koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

Sospili・・・

2013年04月18日 22時06分46秒 | 音楽

最近は疲れ方が尋常でなく,一杯のビールと遅い夕食の後は今まで以上に床に転がって自失することが増えた。
寝起きの珈琲と甘いものが身体に染み渡る時間帯,最近はアンプの灯を入れるのももどかしく,ついついネットラジオやようつべに頼っている・・・。
・・・て,最近は本分と勝手に思い込んでいる独墺系もさながら,近代の英国系に走っている・・・。


19世紀末の英国楽壇は,失礼な言い方をすれば国際的な作曲家が皆無だった。
ドイツでワーグナーとブラームスが,ロシアでチャイコフスキーが,チェコでドヴォルザークが,そしてフランスではサン・サーンスが次々と楽曲を世に送り出している時期,英国楽壇の雄は,何と17世紀のヘンリー・パーセル(1659-95)まで遡らなくてはならない。
しかし,20世紀の声を聞く頃から,隣国フランスの印象主義の台頭と共に英楽壇の興隆が幕を開ける。
奇しくも同じ年(1934年)に亡くなった3人の作曲家,エドワード・エルガー(1857-1934),フレデリック・ディーリアス(1862-1934),グスターヴ・ホルスト(1874-1934)あたりが有名ではあるものの,ジョージ・バターワース(1885-1916),ピーター・ウォーロック(1894-1930)といった短命だった作曲家や,長命で交響曲の作曲家としても名声が高かったレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)やアーノルド・バックス(1883-1953)のような作曲家も存在するし,それは現代のウィリアム・ウォルトン(1902-83)やマルコム・アーノルド(1921-2006)に系譜的に繋がると言っても良いだろう。 


勿論,エルガーの代表作である戴冠式行進曲「威風堂々」やホルストの組曲「惑星」のような大規模な管弦楽作品も少なからず存在するのだが,不思議と小編成のオーケストラや弦楽合奏といった演奏様式をとる曲が多いことも特徴的である・・・。
疲れたときに,「惑星」の第一曲である「火星」の4/5拍子の不安定なリズムと攻撃的な旋律を聴きたいとは思わないし,景気の良い曲を聴いても耳に刺さるだけだ。
その点,同じホルストの手になる「セントポール組曲」なんてのは,心地よい弦楽合奏だし,エルガーの弦楽セレナーデも同様。
WWIのソンムの戦いにて若い命を散らしたバタワースによる「青柳の堤」は,英幾区では珍しいよく晴れた日のウェールズやヨークシャーの川岸にトリップできるし(勿論,実際に行ったこと無いが),謎の死を遂げたウォーロックの「カプリオル組曲」は実に典雅だ。
・・・で,その中から今日は,エルガーによる「Sospili」を紹介。
ソスピリとは溜息のことであり,まさに今の私の心境と精神状態に相応しい・・・。
何ともやるせない楽曲ではあるが,これがまたとびきり美しいのである・・・。
疲れた心と体に染み渡ること請け合いである・・・。
昨日,mixiとFacebookでは紹介したが,せっかくなのでこちらでも・・・。
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