蜘蛛網飛行日誌

夢中説夢。夢の中で夢を説く。夢が空で空が現実ならばただ現実の中で現実を語っているだけ。

王策仙陀婆

2005年04月04日 05時39分53秒 | 占術
占いは有効なのだろうか。Webサイトや週刊誌なんぞで見かけるナンタラ占。星占い、カード占い、生命判断、最近ではもう何が何だか判らないほとんどおふざけ的占いまで出現している。シャンソンに「幸せを売る男」ってのがあったと思うけれども、これは占い師のことなんだそうだ。ここでのポイントはやはり「幸せを売る」ところだろう。つまり確実に言えることは占い師に金を払って占ってもらおうとする人間は間違いなく幸せになりたくてそうするのだ。不幸になりたくて占ってもらう物好きは、たとえいたとしても無視してよいほどの数に違いない。つまり煎じ詰めれば被占者がすでに回答を用意して占い師の元を訪れているようなものではないだろうか。そしてこの構造は、それが雑誌占いであろうが、占い師との直接対面占いであろうが変わることはない。宇宙の神秘だか、隠された知恵だか、あるいは真理だとか、なんでもよいが所詮そんなものは捏造された似非理論に過ぎなのであって、自分自身に対する意味づけがほしい弱者を食い物にするペテン師どもの三百代言なのである。
さて、ではこれらの占いと古来から伝承されている、いわゆるトラディショナルな占いと何処が違うのだろうか。伝承されているそのことがこれらトラディショナルな占いの信頼性を保証しているという、という者もいるがこれは極めて空虚な論法なのであって、いい換えれば「長く存在するものは存在する理由がある」といっているに過ぎず、それ以上でも以下でもない。そうではなくて、今に伝わっているもっと根本的な理由がなにかあるのではないか。どうもトラディショナルな占いとは今日流行の即答的恋愛占いからも、絶対成功保証占いからも、そして日常的気分スッキリ占いからも一線を画していることは確かなようなのである。


最新の画像もっと見る