1勝1敗で迎えた第3局。趣向を凝らした序盤で、開始30分を過ぎても戦型が決まらない中、後手の羽生が雁木(がんぎ)囲いを選択した。途中、昼食休憩をまたぐ37手目で先手の藤井は1時間24分の長考に沈んだ。
形勢はほぼ互角。持ち時間各8時間の残りも藤井4時間1分、羽生4時間20分と差はない。現在、藤井は先手番で21連勝中。「封じ手は、△5二玉か△4二玉」と解説しているプロ棋士は多いが、AIは「△9五歩」も候補に入れている。 対局は本日29日に指し継がれる。
昼食は藤井王将は『治部煮うどん』
羽生九段は『元祖金澤焼きそば』です。2人共早く食事を済ませ、熟考したいのでしょうか?
藤井聡太王将(20)が挑戦者の羽生善治九段(52)を降し、対戦成績を2勝1敗とした。
第4局は2月9、10の両日、東京都立川市の「SORANO HOTEL」で、羽生九段の先手番で指される。
◎「藤井曲線とは何か?」
序中盤はなだらかに、終盤で一気に飛躍する藤井聡太五冠の形勢評価値。 藤井曲線とはAIが藤井聡太竜王の完勝譜の一手ごとの局面を評価した値を結んだ形勢推移の線を示す。飛行機のフライトのように、最初(序盤)は低空飛行で、徐々に上昇していき(中盤)、最後(終盤)は遥か上空に羽ばたいていく。そのなだらかな曲線美は芸術の域に達している。