早速白い箱を防空壕から物置小屋に持ってきた。
そして、夕美は、箱の表面をパズルのように右に左に、上に下に…と、スライドさせた。
「あった!!鍵穴!」
いくつかのパズルを解くと、箱の隅に小さな鍵穴が出てきた。
そして、白い箱も、同じように右に左に、上に下にと、パズルをスライドさせて、鍵穴を見つけ出した。
「さて、問題は鍵だ…。どこにあるんだ」
「衣栄ばあちゃんから聞かなかったの?」
「鍵のありかまではわからないって…」
「あっ!旅館のオープン前に旅館回りの草刈りをさせられた時、オーナーが鍬を出した奥の観音開きの戸棚の上の方に、鍵の束があったのを見た」
「それじゃ、その鍵の中に、箱の鍵があるかも」
3人は、奥の観音開きの戸棚を開けた。