koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

「風林火山」-仕官への道

2007年02月12日 20時03分55秒 | 風林火山

先刻ビデオを回し終えました。


前回も感じたことですが,勘助が今川家に仕官を希望したのはミツを信虎に殺され,武田憎しのため,という設定はかなりの無理を感じますね。
あっさり還俗した義元に仕官を断られて(庵原に付け-つまり陪臣でということでしょうが),すぐさま北条家に行ってしまうのもどうしたものかと・・・。
しかし,青木大膳がもう出てきて良いのでしょうか。
確か原作では,今川を見限って武田につてを求める勘助が,亡命中の信虎のご機嫌伺いに駿府滞在中の板垣信方を斬ろうとする大膳を仕留めるところから話が動きます。
その伏線ということでの登場なのでしょうけど・・・。


登場した役者たちは相変わらず皆芸達者ですね。
小山田信有役の田辺誠一格好良すぎです。
さすがメンノンのモデル出身だけ有ります。
考えてみたら小山田氏は甲斐東部の郡内と呼ばれる地方を領有した国人衆です。
甲斐にしては珍しく武田氏族ではなく,何と桓武平氏秩父一族出身ですから,武蔵発祥ということになります。
考えてみたら,信有(先代も同名の信有)の子が,勝頼に引導を渡した岩殿城主信茂ですから,北条氏とも密接な関係を保っていたのかもしれません。
何せ郡内の南は富士五湖を隔てると相模なのですから・・・。


前後しますが,タイトルバックの秀逸さについつい熱くなります。
そこだけ見たさにビデオを回すこともしばしばです。
フルCGだった昨年の「功名が辻」と違い,CGを最小限に使ったのが良かったのでしょうか。
百足衆の旗印や不動明王に炎がオーバーラップしたり,各色の風林火山の御旗がさっと立つ場面や,武田騎馬軍団を正面から映した絵,そして南アルプスの風景が実に感動的です。
あの美しい滝はどこでしょう・・・。
軽井沢の白糸の滝に似ているような気もしますが・・・(甲斐から遠くないけど多分違うでしょう・・・)。
或いは同じ白糸の滝でも,甲斐からさらに近い朝霧高原のものかもしれません・・・(自信・確信皆無)。
背後に流れる千住明の楽曲も実に格好良く,前作の小六禮次郎の曲よりもずっと出来がよいような気がするのは私だけでしょうか・・・。
小六氏の曲は爽やかで良いと知人が言っておりましたが,「天うらら」にしても「秀吉」にしても「さくら」にしても私のツボではありませんでした。


次回は,晴信の初陣がメインとなるのでしょうが,原作まで程遠い(8年)ので脚本を書くのも一苦労なのでしょう。
何せ,原作は文庫本で275ページしか無く,大幅な脚色が目立ちまくった「功名が辻」のる四分の一以下です。
原作読み直したついでに,「天目山の雲」と「真田軍記」(いずれも角川文庫刊)を読み直そうとしたら,どこにしまい込んだか(実家か?)見つけられませんでした。
ついでに,新田次郎の「武田信玄」と「武田勝頼」も実家の押し入れに眠っているのか,発掘できずに終わりました・・・。


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