような工場でもできて、地元の産業を起こしていければということも提案したりしています。

 ●森林再生事業の実施例
 資料の2枚目には、森林再生というか、事業の実施で成功した事例が書いてあります。
 土佐の森救援隊というのですが、これは大きな機械を使わないで、山から簡単なワイヤーを使って、ほんと数十万円の道具で、あれだけの丸太を下ろしてくる。

 これは農家が野良仕事の終わった帰りに、積んでくればということでスタートしたんです。2トン車か3トン車ですが、ちょっと積んで降ろしてくるだけで1トン5000円とか、目一杯積めば1万円になるのか、7~8千円なのか知りませんが、酒代くらいは出ると聞いています。これがああやって集まってくるんですね。これはいろんな燃料に使っていす。いま間伐材なんかは降ろして来れないから、未利用材ということで捨てられていますが、それをこういう形で集めてきて、うまくいっている。

 日本の森林経営では間伐費用もなかなか賄えない、これは日本が安い外材に負けたからだという話がありましたけど、先程いいましたように、いまは杉なんかは外材より安いし、ヒノキでも同じくらいで売れなくなってきている。

 しかし、トン4~5千円とかいう形で買い取ってくれるところが出てきているので、バイオエネルギーとして木材を使った発電、そこまでいかなくても、いろんな用途で使われておりますので、それを探さないといけないのかもしれません。

 ドイツオやオーストリアでは、林業がなぜ成立しているのか。これはまず、木材資源が成熟している。百年の森みたいなものがざらにあり、何百年もずっと経営してきている歴史があるわけです。日本ではやっと50年、短伐期に達したがどうしようか、全部切ってしまおうかと思ったが、切っても儲からないんで仕方がない、長伐期まで伸ばそうじゃないか。そういう話が出ている状態です。

 その差があるのと、あと向こうではフォレスターによって、森林管理システムが完成していて、本当に家族経営みたいな形で林業が成り立っているんですね。インフラももちろん長年、何百年の歴史で整備されていて、機械が入っていく道があって、機械化も進んでいる。日本の方が急斜面だから難しいという面もあるんですけど、それにはそれなりのやり方を考えればできるんじゃないかなということがある。

 農水省は、こういうドイツ式のやり方を進めて、国産材比率50%を達成しようと考えているようですけど、まったく同じ事をやれるかというと、難しい面があります。だから日本は日本なりの、急峻な山でも下ろしてくることができるやり方を考えないと、なかなかうまくいかないのではないかという話です。

 それから、日本での成功事例を普及啓蒙することが必要なんじゃないかということです。さきほど紹介したのが「土佐の森救援隊」、その次が「吉里吉里林業大学」です。吉里吉里大学でもワイヤーでこのようにひっかけて木に渡しかけながら、おろしてきたりしているんですね。これでそこそこ成り立っている。

 京都府の日吉町は大きな成功事例かと思うんですけど、NEDOなんかの支援を受けて、民有林の管理ということで、モデルとなってきております。集約型施業とか何といっていましたが、これもちょっとドイツのやり方を真似しているは思うんです。できないわけじゃないけど、大規模でやはりフォレスターといいますか余程の熟練者がちゃんと管理していかないと、誰でもはできないかもしれません。

 あと真庭市のものは、木質系のバイオマス発電の取り組みの1つの事例です。数年前から銘建工業というチップをやっていたところが中心になって、いまでは地域内の協同組合みたいな形で、製材所も一緒に、間伐材その他の未利用材などを利用しながらやっている。一部足りないから、建設廃材なども使っている。

 やっと去年の4月から電気事業者による電気の全量買い取り制度というものがスタートしたんですけど、いまは1キロワットあたり37円でしたかね、その対象となり、結構いい値段で買い取ってもらって、事業が成り立つ1つの成功事例ではないかと思います。

 次に自伐林業です。高知でモミの山を何百年も維持されている家族がありましたけど、それにはそれなりの準備と勉強といいますか、それなりの熟練が必要ということですね。
 最近、土佐の森全体で流行っているのは、ワイヤーで木を下ろすという話ですね。先ほどの吉里吉里林業大学も同じですけど、もう一つ皆さんのお手元に、チェーンで下ろしてくる別の資料があります。

 私はまだ実験段階の話しか聞いていないんですが、裏側に写真がありますけど、簡単な機械で下ろしてくる。これは一方向に、チェーンをぐるぐる引っ張りながら、山の上から下におろすだけです。ただ途中で何本も引っ掛けてくるので、何本もいっぺんに下ろすことができる。ただ、上から下に斜面を引き摺り下ろすような方法ですから、簡単なんです。それでも集めることができます。東京工業大学の先生なんかが一緒にやっていたと思います。細々と九州の山の中でやるやり方を考えている人もあります。

 ●森林由来のバイオマスエネルギーの活用
 バイオマス話をちょっと補足させてください。私は実はバイオマスネットワークいうのと一緒に10年くらい活動をしています。

 ここに「森林由来のバイオマスエネルギー」という表現をしましたが、これは木材を中心に、先ほどの製材の端材とか、建設廃材など利用できるものはすべて、こういった形でエネルギー利用していこうという考えですね。

 さきほどいいました再生エネルギーの全量買取制度、FIT(フィット)といってますけど、これが昨年の7月からスタートし、だいぶあちこちで電気をやろうというところが出てきました。

 自然エネルギーですから太陽光とか風力とかの大規模な発電設備が出来てきているわけなんですけど、大規模でなくても中小規模でも十分いけるので、これが地元の産業として何かうまく根付いて行かないかなということを手探りでやっているところです。

 日本で利用可能なエネルギーの半分以上は森林由来のバイオマスです、というとビックリしますけども、太陽光とか風力ではまだ数%もエネルギーも賄えない状況なんですね。
 ヨーロッパなんかでは、木質バイオマスの80%が熱利用です。発電というのはおまけで、本来は熱利用がいちばん有効的なエネルギー利用です。

 いまちょっとバイオマス発電は大変なんですが、しれは5000キロワットオーダーの大規模発電をやろうといま何カ所かで動いていますけど、材料が集まらないんですね。山を裸にしても供給量が不足すると書いておりますけど、東北なんかでやっている事例を我々も研究してきたんですが、燃料を集めるのに四苦八苦している。集まらないので最終的には輸入材を入れようかといっていますが、そうなるとFITの対象にならないですね。

 全量買い取り制度の対象になるためには、農水省は林地残材とかそれを使うのが一番だよ、とか言ってますが、どうしようもないんでその東北の例は、建設廃材なんかも入れてやってるんですけど、そうすると途端に37円で買い取るのが17円になる。

 要するに自然再生エネルギーという条件があるものですから、産業廃棄物などを利用した場合は、その対象にならないわけですね。そうすると途端に価格が半分以下に落っこちてくる。半分使ったにしても3分の1使ったにしても、そういう問題があります。中小企業で地元で成り立つような産業として成り立たせるためにはどうしたらいいのかと、ちょっと考えております

 林産業が地元で経営が成り立って初めて、持続可能な経営になるんですね。一時的に補助金をもらってスタートしても、やはり持続可能性はちょっと見えないという状況にあります。東北なんかへ行って見ますと、チップ工場があちこちにある。東北はボイラーへも使ってますから、工場はあるんですけど、なかなかそれでも持続経営は難しい。

 やはり建設業と住宅産業の提携を考えなきゃいけないんじゃないか。建材として使った後の廃材を使うということでしたら、そこに付加価値がすでにありますので、安く買える材料が集まります。切り出してもってきた材料を直接使うとすると、その材料を集めるのに金がかかりすぎているということで、経営が今うまくいかない事例が多いですね。

 だからやはり建設か何かに使った残りとしてやる、あるいは建設廃材も同じことですけど、そういったものをマクロ的に使えるようなやり方を考えなくてはいけないということです。

 その下は熱利用という話を書いております。これは東北の大震災の時にも使ったりしたんですけど、ボイラーですね。薪をそのままくべることができるボイラー、非常に効率的なもんですからね、熱利用で考えますと60%とか、もちろんコジェネ的なことも考えていくんでしょうけど、最大は90%ぐらいまでエネルギー効率がいいということもいわれています。

 やっぱり熱利用が主です。発電した残りで、熱利用もできるというようなことを考えていないと、事業として成り立たせるには問題があるということです。地域ごとに立地残材を利用したボイラーなんかを活用していき、熱利用産業という形でそれができれば、中小規模の熱利用施設でそれこそ温泉みたいなものでもいいんですけど、新しい地域振興ができるかもしれない。それからあと小型の発電機であれば、中小規模でもコージュネを考えていけばそれも事業としては成り立つかもしれません。

 だから直接的には住宅用その他のストーブとかボイラーですね、この活用というのは当然考えていかなければいけない。森を守っていくために間伐材その他林地残材を下ろしてくる、という目的での利用はまず薪ストーブ、薪ボイラーです。当然利用先があれば、下りてくるわけですね。1トン4~5千円で下ろしても十分商売になるわけで、そういう利用先を広げて行かないといけない。

 またバイオガス利用については、いろいろなバイオガスがありまして、これは食品残渣とか家畜の糞とかで作ったりしています。これも私はバイオマス産業ネットワークというところでいろいろ勉強してやっているところなんですけど、ガス的なものであねまく活用していくと。一時的にはバイオガス発生というのはありますのでそういったことも視野に入れて考えていったらどうかなという話があります。
 
 ●バイオマスエネルギー利用の基礎
 バイオマスエネルギーの話をちょっといたします。イメージだけでも持ってもらおうと思いまして。バイオガスの利用について、資料の右の表のところにたくさん書いてあります。

 産業廃棄物、木質系バイオマス、エタノール、バイオディーゼル、メタン発酵などがあります。

 2番目の木質系バイオマスは、石炭混焼の話とかバイオマス発電の話とか、チップボイラーとか、事例的なものを上げています。バイオマス発電では先ほどいった銘建工業なんかやっている事例があります。

 エタノールはトウモロコシとかサトウキビなんかから作ろうとしています。ブラジルでは盛んで、日本でも一時期燃料として輸入しようとしましたけど、食料との競合などの問題もありましてなかなか難しい面がある。せいぜい可能性としてあるのは沖縄でやっているサトウキビから砂糖を取った残りカスをうまく利用すると、産業としても成り立つし、CO2その他エネルギー効率からしても問題ないという事ではありますけど。本当に数少ないと思います。

 あとバイオディーゼルですね、これは身近なところで使われているんですね。昔は菜種油なんていっていましたが、集まらないものですから、最近では廃食油などを使います。京都市のバスなんかはこれでやっているんですね。京都のバスはいろんなところの食堂、レストラン、ホテルそこからでた廃食油を利用して動いていますね。 

 埼玉県の小川町という所で有機農業をやっている人のところへ行ったんですけど、そこではトラクターなんかを全部このバイオジーゼルで動かしていました。農業をするのにもこのバイオディーゼルは使えます。自分たちの身近から出てくるそういう製品で、つくられれば、小さな燃料供給の一部にはなると思いますね。

 メタンは発酵施設の問題があります。東北で食品残渣などでやっている事例があって、一部で成功しているというので、何度か見に行ったりしています。

 ヨーロッパでは、メタン発酵はほとんど下水処理場のカスをうまく利用しています。ちょっと設備が大型になって大変なんですけど。田舎でやっている、もっと小型の小さな槽で家畜糞尿などを利用してやっているものでも、自分のところのプロパンガス代くらいまでは充分賄えます。中国なんかでやってますけど、日本でも少しはありますけどね。自給自足的な面から急ぐにはちょっと難しいのかなという感じがしております

 バイオマスエネルギーは、持続可能的な使い方をすれば非常に、森を皆伐するようなことがなければ、地球温暖化防止に非常に役に立ちます。地産地消が有利でしょう。全国に均等に分布していますのでどこでもやれます。現場の運搬も近いとこだったらいいです。ガスとか電気はインフラがないとなかなか利用できませんから、そういう意味では便利かなと思います。

 未利用材とか廃材とか、そういったものが利用可能になる。いままで捨てていたものが使えますよ。さきほどあるもの探しの話が出ていましたけど、いままで捨てていても使うことができるという考え方ですね。それが最終的に地域振興策につながればいい、いうことですね。

 デメリットの方は、化石燃料よりエネルギー密度が低い、薄く広く分布しており集約型では収集コストが高い、エタノール燃料では食料と競合する、非持続可能な利用は資源の枯渇につながる、などがあげられます。

 バイオマスエネルギー活用のポイントとしては、発電より熱利用の方が効率的という話です。これを忘れないことですね。

 輸送燃料にという話は、エタノールとかいろいろでていましたけど、効率的には電気自動車などが一番いいらしくて、あと燃料電池、その次にエタノールで、その間にバイオディーゼルが入ります。輸送用燃料としてバイオマスを使うのは、もっと課題が多いかもしれません。
 
 ●森林再生事業と地域振興策
 最後になりますが、何とか地元でやれる事は無いんですかということですが、とにかく地元で何かあるものを探していこう。

 まず、森林経営を付加価値の高い事業に変えていく。
 事例としては先程いいましたように、学生を対象にした自然教育の場に使っていくとか、グリーンツーリズムなども含めて活用考えていけばということです。環境省とか文科省の補助金も活用できそうだといことで、桜井先生がアイデアをお持ちですが、そういうところから100万円200万円しかないかもしれませんが、補助金とかも使いながら森林を守るということに活用していくことは可能です。

 林野庁なんかもかなり方向転換してきているように思います。農水省も狙っているんですけど、大きい事業には目が行くけども、小さい事業にはなかなか目を向けてくれないので、地方自治体に一緒になってやっていく必要があるのかと思っています。

 次は地場エネルギー産業の育成につなげるということです。バイオマスの話もしましたけど、熱利用を含めた自然エネルギーの利用という形で、もちろん太陽光、小水力発電といったものは併用しながら、考えていく。それから未利用エネルギーの活用ということでバイオマスのようなことも考えていけば使えるものがあるのではないか。その使えるものを一緒に探していこうという話ですね。

 やはり林業単独では無理だから、農業・漁業と連携してという話しです。いまわれわれGENではスローライフ部会と一緒に、間伐材をおろしてきて炭にして、休耕田ですき込んでおりますけど、炭を磯焼けの海の浄化に使おうかと、鉄炭団子を使えないかととか、そういうことかできれば、なんてことを聞いております。

 東北では畠山重篤さんという方が「森は海の恋人」という植樹祭を毎年6月やっておられますが、カキの養殖、ワカメの養殖などはすべて要するに山のミネラル分とかそういったものが海を豊かにしたてるわけで、山が荒れてくると海産物も取れないということですね。

 宮崎の日南にいる私の家内の親父が、山を維持していかないと海は実は豊かにならないんだよと盛んにいっておりました。それで間伐材を使ってくれなきゃなと嘆いているのを、20年くらいですけども聞いてましたけど、全く山を大事にするということが海にもつながっているということを前提に、海の人たちと一緒になってですね、山を大事にしていくということで地元の産業に、根付いた産業が生かせればということを、探していくべきじゃないかな、と考えております。

 もっと具体的な提案をしたかったんですが、私の考えもなかなかまとまらなかったのと、コンピュータも故障したりして、みなさんにお見せするようないい資料はないんですけど、これは提案としてこういうことを今考えていますということなんで、皆さんご意見をいただいたり、あるいは森林の専門家もいますので、そちらのご指導をいただきながら一緒になってこういうことを考えていければと思っているわけです。