スズキの鈴木修社長は後継者の力不足を嘆き『私が一番先に辞めれば良いが、そうもいかない。』 と90歳まで続投を宣言です。東証一部上場企業で90歳まで現役続行できれば奇跡です。鈴木氏は1958年スズキ2代目社長の婿養子になり1978年社長就任からずっと実質トップです。筆者が社会人になる前から社長です。当時の軽自動車は格安でしたがクーラーが無く夏場は大変でした。軽自動車の将来性を信じ軽自動車発展に多大な貢献をした方です。株主になり応援したい気にさせるまさに老人の星ですね。
以下コピー 今年1月で85歳になった軽自動車メーカー、スズキの鈴木修会長兼社長は5月11日の決算会見で、こう語った。今後5年間に順次、年長役員の若返りを図る。すでに田村実副社長と相澤直樹取締役専務役員の退任が決まっている。人事の刷新を行いながら、鈴木氏は事実上「90歳まで続投」を宣言したわけだ。90歳まで東証1部上場企業のトップを務めるのは異例だ。
鈴木氏は長男の俊宏副社長を後継者に決め、2011年に俊宏氏を含め4人を副社長に昇格させ、年長の役員たちが長男を支える集団指導体制に移行したが、今回、長男を支える年長者グループを若手幹部に入れ替えることにした。
もっとも、鈴木氏には辞めるに辞められない事情がある。
09年、世界の自動車業界に衝撃が走った。スズキと独大手フォルクスワーゲン(VW)がイコールパートナーの立場で包括提携に踏み切った。VWはスズキ株式を19.89%、スズキはVW株式を1.5%保有したが、同床異夢だった。VWの狙いはスズキを完全に取り込み、子会社にすることにあった。
11年、VWは年次報告書でスズキを「持ち分法適用会社」と位置付けた。これにスズキが「話が違う」と激怒。同年9月、スズキはVWとの資本提携解消を決め、VWが保有するスズキ株式の買い戻しを求めた。しかし、VWが応じないため11月、スズキは国際仲裁裁判所(英ロンドン)に仲裁を申し立てた。VWが保有するスズキ株式を、スズキまたはスズキが指定する第三者に売り渡すことを求めた。
「VWとの交渉に当たった俊宏氏がリーダーシップを発揮できず、加えて経済産業省大臣官房審議官だった原山保人副社長が強硬一辺倒だったため、VW側は態度を一層硬化させた。2人とも後継者としての力量不足をさらけ出し、結局、修氏が交渉の前面に出てこざるを得なくなった」(自動車アナリスト)